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Share MILF -島原 吉野-

其の陸

「では『ご報告』させていただきますが、私共の『ご報告』は口頭でお伝えさせていただくことにしております」
「口頭……?」
「はい、このようなサービスですので紙面等に残すことは……どうかご理解くださいますようお願いいたします」
「あ、あぁ……そ、そうです、よね」
高尾側にしてみれば、確かに『裏のサービス』の証拠を残すようなことはしたくは無いだろう。
利用する側の吉野であってもそれは同じことであり納得できることだった。
「その代わり、どんなサービスをご提供させていただいたか、またその際に対象者はどんな反応をお見せになられたか等を時系列に事細かくお伝えさせていただいております。多少回りくどく感じることもおありになるでしょうが、これもより詳細にサービス内容をお伝えするためとご理解ください。ただ、ご質問があれば『ご報告』中でも構いません、随時お尋ねくださいませ」
「は、はい…わ、わかりました……よ、よろしく…お願いします」
吉野としては、いち早く聞きたいことがあったのだがそう言われてしまったら仕方がない。
また、執拗にこちらから根掘り葉掘り聞くこともなんとなくはしたなく思えて、黙って高尾の話に耳を傾けることにした吉野だった。
「まずサービス開始の切欠ですが、ストレートに一緒にお風呂はどうですかと誘ってみたのです」
「え?!お、お風呂に?!」
「はい、お風呂は色々と都合が良いのです。お互いに服を脱ぐ手間が省けますし、汚しても簡単に洗い流せますので」
「…ぁ……そ、そうなんです…ね…」
いきなり始まった『ご報告』の際どさについ戸惑ってしまう。
こんな調子では身が持たないと、心を落ち着ける吉野だった。
「ですが…残念ながら断られました。先程お伝えした通り、坊っちゃんが私に……というより私の身体に興味をお持ちなことは分かっておりましたのですんなり事は運ぶかと思ったのですが、やはり坊っちゃんにしてみれば大層恥ずかしいことのようで…逃げられてしまいました」
「そ、そうですよね……あの子、他の子よりも…は、恥ずかしがり屋なので…」
苦笑い見せる高尾の顔を見つめながら、吉野がボソリと相槌を打つ。
「それで結局バラバラにお風呂を頂いた後、どうしたものかと思案している時にとても好都合なことが起きたのです」
「好…都合?…」
「はい、島原様からお聞きしていた物音が聞こえてきたのです」
「物…音?……え?………あ!…ま、ま、まさか…………まさか、ボ、ボクが?!…」
「はい、そうです。坊っちゃんの部屋からギシギシという音とそれに混ざってどこか苦し気な呻き声が…」
「!!!」
まさかあの奇行を他人が訪ねてきている時にもしてしまうとは。
吉野は絶句した。
「島原様、どうか気を落ち着かせください。私がそうなるように仕向けたとも言えるのですから…こんな服装で、坊っちゃんの前に現れて」
軽く両手をあげて、自分のバストや腰回りに視線を落とす高尾だ。
確かにある意味で高尾の思い通りの効果が出たということなのだろう。
「そ、そ、それで?…」
「はい、そもそもその奇行を止めさせることが目的ですし、幸いにも坊っちゃんのお部屋には鍵が付いておりませんので、その『最中』にお部屋にお邪魔いたしました」
「ぇ!」
とても吉野には出来そうもない行為だ。
まぁ、それが出来ていたらシェアミルフを依頼する必要もないのだろうが。
「部屋に入ると、坊っちゃんは島原様に聞いていた通りの行為をしておりました。はい、そうです。ベッドの上で俯せになりズボンとパンツを膝辺りまで下ろして……えぇ、ジタバタと平泳ぎのようなことを。話と異なったのは……そうですね。目の前に置いてあったのが私のパンティだったことくらいでしょうか」
「ええぇっ!」
つい大声をあげてしまった吉野だ。
それを制する様に高尾が小声で声をかける。
「島原様、少々お声が…坊っちゃんに聞こえてしまいますよ。それに、これも私が仕向けたことなのですから、坊っちゃんをあまりお責めにならないよう」
「よ、吉原さんが……仕向…けた?」
