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Senior Mania -foster mother-

其の拾

「お、お、お、奥様が……お、お、女を?……ぼ、僕に?……はぁはぁ……お、女をお、教えて…くれる?……はぁはぁ、はぁはぁ……ゴクッ!」
息を荒げるわたるは今だ半信半疑だ。
そんなわたるに今までと変わらない落ち着いた様子で……少なくともわたるにはそう見えた……志乃は静かにわたるに告げた。
「はい、そうですよ。おばさんがわたるちゃんに女を教えてあげるのです。つまり……性教育、ですね。おばさんがわたるちゃんの性教育の先生になってあげると言っているのです」
「せ、せ、性……教育……お、奥様が、僕の……せい、性教育の……先生に……はぁはぁ……はぁはぁ…」
わたるは満足にものも言えなくなってしまった。
勿論それはこの助平な童貞少年が期待に胸を焦がしていたことだ。
けれど今は驚きの方が……あまりに信じられない出来事過ぎて驚愕の方が勝っていたからだ。
「なんです?嫌なのですか、おばさんに女を教わるのは?さっきわたるちゃんは、おばさんが相手でもいいと言ってくれたと思うのですが……」
「も、も、も、も、勿論ですっ!い、い、嫌な……嫌なわけないですぅっっ!!」
志乃の言葉に、つい自分でも信じられないくらい大きな声を張り上げたわたるだった。
「きゃっ!な、なんですか、もう、わたるちゃんたら。急にそんな大きな声を出して……あぁ、驚いた」
「あ、ご、ご、ごごごめんなさい、奥様……で、でも……ぼ、ぼ、僕、信じられなくて……ゆ、夢をみているみたいで…」
なんと素直な言葉を口する少年だろう。
馬鹿が付くほど正直なわたるの態度に呆れる一方で、心からわたるを微笑ましく思う志乃だった。
「そんなに喜ばないでくださいね、わたるちゃん。性教育とはいえこれはあくまでも『教育』なのですよ。わたるちゃんを一人前にするための、ね」
「は、は、はい……そ、それは……わ、わ、分かって……いま……す」
「それにこれには男の子としての自信をつけさせること以外に、もう一つ別の目的があるのです」
「え?……べ、べ、別の?」
志乃の言葉に不思議そうな顔をするわたる。
そんなわたるに『ええ』と一度頷いてから、志乃はその目的を話し始めた。
「まだ幼いわたるちゃんには分からないでしょうが、次期社長ともなれば色々な人達がお近づきになろうと寄り添ってくるものです」
「……色んな人達、ですか?」
「はい。自分の利益しか考えないような人たちが、沢山ね」
「…………」
確かにまだ学生のわたるには想像すらできないことだったが、真剣な志乃の表情を見ればきっと大げさな話ではないのだろう。
わたるは黙って耳を傾けた。
「そんな中には当然女もいます。次期社長に取り入って甘い汁を吸おうとする悪い女が、ね」
「じょ、女性が……」
「はい、女です。むしろ……次期社長がわたるちゃんのような可愛らしい男の子だと世間に知られたなら、きっと寄り添ってくるのは女の方が多いでしょうね……そして……」
「そして?……」
「その女達は、なりふり構わずわたるちゃんを篭絡しようとしてくるでしょう。ありとあらゆる手を使ってわたるちゃんに色仕掛けをしかけてくるでしょう」
「えぇっ?……い、色……仕掛け?…」
いくらなんでも子供の自分に、と驚きの声をあげるわたる。
そんなわたるを制するように志乃が言葉を紡ぐ。
「まだ自分の損得だけで近付いてくるような女ならば可愛いものですが……中にはもっと悪いことを考えている連中もいるでしょう」
「もっと……悪い?……そ、それは?…」
「うちの会社を貶めようと考えている連中です。そんな連中に依頼されて近付いてくる女もいるのです」
「会社を……あ……そ、そうか……スキャンダルの……ねつ造…」
そこまで聞いてわたるにも理解できた。
時折、様々な業界で愛人問題などが取り沙汰されているのを、わたるのような子供でも耳にしたことがあったからだ。
「やはりわたるちゃんは賢いですね。はい、そうです。次期社長のスキャンダルなど、社にダメージを与えるには格好の材料ですからね」
「な、なる…ほど……」
「ねぇ、わたるちゃん?…」
「は、はい…」
志乃の声のトーンが不意に変わった気がした。
何事かと志乃の表情を見つめるわたる。
すると志乃は、ほんの少しばかり嫌らしい笑みを浮かべながらわたるにある問いかけをしてきた。
