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Senior Mania -foster mother-

其の漆

わたるが志乃の家を訪れてから2日が過ぎた。
これまで10年以上生きてきたわたるだが、こんなにも刺激的な日々はかつてなかっただろう。
自分だけの部屋、大きなお風呂、消灯時間の無い夜に、多少の寝坊が許される朝。
人生のほとんどを施設で暮らしてきたわたるにとってどれもこれもが新鮮だった。
何より家族と言えるものが出来たことは、素直に嬉しいことだった。
強面で厳しいところもあるが、話をするとまるで子供のような顔で武勇伝を話してくれる社長。
それは、身寄りのなかったわたるが、まさに想像してい通りの父・祖父といったものの姿だった。
そして何よりも刺激的だったのは養母・志乃との出会いだ。
最初は純粋に大人の美しい女性として憧れを抱いたわたるだった。
口元に朗らかな笑みを浮かべ、優しい眼差しで見つめてくれる志乃。
大人の女性特有の落ち着いた余裕ある立振る舞いを見せる一方で、社長に揶揄われたりした時はまるで少女のような表情で膨れたりする。
こんな可愛らしい一面も志乃の大きな魅力の一つだ。
しかし……わたるの志乃に対する憧れは、すぐさま少々邪なものに変わってしまう。
今年精通を迎え女性の身体への興味が芽生え始めたばかりの童貞少年にとって、志乃の身体はあまりに肉感的で、扇情的で、官能的過ぎたのだ。
ただでさえ豊満な志乃が身に纏う歳不相応に露出度の高いカットソーとミニスカート。
志乃が動くたびに胸元からはブラジャーが、股間からはパンティが、わたるの視線を釘付けにする。
生まれて初めて女性に自分のペニスを見られ、弄られた風呂場での出来事も決して忘れられない体験の一つだ。
思い出すだけでも恥ずかしいのに、何故かもっと志乃に見られたい、触れられたいと思ってしまうのは一体どうしてなのだろう?
極めつけは襖の穴から見えた志乃のなんとも妖艶なセミヌードだ。
黒々と萌える陰毛が透けて見えるパンティを身に着けて部屋でひとりくつろぐ志乃。
あんな猥褻な光景を見せられたなら、女性の裸ばかりを妄想してきた童貞少年がオナニーを我慢することなど出来よう筈がない。
事実わたるは、初日に続き2日目も襖の穴の志乃の卑猥な肢体を見ながらオナニーをしてしまったのだから。
わたるはすっかり志乃に魅了されていた。

そして3日目の今日……
「昨日の奥様も……エッチだったなぁ……うふふ………あ痛っ!」
お風呂に入った時から既に勃起していたわたるの包茎が、襖の穴から見た志乃の姿を思い出した途端にピリッと痛んだ。
まるでパブロフの犬のように、わたるはお風呂に入るだけで勃起するようになっていた。
その理由は、言うまでも無く志乃によるペニス洗いを期待してのことだ。
勿論最初は、顔から火が吹き出てしまうかのようなただただ恥ずかしい体験だった。
何しろ物心ついてからというもの女性どころか同性の友人にすら自分の股間を見られたことなど無いわたるだ。
それも恥ずかしげもなく勃起してしまったペニスを志乃のような美しい大人の女性に見られるなんて、恥ずかしいを通り越し恐怖すら感じる程だった。
しかし、その勃起をあの優し気な微笑みで繁々と見られているうちに、何やら摩訶不思議な感情が沸き上がってきた。
志乃にもっと見てもらいたいと思うようになったのだ。
志乃に見つめられていると、何やらペニスがポッと温かくなってくるような感じがして自然とピクピクと打ち震えてしまう。
恥ずかしいのに気持ちが良くて、最初のうちは腰を引いて少しでも志乃の目から隠そうとしていたわたるだったが、いつしか腰を突き出すような姿勢をとるようになっていった。
そしてその震えるペニスを志乃が摘まみ上げる。
幼い勃起を触れられたことだって勿論生まれて初めての経験だ。
触れられた勃起の根元の部分に何やらピリピリとした刺激を感じる。