「はい、お風呂の後、後で洗濯するから衣類は出しておいて下さいと坊っちゃんに伝えたのですが、その時、わざと目に付くところに私の下着を……はい、パンティとブラジャーを置いておいたのです」
で、あったとしても、まさか他人の…高尾のパンティにまで手を出すとは。
恐縮した吉野は、また謝罪の言葉を口にする。
「ご、ごめんな…さい…」
「いえいえ、私が仕向けたことですからそんなにお気になさらず。私はその前…えぇ、夕食の時です。その時に坊っちゃんがスカートの中に興味津々なことを知りました。その上でわざと坊っちゃんの目に付くところにパンティを置いておいたのですから。ですので坊っちゃんは一切悪いことはないんですよ」
おかしな内容ではあるが、息子は悪くないと言ってもらえると少しは心が軽くなる気がする。
吉野は黙って耳を傾けた。
「私が部屋に入ると、当然ですが坊っちゃんはとても驚かれたようです。ただ…坊っちゃんは本当に良い子ですね。普通そのような『悪さ』をしている時に他人が入ってくれば、怒鳴ったり悪態をついたりするものですが、坊っちゃんはそんなことは一切せず…えぇ、ただ小さな声で『ごめんなさい』とプルプル震えながら…きっと、私のパンティを持ちだしたことを怒られるとでも思ったのでしょうね。そういう意味では、坊っちゃんを辱め、怯えさせてしまうことになってしまい大変申し訳なく思っています」
「いえ、そんことは……そ、それで、う、うちの子は?」
「はい、まず私が怒っていないことを伝えて安心させてから、何をしていたのか尋ねました。そうしたら、坊っちゃんは恥ずかしがりながらもしっかりと正直に答えてくださいましたよ。最近女性の下着を……いえ、ハッキリと言えば島原様のパンティですね。それを見ると胸がドキドキするようになったこと、気が付くとペニスが硬くなってしまっていること、ペニスが硬くなるとムズムズしてたまらなくなってしまうこと、そのペニスをベッドに擦り付けているとそのムズムズが和らぎ何やら気持良い感じがするようになったこと等、実に素直に話してくださいました」
「や、やっぱり……そ、そうなんです、ね……や、やっぱり……私の…パ、パンティが……わ、私が……私が、原因…なのですね…」
「…………………………」
高尾の言葉に何やら思い詰めた様子になる吉野。
そんな吉野を、今は座視する高尾だった。
「一通り坊っちゃんのお話を伺ってから、こちらからいくつか性に関する質問をしてみました…いえ、簡単な質問です。ペニスは何故硬くなるか知っていますか?とか、子供はどうしたらできるのか知っていますか?程度の質問です。結論から言えば、やはり私たちが予想していた通り、坊っちゃんはほとんど性知識をお持ちではありませんでした。はい、勿論、精通もされていらっしゃいませんでしたよ」
「や、やっぱり…」
予想通りとはいえ、やはり母親としては息子の無知が気になったのだろう。
少々、気落ちした態度を見せた吉野だ。
けれどすかさず高尾がフォローする。
「そんな失望されることはございませんよ。シェアミルフの説明の時にもお伝えしましたが、最近そのようなお子様たちは少なくありません。それに、そのために私共がサービスを提供させていただくのですから」
「は、はい……」
「坊っちゃんの性のレベルが大体わかったところで座学を開始しました。あ、その時…坊っちゃんは大層恥ずかしがられましたが、後々のことを考えてその時の姿のまま……はい、ズボンとパンツを下ろしたまま私の話を聞いていただきました。もっとも坊っちゃんは、終始股間を両手で隠されていましたが」
「そ、そうなんですね…」
可哀そうにとも思ったが、確かにどうせ座学の後は…
言葉を飲み込んだ吉野だった。
「座学に関しては……あまり『ご報告』させていただくことは無いかもしれません。坊っちゃんは実に聡明に私の話をご理解くださいましたよ」
「そ、そうですか」
「はい、簡単にお伝えしますと……男の子にペニスがあるように女の子にはヴァギナがあること。ペニスが硬く勃起するのはヴァギナに挿入し射精するためであること。それはセックスという行為であること。セックスをして射精……ペニスから精子を出すとヴァギナの中の卵子に結びつき子供が出来ること、等ですね。最後の話などは、坊っちゃんの方から『おしべとめしべみたいだね』と仰っていましたよ」
「そ、そう……ですか…」