「想像してください。わたるちゃんの傍に女が近付いてくるのです。そしてその女は着ている服を全て脱ぎ始める…」
「ふ、服を……ぜ、全部?…」
「そうです。ブラジャーを外して、パンティも下ろして……全裸でわたるちゃんに近付いてくるのです。そして……」
「は、は、裸…で?……そ、そして?」
「そして……ズボンの上からわたるちゃんの可愛らしい包茎チンポコを撫で回しながら……『セックスしてあげようか?』なんて言ってきたら……どうです、わたるちゃん?我慢できますか?」
「えっ!?セ、セ、セックスを?……ぼ、僕……い、いえ……そ、それは……ぼ、僕、き、きっと我慢でき…」
「出来るわけないでしょう?」
「ぅ……」
我慢できると言いかけたわたるの言葉を、志乃の言葉がかき消した。
志乃の顔からはすっかり笑みが消え、真剣この上ない表情だ。
思わず志乃の顔から視線を外してしまったわたるだった。
「わたるちゃんに我慢など出来るわけがないでしょう?もう忘れてしまったのですか?今日、おばさんに御仕置された理由を」
「……ぅ……ぅぅ…」
「こんなおばさんの半裸姿を覗き見ただけで、皮も剥けてない未熟なチンポコを膨らませてコソコソとせんずりしているような子に、裸の女の誘惑を断ることなど出来るわけがないでしょう?」
「ぁ……ぅぅ…」
実はわたる本人も、自分は我慢できないだろうと薄々思っていた。
きっと、間違いなく志乃の言う通りなのだろうと思っていた。
だから反論も出来ず、志乃の顔すら見ることが出来ず、ただ俯くことしか出来ないわたるだ。
そんなわたるに、打って変わって志乃は優しい言葉をかける。
「そんなにしょんぼりしないで……そんな状況で我慢できる男性の方が少ないのですから。わたるちゃんのような女を知らない童貞坊やなら尚更です。ね?」
「……は、はぃ…」
「だからわたるちゃんには馬鹿な女に騙されないよう早く女に慣れてもらいたい。女への耐性を……免疫をつけてもらいたいのです。これが性教育のもう一つの目的なのですよ、わたるちゃん」
「は、はい!わ、わ、分かりました!」
老人からわたるの性教育を依頼された目的の一つを、志乃はあえてわたる本人に告げた。
そうすることでおかしな女に誑かされないようわたるに釘を刺すと同時に、目的を見失わないよう自分自身にも言い聞かせたかったからだ。
わたるの返事に気をよくしたのか、いつもの自然な笑みを浮かべた志乃がゆっくりと口を開く。
「それではこれからおばさんがわたるちゃんの性教育の先生です。いいですね、わたるちゃん」
「は、は、はい……よ、よ、よろしくお願いしますっ、奥様!」
「あらあら、元気なこと。ついさっき、お尻をぶたれて涙を流して言いたくせに、わたるちゃんたら……うふふふ…」
必要以上に元気な声につい含み笑ってしまう志乃だった。

「さて、それではこれからおばさんがわたるちゃんの性養育をしていくわけですが……そのための約束事をいくつか決めておきましょう」
「え?や、約束事……」
志乃の提案に小首を傾げるわたる。
そんなわたるを安心させるように志乃は笑った。
「そんなに心配そうな顔をしないでください。難しいことではありませんから。まず一つ目……この性教育は二人だけの秘密にしておくこと。おばさんは人妻です。言っている意味は分かりますね、わたるちゃん」
「ひ、秘密……ふ、二人の……はっ、は、は、は、は、はい……分かり……ました!」
志乃は老人の妻だ。
当然こんなことは誰にも言えるわけがないだろう、と、何も知らないわたるは単純にそう思った。
また、志乃と二人だけの秘密を共有出来ることは、わたるにはなんだかとても嬉しいことだった。
「二つ目……性教育はこの部屋で行います」
「こ、この部屋で……」
「はい、この部屋で、です。次に……この家の序列は、あの人が一番、次に後継ぎのわたるちゃんですから普段はおばさんは二人の言うことを何よりも優先します。が、ここでは話が別です」
「この……部屋では……別……」
「はい。この部屋で性教育をする時は、生徒であるわたるちゃんは先生であるおばさんの言うことに逆らってはいけません。これが三つ目の約束事です。守れますか、わたるちゃん?」
「は、はい。も、も、勿論です!」
元よりわたるは、性教育に限らず普段から志乃に逆らう気など毛頭ない。
だからそれを誓うかのように、わたるは志乃の目を真っ直ぐに見つめながらしっかりと返事をした。
「良いお返事だこと。お行儀のよいお利口さんな生徒ですね、わたるちゃんは……うふふふふ……」
「あ、あ、ありがとう……ござい……ます…」
