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14/10/8updated

(社)日本動物福祉協会(JAWS)阪神支部に心からの敬意と同情

アーク理事長エリザベス・オリバー氏のシェルターは、かつては安楽死をしないスタンスだったので、受け入れ頭数に制限を付けなければ運営は不可能でした。そのことからJAWS阪神動物救護センターに対して、かなりの頭数の引き取りを依頼し、だいぶ、お世話になっていたようです。

にも拘わらず、アークのオリバー氏は、「私達のシェルターは動物を助けます。福祉協会の阪神動物救護センターは殺すところです」とコメントしたそうです。

善意でアークからの引き取り依頼を受け入れたJAWSのボランティアやスタッフにお世話になったことを、オリバー氏は忘れたのでしょうか?JAWSのボランティア、スタッフが気の毒です。

現在は、ようやく限定した安楽死処置を対外的にも認めてきたようですが、オリバー氏の行いは間違いであったと思います。動物を愛するものは人に対しても思いやりが必要です。 「私ができないことをJAWS阪神救護センターのボランティアやスタッフに助けていただきました」というのが正しかったと思います。オリバー氏も安楽死処置は必要だと解っていたにも拘わらず、内輪の事情で踏み切れなかったのではありませんか? 

自分たちができない、つらく厳しいことを他人に依存したことに対する礼儀を失っていますし、動物の処遇に困っている人々に対して、安楽死処置が悪であり、努力さえすれば全ては譲渡ができるか終生保護が可能という空想を、実現可能であるかのように誤った印象を植え付けたことはもっとも大きな損失です。
現実はそんなに甘くないことは救護活動経験者であれば承知していることです。

安楽死を否定することは棄てることをも認めたことになります。
全ての動物にきちんとした里親を見つけるのは以下の理由もあって不可能です。
業者の繁殖が規制されず、他方では無慈悲な餌付けで浮浪犬等に子犬・子猫を産ませたり、行政機関や獣医師会等の譲渡でさえも安易な譲渡が行われている実情があり、動物頭数が適性飼育できる人数よりも多すぎます。

アークの施設立ち上げ資金も(社)日本動物福祉協会が支援していたと聞いています。このことは、同協会のスタンスに賛同する立場であることをオリバー氏が表明したからこそ、同協会から資金援助を受けることが出来たはずです。譲渡さえすれば美談となってしまうような、動物福祉についての社会的認識が成熟していない状況を、私達は改善していかなければいけません。



rink
ついに安楽死は必要だと公言されたアークのサイトより転載
“60匹をアークが安楽死”関して
神戸市動物管理センターとJAWS阪神支部が連携し譲渡会を