高尾は当り前のことを言っているだけなのだが、改めて聞かされると気恥ずかしい話だなと吉野は思った。
自分なら息子にこんな話は到底できはしない。
これに関しては、高尾に感謝するしかないと思う吉野だった。
「ただ……クスッ」
「な、なんでしょう?」
また高尾が思い出し笑いをし始めた。
息子がまた何かおかしなことをしたのだろうか?吉野が心配そうに高尾の顔を覗きこむ。
「クスクス……いえ実は……こんなことまでお話したら坊っちゃんに叱られてしまうかしら?……いえいえ『ご報告』は包み隠さずご依頼者様にお伝えしなければなりませんものね」
自分勝手に納得し、高尾は思い出し笑いの理由を話すのだった。
「私たちは二人で坊っちゃんのベッドに腰かけて…はい、二人並んで少し身体を向き合うようにして、ですね。先程お伝えした通り、座学に関して坊っちゃんはよく理解はしてくださったのですが、私が話をしている最中……クスクスクス……どうも気が散ってしまうようで…」
「気が…散る?」
「はい、話は聞いてくださっているのですが、どうも視線が私の胸や太腿に…」
「もう!あの子ったら!」
みなまで聞かずとも高尾の話を理解した吉野だった。
息子は高尾の話を聞きつつも、きっと高尾の豊満な胸の谷間やパンティが見えそうなほど引き上げあげられたスカートの裾の辺りでもこっそり覗き見していた違いない。
デレっと鼻の下を伸ばして、そしてきっと…両手で隠した部分も。
「ああ、島原様、お声が…………ですので、何度か『どこを見ているんですか』と尋ねながら説明をさせていただいたんですよ」
「本当にもうあの子ったら……恥ずかしいわ。いつの間にそんな……」
「いえいえ、何度も言いましたがそれも私が仕向けたことですので、坊っちゃんをあまり責めずに……それに、そのおかげで次のステップに進みやすくなったのですから」
「つ、次の……ス、ステップ?……」
「はい、次のステップ。性教育の一環としての…………実技です」
高尾の言葉にまたしても唾を飲み込まされる吉野。
その時吉野は、何やら股間がキュンと疼いたような気がしたのだった。

「性教育の一環としての実技……坊っちゃんの場合、まず精通ですが、実はそれもとってもスムーズに話が進んだんですよ」
「スムーズ?…と、言いますと?」
「はい、どうやら坊っちゃんは、座学の時に話した内容…ペニスから精子が出るということが信じられないようだったのです。まぁ、無理もありませんが…性交や射精の話を聞き頭では理解しても精通前の幼い子にペニスから尿以外のものが出ると言ってもにわかには信じられないのでしょう」
それはそうかもしれないと思う反面、自分はいつ頃どうやって知ったのだろうと自分の過去を振り返る吉野だった。
「ですので、それではやってみましょう、と」
「……や、やって…」
「はい、坊っちゃんのペニスからちゃんと精子が出るかどうか試してみましょう、という話になったのです」
「っ!……」
ついに……何やら吉野は息苦しさのようなモノを感じ始めた。
胸がドキドキする、呼吸も少し早くなったようだ。
「勿論『じゃあオチンチンを見せてくださいね』と坊っちゃんに言った時は、大層恥ずかしがられました。当り前ですよね。物心ついてから…それも勃起したペニスを異性に見せることなど初めてでしょうから」
「……は、はい……私も…もう何年も前から息子とはお風呂も入らないようになりましたし…」
「そのようですね。それでペニスを見せることにはかなり抵抗をお感じになられていたようですので、それを説得して……」
「説得?」
「はい。いえ、そんなに難しい事を言ったわけではありませんよ。射精をすればペニスのムズムズが収まりますよとか、そもそもとても気持ちいいことなんですよ、とかです。あぁ、でも、坊っちゃんに覚悟を決めさせたのは…」
「?……か、覚悟?…」
そこで言葉を止めて、優し気などこか羨まし気な視線で吉野を見た高尾だった。
意味が解らず、キョトンと高尾の表情を伺う吉野。
「坊っちゃんが私にペニスを見せようと決心したのは、きっと私が『お母様も喜びますよ』と言ったからです」
「え?…わ、私…が、よ…喜ぶ?」
「はい、精通して射精できるようになるということは男の子として大人に近付くことですよと、そうしたらきっとお母様もお喜びになりますよ、と言ったのです。そしたら…ママが喜んでくれるなら、と」