痺れるような擽ったいようなその感覚にペニスどころか腰全体が打ち震えてしまう。
志乃はそんなわたるの様子を微笑ましいものでも見ているような穏やかな目で見つめたまま、やがてシュルっと指で勃起全体を擦り上げる。
その快感。
大人の女にペニスを擦り立てられるそのあまりの気持ち良さに、童貞少年はいとも簡単にその虜になってしまったのだ。
「はぁはぁ……想像しただけでもうこんなにパンパンに……あ、お、奥様だ…」
風呂の入口が開くと、そこに現れたのはやはり志乃だった。
「わたるちゃん、お邪魔しますね。もう身体は温まりましたか?」
そう言いながら衣服を着たままの志乃が当然のように風呂場に入ってくる。
これもいつものことだ。
「は、はい。もう十分……」
わたるは胸を高鳴らせた。
胸のドキドキに呼応するかのように股間の包茎がピクピクと跳ね上がる。
「そう……それじゃあ背中を流させてもらいますねぇ。さ、上がってらっしゃい、わたるちゃん」
「は、は……はい…」
わたるはゆっくり立ち上がり志乃に向かって歩き出す。
初日は恥ずかしさに股間を両手で覆い隠していたわたるだが、今はそんなことはせず股間の包茎を晒しながら歩み寄る。
志乃の視線を感じる。
元より勃起していた包茎がさらにさらにパンパンに膨れていく。
初めての時、わたるは勃起していることを咎められてしまうかもしれないと心配したが、志乃はまったく気にするそぶりを見せ無かった。
恐らく志乃にとってやはり自分はまだまだ子供だと思われているのに違いない。
それが少し癪だったが、そのおかげでこんな刺激的な体験を出来るのだからと自分に言い聞かせたわたるだった。
「はい、それじゃあお背中を流しますねぇ」
志乃は慣れた手つきでわたるの背中を流し、そして正面を向かせると胸、腹、足と手際よく洗っていく。
「はい、これでいいかしらね……あとは…」
いよいよわたるにとって待ちに待った瞬間がやってきた。
いつもと変わらない自然な微笑みを浮かべながら、震える包茎をジッと見据える志乃。
視線を感じたわたるの包茎がさらにピクリピクリと弾みだす。
そしていよいよ志乃の右手がそっとわたるの睾丸を掬い上げるようにして持ち……ギュッ!
「うぐっ!……ぐぅぅ…」
ペニスを洗う前に、志乃がまず睾丸を洗うのもいつものこと。
童貞のキンタマには少々強すぎる力でギュッギュッっと揉み込むように洗ってくる。
股間の重苦しさに耐えるわたる。
だが、ここさえ過ぎれば……
「ぐぅぅ…あぐぅぅ……………!!!…は、はぅっ!」
ついに志乃の細く白い左手の親指と人差し指がわたるの勃起の根元に絡み付いた。
そして包茎の様子を暫く窺った後、絡み付けた指の輪をほんの僅かだけ狭めてからおもむろに……シュルッ!
「は、は、はぅぅぅぅぅぅぅうっっっっ!」
その瞬間、下半身全体が蕩けてしまうのではないかと思えるほどの快感が走る。
ビクビクとはしゃぐ包茎を落ち着かせるかのように志乃の右手が再びギュッギュッっとキンタマを搾り上げる。
「あぐっ……うぐっ……あふぅ……ふぅふぅ……はぁはぁ……はぁはぁ…」
射精間際のヒクつく勃起を志乃に見守られながら、わたるはなんとか射精感をやり過ごす。
ここまでが1セット。
これがあと2セット続けられる。
すなわちわたるは、1度のお風呂でいつも3回、志乃の指先にペニスを擦り立てられるのだ。
(はぁはぁ……き、気持ちいい……チ、チンチン……す、凄く気持ちいい……あ、あぁ、このまま……このまま志乃奥様が最後までしてくれたら…)
淡い期待を抱く童貞少年だが、流石にそんなことはありはしないだろう。
わたるにしても、志乃の目の前で呆気なく射精してしまうのはあまりに見っともない。
だから…
(あぁ……この気持ちよさをしっかりとチンチンに刻み込んで……あ、あとで……思いっきりオナニーしてやるぞ。し、志乃奥様のエッチな身体を見ながら、思いっきり射精してやる!)