「あとはこの性教育をいつまで行うか、についてですが……う〜ん、これはわたるちゃんの判断にお任せします」
「え?ぼ、ぼ、ぼ、僕の?……」
急に話を振られて、少々戸惑いの声を上げたわたるだ。
そんなわたるに志乃がニコリと微笑んだ。
「難しく考えることはないですよ。わたるちゃんがおばさんの性教育が必要だと思っているうちは、ずっとおばさんは性教育を続けてあげるというだけの話です」
「ず、ず、ずっと……お、お、奥様が……ずっと……」
「ただ……それには条件があります」
「え?じょ、条件?……そ、それは?…」
「おばさんの性教育は、わたるちゃんがおばさん以外の女性と性的な行為をしたら終了とします」
「お、奥様、以外の……」
「はい、そうです。でもそれは当然ですよね。例えばわたるちゃんに好きな女の子が出来て、その子とお付き合いをするようになったら……そうなったら、性教育を続けるわけにはいかないでしょう?」
「……そ…そうです、ね…………だ、だ、だけど……ぼ、僕には……」
僕にはそんな人はいない……そう言いかけたのだが、志乃は優しく微笑みながらその言葉を遮った。
「将来の話ですよ。おばさんだって折角、可愛い息子を授かったのに、そんなに早く他所の子に取られるのは悔しいですからね。お相手はゆっくり探してくださいねわたるちゃん……うふふ……でも……」
「でも?……」
そこで志乃の声の質が変わった。
例の少し低いトーンの緊張感のある声だ。
「でも先程話した通りわたるちゃんが悪い女に誑かされて、ということもあります。まぁ、その場合は、おばさんの性教育が終わるどころか、あの人がわたるちゃんを勘当してしまうでしょうけど……」
「ひっ!ぼ、ぼ、僕、し、し、しませんよぉっ!そ、そ、そんな悪い人となんて……ぜ、ぜ、絶対、絶対しませんよぉっ!」
志乃の言葉にブルっと身を震わせるわたる。
老人の危惧していることを少しでも伝えておきたいという思惑から発した言葉だったが、志乃の想像以上にわたるを怖がらせてしまったらしい。
少々脅し過ぎたか。
すかさずわたるを安心させるようフォローする志乃だ。
「大丈夫ですよ。そのために……そうならないようにおばさんがわたるちゃんに女を教えて、女への耐性を身に付けてもらうのですから。ね?」
「は、はい……ぼ、ぼ、僕、が、頑張りますっ!」
「くすっ……はい、頑張ってくださいね、わたるちゃん。さてとこれで約束事は四つですね……あとは……そうそう最後に、う〜ん、これはわたるちゃんにはちょっと辛いことかもしれませんけど……」
「え?……そ、それは……な、なんです……か?……」
少々申し訳なさそうな志乃の表情が、またわたるを不安にさせる。
恐る恐る志乃の顔を窺うわたる。
そんなわたるを不憫に思いつつも、志乃は容赦なく最後の約束事を伝えた。
「わたるちゃんには、今日からオナニーを禁止してもらいます」
「ええっ?!」
志乃の言葉を聞いた瞬間、恐らくわたるは今日一番の大声を上げていた。
それも志乃には想定の範囲内だったのだろう。
慌てず騒がず、静かに穏やかにわたるを制しながら、志乃はその目的を伝え始めた。
「そんなに驚かないでわたるちゃん。これも性教育の一貫なのですから。それに、おばさん、オナニーを禁止しただけで、射精を禁止したわけじゃありませんよ」
「え?……そ、それって、ど、どういう……」
謎かけのような志乃の言葉に、わたるの頭にクエスチョンマークが浮かぶ。
わたるの様子が可笑しかったのか、志乃はクスリと微笑んだ。
「簡単な話ですよ。要は、今日からわたるちゃんは自分で射精することは禁止。だけど、他人に射精させてもらうのは構わないと言っているのです。勿論、それは性教育の先生であるおばさんの役目です」
「!!!お、奥様が……ぼ、ぼ、ぼ、ぼ、僕のしゃ、しゃ……しゃ、射精を……」
驚きと喜びにわたるの項垂れた包茎がまたピクンと打ち震えた。
そんなわたるのペニスの様子を知ってか知らずか、さも造作もないことのように志乃は語った。
「はい。これからはおばさんがわたるちゃんのチンポコの面倒を見ます。だからわたるちゃんは、射精したくなったらズボンとパンツを下ろして、チンポコを丸出しにしてこの部屋に来ればいいんですよ」
「え!……そ、そ、そんなこと……は、恥ずかしいです……よぉ…」
「恥ずかしい?チンポコを見られるのがですか?わたるちゃんのチンポコくらいお風呂場でおばさんもう何度も見ているのに……クスッ……だから……」
「だから?」