「!!!」
胸に何か熱いものがこみ上げてくる。
胸のドキドキも相まって、何故だろう思わず涙が出てしまいそうだ。
そんな気持ちが高尾には伝わっているのだろうか。
やはり優しくニコリと微笑んで、高尾は『ご報告』を再開した。
「はい、それで坊っちゃんは覚悟を決め、股間からゆっくりと手を離して……私にペニスを見せてくださいました」
「!!!」
顔がカッと熱く火照り、股間の疼きがキュンキュンと激しくなる。
高尾の顔を見ていられずギュッと目を瞑り俯く吉野。
「まず坊っちゃんのペニスについて報告させていただきますね。私が目にした時には坊っちゃんのそれはもうピンピンに勃起されておりました。長さは10センチに満たない…9.5センチ程で、やはり想定通りまったく皮の剥けていない包茎のペニスでした。また毛もまだ生えていらっしゃいませんでした」
「ま、まだ、そんなに……ち、小さい…んです…ね…」
「坊っちゃんはお体も小さい上、まだまだ成長期ですから、今の段階でお小さいと仰るのは少し可愛そうでございます。それにそんなにも小さい包茎ペニスなのに、形は良くて、自己主張するようにピーンと元気いっぱいに勃ち上がらせて……それはそれはとても可愛らしいペニスでございましたよ」
まだ見たことない息子の勃起。
ところどころに高尾の気遣いを感じる言葉ではあったが、小さくても元気に成長してくれているのは間違いないのだろう。
シェアミルフの説明を聞いた時の高尾の言葉が思い出される。
『ペニスのチェックはお母様たちに喜ばれる』
なるほど、息子のペニスの状態を聞くというのはこんなにも安心した気持ちになれるのかと思う吉野だった。
「ペニスを露わにしてから暫くの間、坊っちゃんは恥ずかしそうに…いえ、もしかしたら怯えていたのかもしれません。プルプルと小さく震えていらしたので……なので、元気に勃起して立派だねぇ、男の子らしくてカッコいいねぇ、なんて言葉をかけながら坊っちゃんが落ち着くのを待ちました」
「…………ふっ…」
確かにペニスを褒めてやると満更でもない顔をする男性は多い。
まだまだ幼いと思っていた息子も既に男の子と言うことなのだろうか、嘲笑とも苦笑いとも取れる笑みを零した吉野だ。
「暫くして坊っちゃんの震えも収まって来ましたので、いよいよ射精を試みることにしました」
「…っ!…」
その高尾の言葉に吉野は息を飲む。
「本来なら対象者のペニスが包茎の場合は実技に入る前にしっかりと皮を剥いて亀頭を露出させるのですが…えぇ、すでに精通して、自慰も適度に楽しんでおられるようなお子様の場合ですね。はい、性欲解消のためにシェアミルフをご利用になられている場合です」
「ほ、包茎の…」
「はい、包茎のお子様の場合、皮をかぶせたまま自慰をしていることが多いので……えぇ、俗にいう『皮オナニー』というやつですね。そうするといつまでもペニスが敏感で、いざ皮を剥いたペニスを愛撫されるとあっという間に…なんてことが多いのです。ですので、私共がサービスを提供させていただく時は、しっかりとペニスを剥き上げて作業させていただくことにしているんですよ」
「……た、確かに……ぜ、全然、違います……よね…」
高尾が口にするあからさまな単語に顔を赤く染める吉野。
けれど吉野は、女性経験の無い童貞少年の場合は特にその違い…皮が剥けていない時と剥けている時のペニスの敏感さ…が顕著に現れることを分かっているようだった。
「ですが、坊っちゃんの場合はまず精通を経験させることが第一の目標でしたので……無理に皮を剥いてペニスを痛めてしまったら元も子もありませんので、まずは包茎のまま試してみることにいたしました」
「……そ、そうなん…です…ね…」
確かに無理に皮を剥き、ペニスを痛めてしまえば、快感を感じるどころではないだろう。
また、もしかすると暫くの間は勃起すら出来なくなってしまう可能性だってある。
「ただ震えが収まったとは言っても、やはり坊っちゃんは少々怯えていらっしゃいましたので…」
高尾を見れば、その時のことを思い出しているのだろうか、視線は吉野には無くどこか遠い目をしているようだった。
「まず安心させるように坊っちゃんの肩に右手を…はい、肩を抱いて私の方に引き寄せたのです。そしていよいよ左手で坊っちゃんのペニスを…」