そう心に誓うわたるだった。
やがて3セットが無事終わり、肩で息をするわたるに志乃がいつものように声をかけた。
「はい、わたるちゃん。身体は洗い終えましたよ。さ、綺麗に石鹸を流しておきましょうね」
「…はぁはぁ……は、は、はぃ……はぁはぁ……あ、ありがとう……ございます……お、奥様……はぁはぁ…」
いつもならこれで志乃が風呂を後にして終了、となるところだ。
ところが今日は少々イレギュラーなことが起きた。
わたるの身体の石鹸を全て流し終えても、志乃はまだ立ち去ろうとしなかったのだ。
そしてわたるの目の前に跪き、またしても繁々と今だ萎えぬわたるの勃起を見つめている。
「あ、あの?……お、奥様?……ど、どうかしま……!……はふぅ!」
様子のおかしい志乃を怪訝に思ったわたるが、志乃に話しかけようとした時だった。
わたるが話し終えるよりも早く、志乃の右手がスッとわたるの睾丸を掬い上げていた。
思わず小さな喘ぎ声を出してしまったわたるだ。
「あ……あ、ふぅ……お、奥様?」
志乃はやはり自然の笑みを浮かべたまま、指先に乗せたわたるの睾丸を転がすように弄んでいる。
洗っているときのような乱暴な動きではない。
まるで猫の喉元をあやす時のような、労わるような、擽るような優しい動きだ。
「あ、あん!……あふぅ……お、奥様ぁ…」
その時、志乃の口にさも呆れたと言わんばかりの含み笑いが浮かんだ。
「クスッ……」
「え?…」
そして志乃は上目使いでわたるの顔を覗き見ると、わたるが自分の耳を疑いたくなるような言葉をかけてきたのだ。
「クスッ……わたるちゃんは、いつもチンポコ、ピンピンにしてるのね」
「!!!」
その言葉を聞いた瞬間、興奮で頭に上った血が一瞬でサーッと引いていくような気がしたわたるだった。
(え?……お、奥様……い、いま……チ、チンポコって言った?……ぼ、僕の?……僕のチンポコがピンピンって?……え?……ええっ?…)
淑やかな大人の女性の志乃の口からチンポコなどという下品な言葉を聞かされたこと自体も驚いたが、自分の勃起について触れられたことはわたるにとってそれ以上にショッキングな出来事だった。
(お、奥様?……ぼ、僕の、勃起のこと……や、や、やっぱり気にしてた?……ぼ、僕がいつもピンピンにしてたこと……え?ええ?…)
今更ながら両手で勃起を覆い隠すわたる。
気まずさに志乃の目を見ることが出来ず思わず視線が泳いでしまう。
(お、奥様……や、や、やっぱり……お、怒ってる……ぼ、僕のこと……き、きっと……嫌らしい子だって……お、思ってるんだ……あ、謝らなくちゃ……お、奥様に謝らなくちゃ)
狼狽する中、憧れの志乃に嫌われることだけは絶対に避けたいと思ったわたるだった。
「あ、あの……お、奥様……あ、あの、僕……ご、ごめんなさい!」
「え?どうしたんです急に?」
ところが志乃はと言えば、そんなわたるの悲痛な思いとは裏腹にキョトンとした表情をしていた。
「あ、あの……で、でも……ぼ、ぼ、僕……その……ピ、ピンピンにしちゃって…」