「わたるちゃんのがまだ可愛らしい包茎チンチンだってことも、それを節操無しにいつもいつもピンピンにしていることだって知ってるんですから。今更恥ずかしがらなくても……クスクスクス……」
「……ぁ……ぅ……」
不躾な志乃の言葉にわたるの顔が真っ赤に染まる。
少々言い過ぎたか、志乃が茶目っ気のある表情でペロっと舌を出した。
「ごめんなさいね、わたるちゃん。おばさん、ちょっと冗談が過ぎました……さてと……約束事は以上の五つですね。どうですか、わたるちゃん?お約束は守れそうですか?」
わたるは志乃との約束事を反芻してみる。
一つ、この性教育は二人だけの秘密にすること。
一つ、性教育は志乃の部屋で行うこと。
一つ、性教育の師である志乃の言葉には逆らわないこと。
一つ、志乃以外の女性と性行為をしたら性教育が終了すること。
一つ、今後オナニーをしないこと。
やはり最後の約束事だけちょっと気がかりではあったが、これからは志乃が射精の面倒をみてくれるという。
それは確かに恥ずかしいことだったが、童貞のわたるにとってはそれ以上に期待の方が大きかったようだ。
「は、は、はいっ!……だ、だ、大丈夫ですっ!ぼ、ぼっ、僕っ、ぜ、全部守りますっ!」
だから志乃にまるで自分の決意を示すがごとく、元気よく返事をしたわたるだった。
そんなわたるに志乃はにこやかに微笑んだ。
「うふふ……本当に素直な生徒ですねわたるちゃんは。では、これからよろしくお願いします。お仕事同様、この性教育もしっかりと頑張ってくださいね」
「は、はい!……………………ぁ、ぁ、あ、あの……ぉ、奥様?……」
心細い声でわたるは志乃を呼び止めるように声をかけた。
何故なら性教育などという刺激的な話をしてきたにも関わらず、今日のところはここまでと志乃がこのまま話を終えてしまうように感じたからだ。
例え今日はこのまま終わるにしても、わたるにはどうしても志乃に聞いておきたいことがあった。
「なんですか?わたるちゃん」
「……ぁ……そ、その……ぁぅ……」
志乃がいつも通りの自然な優しい微笑みを浮かべてわたるを見る。
これまでの性の話をしてきたとは到底思えないそのいつもの美しい志乃の姿に、邪なことを考えている自分がつい恥ずかしくなり思わず目を背けてしまったわたるだった。
「どうしたんです?わたるちゃん?」
自分のことを疚しいと思うわたるは、志乃の笑顔がなんだかとても眩しくて見ていられない。
けれど、わたるはどうしてもどうしてもこれだけは聞いておきたかった。
だから俯き畳を見つめながらもポツリポツリとなんとか言葉を絞り出す。
「ぁ、ぁ、あ、あの……そ、それで……ぉ、お、奥様は……そ、その……ぃ、ぃ、い、いつ……ぼ、ぼ、僕に……そ、その……セ……セ、セ……セ、セックスを……お、教えてくれるんですか?」
最後は畳すら見ていられず、ギュッと目を閉じてなんとか言葉を絞り切ったわたるだ。
そう、それこそわたるが今、最も気になっていることだった。
いつ自分は童貞を卒業できるのか?いつ夢にまで見た女性とのセックスを体験できるのか?気になって気になって、このままでは他のことは一切何も考えられなくなってしまいそうだったからだ。
けれどその言葉を聞いた志乃の返答は、わたるの予想していたものとあまりにかけ離れたそれだった。
志乃はしばしキョトンとした表情を見せた。
そしてあぁそうかと何かに気づいた素振りを見せると、さも申し訳なさそうに困ったような苦笑いを浮かべながらわたるに答えたのだ。
「あの……わたるちゃん?おばさん、当分の間、わたるちゃんにセックスなどしてあげませんよ」
「ええぇっっ!!」
わたるは閉じていた目を見開き、驚き、戸惑い、悲しみなど様々な感情が混ざったような複雑な表情で志乃を見た。
一言でいえば、それは今にも泣きそうな表情だ。
そんなわたるを哀れむような顔で見つめながら、志乃は宥めるように諭すように自分の考えを話し出した。
「誤解させたのなら申し訳ありませんけど……性教育するということ、すなわちセックスをする、という意味ではありませんよ?」
「えっ?!……そ、そっ、そ、そ、そんなぁ……」
「そんな悲しい顔しないで……でもね、わたるちゃん?少し落ち着いて……おばさんの話を聞いてください」
「……は、はい……」
泣きそうな、拗ねたような顔をして、恨みがましく志乃を見るわたる。
そのわたるの態度が、また志乃にやれやれと溜息を吐かせた。
けれどそれは微かに笑みを浮かばせた、確かにわたるのことを愛おしく思っていると分かる表情だったが。