その時を再現するかのように高尾は左手を差し出した。
そして親指、人差し指、中指の3本の指で何かを摘まむような手つきをする。
「こう指先で、キュッと」
「っ!!!」
その瞬間、何やら吉野はジュンッと股間が濡れ始めたような気がした。
股間が疼く、顔の火照りもさらに激しくなったような気もする。
「私が指先でペニスを摘まんだ瞬間、坊っちゃんは……まだ敏感なペニスを初めて他人に触れられてさすがに怖くなったのか、隣にいる私にしがみ付いてきたんです。えぇ、私の腰に両手を回して私を抱きしめるように…」
その時の息子の気持ちはよくわかる。
ペニスを見られているだけでも恥ずかしいのに、さらには手で触れられて。
それでなくても男の子の最も敏感な部分だ。
思わず何かに縋りつきたくなってしまうのも無理は無いだろう。
息子よりもっと年上の青年だって、童貞ならば初めての時は慌てふためいてしまうものなのだから
「坊っちゃんは、私のお腹の辺りに顔を押し付けるようにしてしがみ付いていたので…えぇ、やはり怖かったのでしょうね。顔を隠していたんです。ですが、自分でする時のためにも私の行為は見ていてもらわねばなりませんので、ちゃんと自分のペニスを見るように伝えて…恐る恐るではありましたが、坊っちゃんはしっかり自分のペニスに視線を向けられましたよ。羞恥も恐怖もお感じになられていたでしょうに…」
「……………そ、それで?…」
「はい、坊っちゃんがしっかりと自分の股間を見ていることを確認してから……ペニスを摩り始めたのです」
「ぅ……」
言いながら、高尾が空を摘まんだ3本の指を上下にスライドさせたのだ。
また吉野の股間がジュンッと疼く。
もう気のせいではない、吉野は紛れもなく股間を濡らし始めていた。
「指を3回も往復させると、坊っちゃんは少し落ち着きがなくなりました。何これ?何これ?全然違う!と…はい、自分でベッドに擦り付けていた時よりも快感が遥かに強かったのでしょう。それで怖くなってしまったみたいで…だから右手で頭を撫でながら、大丈夫ですよと声をかけながらペニスを摩り続けました」
「……ぁ…ぅ……」
高尾の言葉に、ついつい息子の痴態を想像してしまう。
自分では気が付いていないのだろうか、吉野の呼吸も少し乱れ始めてきていることに。
「そして10往復もさせた頃には、もう坊っちゃんは虫の息と言った感じで……はい、喘ぎ声が大きくなり、腰をもぞもぞと動かして、必死に快感を堪えていらっしゃいました。ですが…」
「……な、なんでしょう?…」
「立派でございましたよ、坊っちゃんは。初めて女にペニスを弄られて、恥ずかしさや初めての強い快感に怖さだってあったでしょうに……決してペニスを摘まんだ私の手を払うようなことはいたしませんでした。しっかりと私の指先に与えられる快感を受け止め耐えていらっしゃったんですよ」
「……そ、そうです……か……」
それは褒められるようなことなのだろうか?
冷静になればそんな考えも浮かんでしまうが、これも高尾の『ご報告』の技術なのだろう、息子を褒め称える言葉は決して嫌な感じはしなかった。
「そしてさらに10回……合計20回も擦ったころには、少し大げさではありますが坊っちゃんは半狂乱といった感じになられて……えぇ、オチンチンが溶けるぅ、とか、オチンチンが爆発しちゃうぅ、とか……もう自分の股間を見ている余裕も無くなってしまい、私にしがみ付いて……どうやらペニスに感じていることが快感であることにも気付いていられなかったようでした」
「……ごくっ……」
吉野とて精通前の少年を射精に導いた経験など無い。
高尾の話の生々しさに思わずゴクリと喉をならしてしまう吉野だ。
吉野は正座をして高尾の話を聞いていたのだが、膝においた両手はいつしかギュッと握り締められていた。
「ですので、そこで一度手を止めて、大丈夫ですよ、オチンチンは溶けたり爆発したりしませんよと声をかけてあげたんです。そして坊っちゃんが少し落ち着いた頃に、今オチンチンはとても気持ちよく無いですか?と尋ねたところ…」
「……………………」
息を飲んで高尾の話に耳を傾ける吉野。
膝で握っていた両の拳はいつしか場所を変え、太腿の付け根…股間の中央に置かれていた。