「え?……あぁ、別におばさん、わたるちゃんがチンポコをピンピンにしちゃったこと怒ってるわけじゃありませんよ……クスッ……だから、ほら手をどけて。はい、気を付け。チンポコを隠す必要なんてありませんからね」
「え?……お、怒ってない?…」
志乃に則されるまま股間から手を放し、恐る恐る志乃の顔色を窺うわたる。
心配そうな表情のわたるを見て、やれやれと溜息交じりの笑みを浮かべた志乃だ。
「ええ、おばさん怒ってなどいませんよ。むしろいつも元気にピンピンにしてるから……感心してたんです」
「か、感心?…」
首を傾げるわたるの様子が可笑しかったのか、志乃はクスリと含み笑った。
「はい。わたるちゃんはまだまだ子供だから知らないでしょうけど……チンポコはね、おしっこ以外にも使い道のある大切な大切な処なんですよ」
「おしっこ以外にも……そ、それって…」
「その時にはね、こうしてチンポコをピンピンにしなくちゃならないんです。わたるちゃんのコレみたいに元気にピンピンに、ね」
志乃が不意に包茎の根元を2本指で摘まみ上げた。
そしてまるでメトロノームのように左右にプルンプルンと振り回す。
「お、奥様ぁ……あ、あ、あん」
「まだまだ子供のわたるちゃんには関係ないこと、ですけどね。でも……クスッ……小っちゃなチンポコ、こぉんなにピンピンにして……随分とおませなチンポコですねぇ、わたるちゃんのは」
そう言いながら、わたるの包茎の先っぽを右手の人差し指でピシッと軽く弾いた志乃だ。
「痛っ!……お、お、奥様ぁ…」
「ウフフ……さぁ、それじゃあ、お風呂に入ってゆっくり温まってくださいね」
ペニスの痛みに顔をしかめるわたるを嘲笑うかのように薄っすらと口元に笑み浮かべ志乃は風呂場を後にした。

「どうだ?わたるの様子は」
「変わりありませんよ。いつもと同じ、元気一杯ピンピン坊やです」
老人の書斎で志乃は、気のない素振りでそう答えた。
が、どうやら老人には志乃の心情が手に取るようにわかるようだ。
「くっくっく……どうした?ご機嫌斜めではないか」
「だ、だってあなた、あの子ったら、毎晩毎晩、その……」
「せんずりか?」
「そ、そ、そうです。私のことを覗きながら、毎晩毎晩、せ、せ、せ……んずりをしているのに、お風呂ではいつもいつもピンピンにして……もう!」
膨れ面の志乃を見て、やれやれと老人は溜息を吐いた。
「だが志乃、それもお前の計画通りなのだろう?」
「そ、それは……もう、知りません!」
まるで少女のようにプイっと顔を背けた志乃だ。
どうやらさらに志乃の機嫌を損ねてしまったようだ。
これはしまったと、頭をポリポリと掻いた老人だ。
「志乃……お前の気持ちはわからんでもない。わたるは見た目が幼いからな。初めはお前もまだまだ子供だと思ったのだろう?それが……」
「そうですよ。あんな女の子みたいな顔をして……可愛い子だって思ったのにわたるちゃんったら……」
膨れっ面の志乃に思わず苦笑いの老人だ。
「志乃、まぁそう言ってやるな。いくら幼くてもわたるも男。目の前にお前のようなまるで観音様か弁天様のようなイイ女の肌がチラつけば、チンポだって勃起してしまうというものだよ」