「わたるちゃん?例えば……大学の講義を小学生に聴かせたらどうなると思いますか?」
「え?そ、それは……しょ、小学生じゃ理解できるわけが……」
「そうですね。大学の講義を小学生に聴かせたところでそれは何も意味がない。聴かせる方にとっても聴く方にとっても時間の無駄にしかなりませんよね」
「そ、それは……そうです……けど…」
「わたるちゃん?悪く思わないでくださいね。おばさん、正直にはっきりと言いますけど……セックスを大学の講義だとするなら、わたるちゃんのチンポコはまだまだ小学生みたいなものです」
「そっ!そん……」
「いえ、お風呂で見たわたるちゃんのチンポコのあの未熟さなら、もしかしたらそれ以下……幼稚園児のようなものかもしれませんね」
「ぅ……そ、そ、そんなぁ…」
「だからわたるちゃんのような幼い坊やには、まだまだセックスなど早いのです。分かってくれますか、わたるちゃん?」
「ぁ……ぁぅぅぅ……」
志乃にはっきりと未熟だからセックスは出来ないと言われ、またわたるの目に涙が浮かび始めた。
一度はもしかしたらセックスできるかもと糠喜びさせられた童貞少年だ。
その失望感はきっと女の志乃には理解できないものだっただろう。
だからわたるは、この時ばかりは今までの良い子ぶりを捨て去りつい我儘を言ってしまうのだった。
「だっ、だけど!……ぉ、奥様は……奥様は、僕に……お、女を……女を教えてくれるって言ったのに!」
「はい、言いました。けれど女を教えるというのは、ただセックスしてあげるという意味ではないんです」
「じゃ、じゃぁ、どういう意味なんですか?!」
「女を教える……つまりわたるちゃんは女を学ぶわけですよね。女を学ぶというのは、女の身体について知り、女の喜ばせ方を身に付けるということです」
「だ、だ、だったら、す、すぐにセ、セ、セックス教えてくれても」
「わたるちゃん?わたるちゃんはセックスをただ女の身体を使って射精することだと考えてはいませんか?」
「え?」
「セックスというのは、ほんの2、3回、女をチンポコで突いて射精すればいいというものではありませんよ?女の感じるところを探り、突き、擦り、時には撫回して女を喜ばせる。それがセックスなんですよ?」
「……わ、わ……わかって……ますよぉ……」
「本当に分かっているのですか?わたるちゃんのその小さなチンポコにそんな芸当が出来ると本当に思っているんですか?」
わたるの両手で隠された股間に冷ややかな視線を送る志乃。
それはあたかもわたるの手の中のモノを蔑んでいるかのようだ。
その志乃の態度に、ついわたるはカッとなってしまう。
「ぼ、僕、僕の……僕のだって、も、もう、しゃ、射精だってできるし、お、お、奥様が思ってるほど、子供じゃ無いですよぉっ!」
童貞坊やのセックスへの思い入れとは、これほどのものなのか。
我を忘れて主の妻に喰ってかかるほど、志乃の言うことに逆らってはいけないという性教育の約束事さえ忘れてしまうほど、強く激しいものなのか。
志乃は少々驚かされた。
「納得できないようですね……やれやれ仕方がない。まぁ、誤解させてしまったおばさんにも非はありますし……それでは少しばかりわたるちゃんには身の程というものを知ってもらうとしましょうか」
「え?……お、奥……奥様?……」
志乃の態度が豹変した。
いや、見た目は少しも変わっていない、目の前の志乃は紛れもなく志乃本人に違いない。
けれど、これは……まるで別人のようなこの志乃は……そうだ、女の仕事について語ってくれた時の怪しく妖艶なオーラを纏ったあの時の志乃の姿だ。
そうわたるが理解した時、丁度志乃の口が開かれた。
「わたるちゃん……手をどかしてください」
「え?」
見れば志乃は、わたるの股間に置かれた両手を見つめている。
股間を隠した両手をどかし、自分の包茎を志乃の目前に晒す。
裸になるのが当然なお風呂ならばともかく、この場違いな志乃の部屋で。
そんなことを考えれば、あまりの恥ずかしさに思わずプルプルと身震いしてしまうわたるだ。
けれど志乃は……
「早く手をどかしてチンポコをお出しなさい!先生の言うことが聞けないのですか!」
「ひっ!」
志乃に叱責されたのは、出会ってからこれが初めてのことだった。
そうか、もう性教育は始まっているんだ。
先生の言うことは聞かなければいけないんだ。
驚きと恐怖に弾かれるように、わたるの両手は股間から離れていった。
ついにわたるの股間が志乃の目に晒された。
「あら?……くすっ!……あらあらあら……今日は随分と可愛らしく縮こまっているのですねぇ……ねぇ?わたるちゃん?……クスクスクス……」