「はい、ちゃんと気持ちいいと答えてくださいましたよ。オチンチン凄く気持ちいいと…その言葉を聞いてから再び私は摘まんだ包茎ペニスを摩り始めたのです」
「…………ぁぅ……」
股間に添えられた両拳をついギュッと上から強く押さえつけてしまった吉野。
高尾には聞こえぬ程の小さな小さな吐息交じりの溜息が口元から零れる。
「その頃には、もう私は坊っちゃんは精通できると確信しておりました。はい、坊っちゃんの包茎ペニスの先っぽ…皮の寄り集まったところはもうグショグショに前触れのお汁で濡れていて、その様子と経験からくる勘とでもいいますか、坊っちゃんは間違いなく今日精通する、と」
「…………ボ、ボクが……せ、精通を………ぁ、ぁ…」
握りしめた拳に力が入る。
股間は既に自分で認識できるほどジュクジュクに濡れそぼり、濡れたパンティの履き心地の悪さに思わず腰をモジモジと動かし座り直すような仕草をしてしまう吉野だ。
「坊っちゃんは、相変わらず少々怖がっていました。プルプル震えてしっかりと私にしがみ付いて……私も坊っちゃんが少し可哀そうに思えてしまいましたが、そこで手を緩めては全てが無駄になってしまいますので……心を鬼にして坊っちゃんのペニスを摩り続けました。坊っちゃん頑張って、オチンチンも頑張って、と励ましながら」
「………ごくっ……ぁ…ぅ…」
いよいよ息子は……そんな考えが頭に過ぎると我慢できないほど股間の疼きが激しくなる。
吉野はピタリと閉じていた両太腿をほんの少しだけ開き、さらにその奥に拳を押し込んでいった。
「坊っちゃんは自分のペニスを見つめながら、オチンチン気持ちいいよぉ、オチンチン気持ちいいよぉ、と何度も何度も口して……また、これが本能とでも言うのでしょうか?恐らく知らず知らずのうちにでしょうが、ベッドに座ったまま腰を前後に揺するようにヘコヘコと動かし始めたのです。そしてついに……私が指先を30往復させた頃に、何か来るぅ!何か出るぅ!と大きなお声で…」
「!……ぁ、ぁぅぅ……」
すでに吉野の拳は、すっかり太腿の間に挟み込まれていた。
そしてスカートの上から最も感じる部分にグッと拳を押し当てる。
他人の、同性の、高尾の前だというのに……そんなことさえ吉野はもう考えられずにいた。
「その時、摘まんだ坊っちゃんの包茎がプクリと膨らみました。来た、と思った私はペニスを擦るのを止め、左手で包茎の先っぽを覆い隠すように握りしめたのです。その瞬間、坊っちゃんの腰がビクンッと激しく跳ねあがりました……そして、坊っちゃんは一言叫んだのです」
「……はぁ……ぁぅぅ……さ、叫ぶ?……ぁ…な、なんて?…」
息子のクラマックスが近い。
喉がカラカラに乾き、股間がグショグショに濡れそぼる。
息子はその時いったい何を叫んだのだろう。
高尾を見つめる吉野の瞳は興奮に潤んでいた。
一方、高尾はそんな吉野を慈愛溢れる瞳で見つめ返す。
そして小さくうんと一つ頷くと、静かにその言葉を口にしたのだった。
「はい……坊っちゃんは、その時…………『ママァッ!』と」
「!!!!!!!!!!」
吉野の潤んだ瞳から涙が零れた。
その瞬間、押さえつけた拳の奥で股間をピクンと震わせ、ある種の極みに達した吉野だった。
「坊っちゃんの腰が大きく跳ねるのとほぼ同時に私の掌の中の包茎が打ち震えました。ビクン、ビクン、ビクンと大きく3回。実はその最初の2回は坊っちゃんのペニスからは何も出てこなかったのです。しかし最後の3回目、一際大きくビクンッと打ち震えたその時……えぇ、少量ではございましたがピュッと僅かな精液をお出しになられたのです。はい、前触れのお汁などではない、ましてや尿などではございません。確かに白濁色の精液を坊っちゃんは見事に射精されたのです」
「ボ、ボクが……あ、あのボクが……ま、まだまだ幼いと思っていた…あのボクが…」
感慨深げに何やら思いを馳せている吉野。
そんな吉野の…母親の姿をきっと何度も見てきたのであろう、高尾は暫しの間、優し気に眺めていた。
やがて高尾は姿勢を正すと、軽く吉野に頭を下げる。
「島原様、これで坊っちゃんは名実ともに男の子になられました。ご精通、おめでとうございました」
「え?……あ、そ、そんな……こ、こ、こちらこそ……あ、ありがとう…ございました」
そう言って、高尾に釣られて深々と頭を下げる吉野だった。