「またそんな言い方して……それ全然褒めてるように聞こえませんからね!」
そういう志乃の頬に紅みが差す。
文句を言いながらも満更でもなさげな志乃の様子に老人はまた苦笑いだ。
しかしそれも束の間……
「さて、それでどうするのだ?志乃」
「どうする……とは?」
「また今日も、わたるは観音様を拝むだけなのか?」
不意に老人が志乃の顔を覗き込みながらそう言った。
いつしか老人の顔から笑みも消えている。
志乃は小さく深呼吸をする。
老人が自分の覚悟のほどを見ていることが感じられたからだ。
そして努めて静かな声で質問に質問を返す。
「あなたは……あの子にとって私は本当に観音様のような女だと思っているのですか?」
「ん?……あ、ああ、思っているとも。あの坊主にとっては、お前はもう女の象徴だと言っても過言ではないだろうよ」
「そうですか。なら……観音様と言えば仏。仏の顔も三度、と言いますものね。そして今日は3日目…」
「……そうか」
端正な老人の顔にニヤリと少々下卑た笑みが浮かぶ。
その厭らしい笑いを素知らぬふりで涼やかに受け流す志乃だった。

真っ暗な部屋の中、わたるは息を潜めじっとその時を待っていた。
既にパジャマのズボンもパンツも脱ぎ去り下半身は丸出しの状態だ。
この2日間、志乃がお風呂に入った後にわたるの部屋を訪問することは一回も無かった。
その安心感からか、わたるは少々大胆になっていた。
股間の包茎は、風呂で志乃に指先で弾かれた時からずっと勃起しっぱなしだ。
(お、奥様……は、早く来ないかな?……ぼ、僕、もう限界だよ…)
女の子座りで例の引手の穴を覗き込むわたる。
この姿勢になると引手の穴とわたるの目の高さが丁度同じなるのだ。
大きく開かれた股間で僅か10センチ足らずの包茎もピクピクと震えながら今や遅しとその時を待っている。
(お、奥様ぁ……はぁ、はぁ……奥様ぁ、は、早くぅ……はぁ、はぁ…………あ、き、来た!)
やがて隣の部屋からスーッと障子が開けられる音がして、人が入ってくる気配が感じられた。
わたるの心臓の鼓動がバクンバクンと高鳴り始める。
そして例の襖の穴がピカッと輝き、そこから一筋の光が差し込んできた。
ショーの始まりだ。
逸る気持ちを抑えるように軽く深呼吸をするわたる。
そして改めてそっとその穴を覗き込む……ところが……
(あ、あれ?お、奥様……ゆ、浴衣?)
いつもならバスタオルを巻いただけの姿で現れ、ムッチリとした肉付きの良い太腿を惜しげもなく晒してくれる志乃。
しかし今日は、キッチリと寝間着代わりの浴衣を着ていたのだ。
胸の大きさやお尻の丸みは浴衣の上からでもなんとなく分かるものの、当然浴衣は足首までをスッポリ隠しいつもの眩い太腿を見ることは出来ない。
(そ、そんなぁ……こ、これじゃあ、パ、パンティ……パンティを履くところも見れないよぉ…)
志乃はいつもこの部屋でパンティを履き、その後さらに陰毛を透かせたパンティ姿まで披露してくれるのだ。
それが叶わない。
無様に膨らませた勃起を持て余しながら、失望に唇をかんだわたるだ。
(あぁ……こんなに……もうオチンチン、痛いくらいなのに……お、奥様ぁ……あ!)