志乃の言う通り、わたるの包茎はすっかりと縮みあがりまるで玉ようになってわたるの股間にチョコンとくっ付いていた。
それを志乃に笑われて、わたるはは情けないやら恥ずかしいやらでこのまま消えてなくなりたいとさえ思ったほどだ。
「おばさん、お風呂ではピンピンになったチンポコしか見ていないから……なぁんて小さいチンポコなんでしょう。あらあら、しかもスッポリと皮を被せて。可愛い包茎チンポコですね。わたるちゃんのは……クスッ」
「ぁ……ぁぅ……ぅぅ…」
「クスクスクス…………これじゃあ幼稚園児どころか赤ちゃんのチンポコですね。ねぇ?わたるちゃん?……クスクスクス……」
「ぅぅ……ぅうぅぅ……うぅぅ……」
心無い志乃の言葉がわたるの胸に突き刺さる。
瞳にたまった涙がポロリと零れ頬を伝う。
けれどそんなわたるの様子など志乃にとってはお構いなしのようだ。
志乃はわたる包茎を嘲笑いながらも、何やら思案しているような仕草を見せた。
「でも……う〜ん、このままでは埒が空きませんねぇ……あ、そうだ!」
志乃が不意にポンと手をたたいた。
その音にピクリと身体を震わせるわたる。
何やら嫌な予感がしたが、そのわたるの予想は幸か不幸か外れることとなった。
「さっきわたるちゃんは、おばさんが浴衣の下にはパンティを履いてないなんて言ってましたけど……本当に童貞坊やは想像が逞しいんだから……」
「えっ?!……お、奥様っ?!」
言いながら志乃は、キチンと揃えていた膝を正座したまま徐々に開いていったのだ。
当然浴衣の裾は割れ、白く艶めかしい太腿がその姿を現わしていく。
やはりまさに突き立ての餅のように白く柔らかそうな肉感的な太腿だ。
わたるの視線が志乃の股間に吸い寄せられる。
呼吸が徐々に荒くなる。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
「クスッ、そんな目を丸くして。本当にエッチな子なんですね、わたるちゃんは。大丈夫ですよ。おばさん、怒ったりしませんから。ジッと見ていてくださいね。わたるちゃんには教えてあげなければなりませんし」
「え?お、教……える?…」
「えぇ、そうです。助平な童貞坊やの期待を裏切って申し訳ありませんけど……おばさん、ちゃ〜んと履いてますよ、パンティ……ほらっ!」
「ぁ……あっ!……ぅあぁぁっ!!」
志乃は割れた裾の両端を手に持って、まるで緞帳が上がるように徐に大きく捲り上げたのだ。
手の高さは志乃の胸の位置くらい。
だから当然浴衣はもはや志乃の下半身を隠す用など為していない。
いや下半身どころか今やわたるは志乃の臍までも目にすることが出来るのだ。
けれど、それよりも何よりもさらにその下だ。
果たして志乃はパンティを…………履いていた。
確かに間違いなく志乃はパンティを履いていたのだ。
しかし、そのパンティはどうだ。
今、志乃が履いているパンティ。
それは白く小さい逆三角形の布がただ股間に張り付いているだけに見えた。
いや違う、よく見れば全ての角からまるで糸のように細い紐が伸びている。
そして上の2本の紐は、志乃の腰骨よりも高い位置を通って背後に回っているのだ。
なるほど、これならば椅子に腰かけた志乃が、お尻の辺りまで浴衣を捲り上げたとしても横から見れば何も履いていないように見えても仕方がないだろう。
けれどわたるにとって志乃のパンティが何故履いていないように見えたのかなど、もはやどうでもいいことだった。
何故なら、やっとのことでなんとか志乃の秘部を隠しているその小さな白い逆三角形は……いや、隠せてなどいないのだ。
だって、その白い三角形の全ての辺から、志乃の艶やかな漆黒の叢がもっさりとはみ出しているのだから。
その黒と白が織りなす幻想的な光景に、わたるの呼吸が更に激しくなる。
「はぁはぁ、はぁはぁ……」
「あらあら、そんなに興奮して……嫌らしい子ねぇ、わたるちゃんは……あらぁ?……クスッ……あらあらあら……」
志乃はわたるの変化を目ざとく見つけていた。
勿論わたるの包茎の変化だ。
それはわたるが志乃のパンティを認識してから僅か2秒程の出来事だった。
わたるの玉のような包茎はすっかりピ〜ンっと立ち上がり、あわや腹にくっ付くほどに勃起していたのだ。
その勃起した包茎が、わたるの呼吸に合わせるようにヒクヒク、ヒクヒクと痙攣する。
それを愉快なものでも見るように薄っすらと笑みを浮かべながらジッと見つめる志乃だ。
「クスクス……本当に元気なんですねぇ、わたるちゃんの包茎チンポコは。だけど……クスッ……思い通りに勃起してくれる簡単なチンポコでおばさんも助かりますよ……クスクスクス……」
「はぁはぁ、はぁはぁ、はぁはぁ、はぁはぁ……」
志乃の揶揄うような言葉も、今やわたるの耳には入っていないようだ。
そんなわたるの様子に思わず首をすくめた志乃だった。
「やれやれ……ほぉら、童貞坊や?先生の言うことはちゃんと聞かなければ駄目でしょう?」
「はぁはぁ、はぁはぁ……ぇ?……ぁ……あっ……ご、ごめんなさい、奥様……はぁはぁ、はぁはぁ……」
志乃が少しばかり大きな声を出して、やっとわたるは志乃に声をかけられたことに気づいたようだ。
とはいえ、視線は漆黒の叢がはみ出る白い逆三角形をみつめたままだったが。
「まったく……助平小僧ですねぇ。まぁいいですよ。わたるちゃんはそのままおばさんのパンティでも見て楽しんでいていくださいね。おばさんは……これからわたるちゃんに身の程というものを教えてあげますから」
「はぁはぁ、はぁはぁ……ぇ?……ぉ、奥……様?……」
志乃は捲り上げた浴衣の裾を背後で纏め帯に挟み込んだ。
これで手を離しても、わたるは常時志乃のパンティを覗き見ることが出来るだろう。
そして膝立ちの姿勢で半畳ほど前のわたるににじり寄る。
「ぉ、奥様?……奥……様?……はぁはぁ、はぁはぁ……」
わたるは近寄る志乃にどうすることも出来ずにいた。
まるで蛇に睨まれた蛙のように、勃起した包茎を晒したまま志乃が近づくのを身動きもできずただ眺めていることしか出来なかった。
やがて手の届くところまで近寄ると、志乃はスッと片膝を立てた。
股間の白い逆三角形が淫らに捻じれ、そこからさらに多くの陰毛が溢れ出る。
あまりに卑猥、あまりに猥褻な光景に、わたるは鼻血が出てしまいそうだ。
「さてと、それではわたるちゃんの未熟な包茎チンポコに身の程というものを知ってもらうとしましょうか」
「はぁはぁ、はぁはぁ……ぉ、奥様?……奥……さ……まっ!!!……はぅっ!!はっ、はっ、はぅぅうぅぅぅぅっ!!」
言うや否や志乃の右手がわたるの包茎を捕らえていた。
とはいえそれは別にわたるの包茎を握ったというわけではない。
ピンッと健気に勃起した包茎の先端部分。
申し訳程度に膨らんだ亀頭のカリの辺りを親指と人差し指でチョンと摘まんだだけだった。
親指で亀頭裏側の繋ぎ目部分を、人差し指で亀頭真上のカリ首の辺りを、2本指で摘まみ上げられた未熟な包茎。
ただそれだけのことなのに、わたるはまるでその2本の指が電極になり電流が流されているかのような快感を感じていた。
「ぁぁぁ…ぁふっ!……ぅぁっ……ぁぁあぁっ!……」
亀頭だけではない。その電流は包茎全体に広がり、今やキンタマも覆いつくし、お尻の穴辺りまでも痺れさせるのだ。
わたるは満足に喘ぎ声すら上げられなくなっていた。
その様子を伺っていた志乃は、あまりの他愛無さにくすりと苦笑いを零す。
志乃は、初めてわたるのペニスを見た時のことを思い出していた。
お風呂場で恥ずかしがって両手で股間を隠すわたるに、手を退かすよう指示した時のことを。

あの瞬間……わたるの手が股間から離れるあの瞬間は、実は志乃にとっても緊張する一瞬だった。
何しろ志乃は童貞のペニスなどいまだかつて見たことが無い。
それも、自分の子供と言っていいほど幼い少年の未熟なペニスだ。
わたるに悟られぬよう平静を装いながら、童貞少年の股間に目を向ける志乃。
やがてわたるの手がすっかり股間からどかされた時……
(な、なんて……か弱そうな……)
それが、わたるのペニスを見た志乃の第一印象だった。
小さく細く白いそれが、まるでガラス細工のように見えたからだ。
どうせ包茎だろうと思っていた通りにスッポリと先端まで皮をかぶせたそれは、恐らく10センチ程の長さしかないだろう。
しかもまるで志乃の人差し指のように細いペニスだ。
そんなまだまだ未成熟な子供のペニスなのにも関わらず、わたるの包茎はピンと自己主張するように健気に勃起している。
そのいじらしさに、志乃の口元に自然な笑みが浮かんだ。
(なんとまぁ、可愛らしいこと。これが童貞坊やのオチンチンなのね。くすっ……あらあら、もうあんなにピクピク震えて……可愛い…)
ピンッと直立したか細い包茎は、触れもしないうちからヒクヒクと痙攣するように打ち震えている。
その包茎の様子を見た志乃は、愛らしいと思うと同時にホッと安堵のため息を吐いた。
(この様子なら、私でも大丈夫そうね……いえ、むしろわたるちゃんが失敗しないように気を付けないと……)