わたるが失望にくれたのはほんの一瞬のことだった。
それは、志乃がいつものように鏡台の前の椅子に腰掛け、脚を組んだ時のこと。
左足を右足に乗せる際、浴衣の裾がハラリと膜れ上がり太腿の中程迄が露わになったのだ。
ドキリと心臓とペニスを高鳴らせるわたる。
(はぁ、はぁ……あぁ、やっぱり……はぁ、はぁ……お、奥様の太腿、凄いよぉ……はぁはぁ……柔らかそうで、滑らかそうで……はぁはぁ、はぁはぁ…)
志乃の太腿を舐めるように見回すわたる。
股間の包茎もピクっと震え始める。
(し、志乃奥様の太腿……奥様の……はぁはぁ、はぁはぁ……ああ、出来ることなら……志乃奥様のあの太腿にオ、オチンチン擦り付けてみたいよぉ……はぁはぁ、はぁはぁ……)
志乃の卑猥な太腿にしばし見惚れてしまったわたるだ。
しかし次の瞬間、さらにわたるの目を見開かせる出来事が起きる。
(はぁはぁ……え?……あ、あれ?……お、奥様?!…)
志乃が突然、自然と捲れた浴衣の裾を、自らの手でさらに太腿から引き剥がしでもするかのようにお尻の辺りまで捲り上げたのだ。
(お、奥様!……はぁはぁ……奥様…な、なんて……なんて格好に……はぁはぁ、はぁはぁ…)
志乃を真横から見ているわたるには、志乃の左足の全てが見えた。
細い足首、なだらかな脹脛、そして少々太めの白く艶やかな太腿。
いやそれだけでは無い。志乃が大胆過ぎるほど浴衣の裾を捲り上げたため、椅子に接しているお尻の部分さえもわたるの目に映っているのだ。
そして曝け出した左足を団扇でゆっくりと扇ぎ始める志乃。
誰に見られるわけでもないと、きっと自室でリラックスしてくつろいでいるのだろう。
(はぁはぁ……お、奥様……お風呂の後で、身体がまだ火照ってるんだな……はぁはぁ、はぁはぁ……あ、あれ?で、でも…)
わたるは、志乃の姿に何やら違和感を覚えた。
そしてその違和感を感じた元をじっくりと観察してみる。
(はぁはぁ、はぁはぁ……や、やっぱり!……お、奥様……志乃奥様……パ、パンティを履いて無い!……はぁはぁ、はぁはぁ……)
大胆に捲り上げられた浴衣は、志乃のお尻すら隠すことが出来なくなっている。
にも拘わらず、わたるの目にはそこにあるはずの志乃のパンティが見えなかったのだ。
心臓とペニスの高鳴りが一層激しさを増していく。
(はぁはぁ、はぁはぁ……奥様……パ、パンティを履いてない志乃奥様……はぁはぁはぁはぁ……ノーパンの志乃奥様……はぁはぁはぁはぁ……)
目の前の志乃がパンティを履いていない。
少なくともわたるの目には志乃がパンティを履いているようには見えない。
昨日、一昨日とスケスケのパンティから見えたあの黒々とした陰毛を、今は何も隠している物がないのだ。
(はぁはぁはぁはぁ……ノ、ノーパンの志乃奥様……あ、あそこを丸出しの……し、志乃奥様……はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ……)
襖の穴から見える余りに猥褻な光景に、わたるはついにピクピクと震える包茎を手で握りしめる。
「はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ……し、志乃奥様ぁ……はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ……」
こうしてとうとう、オナニーを『させられ』始めたわたるだった。

わたるがオナニーを始める数分前のこと。
自室に入るや否や志乃は大きな溜息を吐いた。
いや吐かされたのだ。
なぜなら、部屋に入った瞬間に隣の部屋から『はぁ、はぁ、はぁ、はぁ』と荒い息遣いが聞こえてきたのだから。
(はぁ……まったくわたるちゃんたら……もう覗いてるのかしら?……しょうのない坊やねぇ…)
わたるの不用心さもさることながら、女の身体に対するあまりの興味の深さに呆れ果ててつい溜息を吐いてしまったのだ。
わたるの息遣いを聞こえぬふりで、いつものように明かりをつける。
いつもならここで、わたるの息遣いがさらに激しくなるところだ。
(あら?…)
しかし、今日は『はぁ、はぁ、はぁ、はぁ』のまま変化はみられなかった。
(やっぱりこの格好じゃあ、童貞坊やは満足できないか…)
露出の多いバスタオル姿ではなく、今日は志乃は浴衣を着た。
後々のことを考えてのことだが、わたるにとってはとても満足のいくものではないのだろう。
(はぁ……仕方ないなぁ…)
そして志乃は鏡台の前の椅子に腰かけ、右肘を鏡台について脚を組む。
この姿勢は別にわたるに見せるためのポーズではなく、以前から志乃が自室にいる時にとる姿勢だった。
時間が空いた時など、志乃はいつもこの姿勢でお茶を飲んだり、雑誌を読んだりして過ごすのだ。
けれどどうやらこの姿勢は、隣の覗き小僧にとっても都合の良い姿勢らしい。
脚を組み太腿を露わにすると、隣から聞こえる息遣いがどんどん激しくなっていくのだから。
(はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……!!!……はぁはぁ、はぁはぁ、はぁはぁ、はぁはぁ……)
(クスッ……本当に分かりやすい坊やねぇ。太腿、少し太くなってきたからあんまり自信ないんだけど……この様子じゃあ、気に入ってくれてるのね…フフ…)
視線を下に落とし露わになった自分の太腿を見る。
肌の綺麗さには自信がある志乃だが、ここ数年ろくに運動もしていない。
体重自体はそれほど変化はしていないのだが、なんとなく一回り程太くなったような気がしていた志乃だった。
(あの人もこれくらいの方が色っぽいなんて言ってくれたけど……男性はこのくらいの方が好みなのかしらね?でも……う〜ん、まだ露出が少ないかしら?)