老人から依頼された性教育の目的の一つには、わたるの気晴らしのための性処理も含まれている。
当初志乃は、自分にそんなことが上手くやれるのかと不安に思っていたのだ。
しかしわたるのピクピクと震える幼い勃起を見ているうちに、この程度のものならと胸を撫で下ろした志乃だった。
もっとも老人の言う通り、大の男すら手玉にとれる程度の手練手管は、もとより志乃には備わっているのだが。

そしていよいよ志乃がわたるの勃起を射精させる時が来た。
風呂場では逆に射精させないように苦労した志乃だが、はっきり言ってしまえば射精させることの方がずっと容易いことだろう。
いやむしろ、この場面ではいとも簡単に射精させてしまうことが肝要なのだ。
志乃は、いよいよわたるにとって処刑執行にも似た言葉をかけた。
「それでは始めますね、わたるちゃん?覚悟……してくださいね」
「くひっ!はひぃぃぃぃぃっ!」
ついに志乃の処刑が始まった。
が、それはわたるがいつも自分でしているようなシコシコと勢いよくペニスを扱くような動きではなかった。
親指1本。
亀頭裏側の繋ぎ目、少しばかり凹んだところを、皮の上からまるで指圧でもするように小さな円を描いてクリクリと揉みこんでいるだけなのだ。
「うひっぃ!ひっ!ひぃぃっ!ぁ……!あひっ!……くひぃぃっっ!!」
にも拘わらず、わたるはまるで半狂乱になったように腰を、全身を跳ね上げる。
そうでもしないと志乃の親指に与えられる快感を耐えることが出来なかったのだ。
「こらこら、わたるちゃん?そんなに暴れないの。ね?……おばさんの指、どうですか?気持ちいいですか?」
「きっ!きっ!気持ち……ぃいっ!……チ、チンチン…チンチン…ぎ…ぎもぢ…ぎ持ちいいよぉっ!!……あひっ!ひっ!ぁひぃぃぃっ!!!」
「そう、よかった。ほら、しっかりおばさんのパンティも見て……いつでも射精していいですからね」
「でりゅっ!……も、もう…はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ!…もっ!もう、でりゅうぅぅぅっっ!」
「えぇ?……くすっ……はいはい、いいですよ。あっという間にイっちゃても、おばさん、笑ったりしませんからね。安心して気持ちよく射精してくださいね」
「はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ……でりゅっ!でりゅっ!でりゅっ!…でぢゃぅぅぅっ……」
「はい、いいですよ。ほら、先生がいいと言っているのです。さぁ、射精なさい、わたるちゃん!」
「でっ!でっ!!でりゅうぅぅぅぅぅぅぅっっっっっっっっっっっ!!!」
その瞬間、わたるは両手を背後に付き、宙に向かって腰を突き上げた。
まるで志乃に捧げものでもするかのように、包茎を志乃に向かって突き出すわたる。
志乃はそれすらも想定内だったのだろう。
わたるのささやかな亀頭がプクッと膨らむ様子を指先に感じるや否や、サッと空いている左手を包茎の前に差し出した。
その志乃の左手目掛けて、水鉄砲のような勢いで精液が吹き上がる。
ブシュゥッーーー!ブシュッ!!ブシュシュゥッーーー!!!
「ひぎっ!ひっっ!!ひぎぃぃぃぃっっっっっっ!!!」
「は〜い。いいですよぉ。沢山出してくださいね。ほ〜ら、ピュッ、ピュッ!ピュッ、ピュッ!」
志乃は射精中もずっと親指の指圧を止めなかった。
少しでも気持ちのいい射精を、少しでも長くわたるに感じてもらいたかったのだ。
「はひっっ!いひっっ!!ひっ、くひぃぃぃぃ……ひぃ、ひぃ……は、はぅぅぅ……くふぅぅ……」
やがて全てを吐き出し終えたわたるは、ぐったりと腰を落とし、そのまま背後にパタリと倒れ込んだ。
「はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ……ぅくっ!はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ……」
「よしよし。元気一杯の射精でしたね、わたるちゃん。精液の量は大人顔負けですよ、凄いですねぇ、おばさん感心しました……さてと、それじゃあこれ……っで……終わりにしましょうねぇ」
言いながら、徐々に柔らかくなっていく包茎を根元から先端にかけキュッと2本指で絞り上げる志乃。
包茎の先端からまるで名残惜しむかのように精液が1滴ポタリと志乃の左手に零れ落ちていく。
それは、志乃がわたるに覚悟しろと言ってから僅か12秒の出来事だった。