聞き耳を立てると、隣の部屋から聞こえる息遣いは太腿を見せた時こそ少々荒くなったもののそれからあまり変わりがないようだ。
この二日間の経験から、志乃は『悪さ』をする時のわたるの息遣いの遷移を把握していた。
『はぁ、はぁ、はぁ、はぁ』から始まり『はぁはぁ、はぁはぁ、はぁはぁ、はぁはぁ』になる。
これが今の状態だ。
ここからさらに『はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ』と早くなり、こうなってから20秒もしないうちに『はうぅっ!』となるのだ。
当然だが、志乃からはわたるは見えない。
もし『悪さ』をする前のただ覗いていただけのわたるを取り押さえても惚けられてしまう可能性がある。
だから確実に計画を成功させるためには、次のステップの『はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ』の時に事を起こす必要があるのだ。
いや、そもそも『はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ』になってもらわねばならないのだ。
(しょうがないなぁ。それじゃあ……もう少しだけ)
そして志乃は裾を大きく割り広げ、お尻まで捲り上げた。
その効果は絶大だった。
何故ならほんの数秒ほどで、隣の息遣いが『はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ』に変わってしまったのだから。
(クスッ……簡単に思い通りになってくれるからおばさん助かるわ、エッチなわたるちゃん……っといけない、急がなくちゃ…)
そして志乃はスッと立ち上がった。

(はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ……あ、あれ?…お、奥様?…ど、どこへ…あ、あぁ、そんなぁ…ぼ、僕、もうちょっとなのに……)
パンティを履いていないと思われる志乃の太腿とお尻を見つめながら、あと5擦り、いや3擦りというところで不意に志乃が立ち上がった。
そしてわたるの視界、襖の穴からスッと消えてしまったのだ。
(あ、あれ?お、奥様、ど、どこ?…)
包茎を握りながら、襖の穴を覗く角度を変えなんとか志乃の姿を見つけようとするわたる。
その時だ…
(ターーーーーーンッ!!!)
「うわっ!」
小気味の良い音がしたと思った瞬間、わたるの視界は真っ白になり何も見えなくなってしまっていた。
(な、な、何?……な、何が起きたの?…)
数回瞬きをした後、目を細めるようにして前を見る。
すると、やっと白い世界の中に何やら黒い影のようなものが見えてきた。
(あ、あれ……は?……な、なに?…)
さらに目を凝らすわたる。
徐々に辺りがはっきりと見えてくる。
黒い影もだんだんと鮮明にその姿を現わしいく。
そしてわたるは、三度覗き見をされた観音様のお言葉を聞くことになる。
「何をしているのですか?わたるちゃん」
「え?……えっ?!……えぇっ!!」
自室で下半身を丸出しにし、女の子座りの姿勢で元気よく勃起した包茎を右手に握りしめているわたる。
そのわたるの目には、勢いよく襖を開け放ちまるで汚いものでも見るような冷ややかな視線で自分を見下ろす志乃の姿がはっきりと映っていた。