home>story>

Senior Mania -foster mother-

其の陸

(な、何?……い、いまの音……な、なんだろう……な、何か落ちたような…)
辺りを見回すわたる。
すると志乃が消えていった襖から、一筋の明かりが漏れていることに気が付いた。
(ん?あの光は?……さっきまであんなの無かった気がするけど……え?あ、あれ?き、消えた)
襖の光に目を凝らそうとした瞬間、その光がふっと消えてしまったのだ。
そして、隣の部屋から志乃が出ていく気配がした。
(お、奥様……お風呂に行ったんだな…)
わたるは股間を丸出しにしたまま布団を這い出すと部屋の明かりを付けてみた。
そして先程光が見えた襖の辺りを確認する。
すると…
(あれ?……あれ、なんだ?…)
わたるは、襖からそんなに離れてはいない畳の上に何やら黒く丸いものが落ちているのを見つけた。
近づいてそれを手にしてみる。
それは金物で出来た直径7〜8センチほどの丸くて薄い板のようなものだった。
(なんだこれ?…………あっ!こ、これ、も、もしかして……ふ、襖の引手の金具じゃあ…)
急ぎ襖を確認するわたる。
すると確かに4枚ある襖のうちの中央の左の一枚、その襖の引手の部分から金具が外れているようだ。
そしてそこには直径およそ2センチ弱の穴がポッカリと開いている。
(なるほど……さっきの光はここから漏れていたのか……奥様が部屋の明かりを消したから光も消えたんだな……え?……って、って、ことは…)
わたるは慌ててその穴を覗き込んでみた。
すると、勿論薄暗くはあるが志乃の部屋の様子は十分窺えるようだった。
襖の丁度向かいに据え付けられた鏡台、その横の箪笥など、どこに何があるかくらいはしっかりと捉えることが出来たのだ。
もし部屋の明かりがついていれば、さらにハッキリと志乃の部屋を盗み見ることができるだろう。
(お、お、お、奥様の……奥様の部屋が丸見えだ……ぼ、僕、すごいこと発見しちゃった!で、でも……なんで奥様はこれに気づかないんだろう……向こう側はどうなってるのかな?)
わたるは志乃がいないことをいいことに襖を開けてちょっとだけ覗き込み、志乃の部屋側の襖の引手を確認してみた。
すると驚いたことに、志乃側の襖には4枚とも引手の部分に金具がはまっていなかったのだ。
わたるはそっと襖を閉めた。
(そ、そうか、多分奥様は引手の交換でもしようとしてるんだ。だから全部外れているんだ。きっとこっちの引手の金具が外れてるなんて思いもしなくて……あ!そ、そうだ。こっちの明かりを消しておかなくちゃ)
こちらから見えるということは、当然あちらからも見えるということだ。
しかし、こちらの引手には当然金具がはまっていると思い込んでいる志乃には、先程のように光が漏れでもしなければきっとこの穴に気づくことはないだろう。
明かりを消した暗い部屋で一人、わたるはゴクンと唾を飲み込んだ。
(お、奥様の……へ、部屋が、丸見え……ゴクリ……も、もしかして……お、お、奥様の……お、お着換えとか……ああ!だ、駄目だ駄目だ。一体僕は何もを考えてるんだ!そんなことしちゃ駄目に決まってるじゃないか!)
あの引手の穴を見つめながら、わたるは葛藤する。
(今日何度も奥様をエッチな目で見てしまってその度に反省したじゃないか……奥様のブラジャーとかパンティとか……で、で、でも……もしかしたら…もしかしたらその中身も見れるかも…)
童貞の少年の心の中で、悪魔と天使の激しい戦いの火蓋が切られた。
(だ、駄目だよ。折角、家に招いてくれたのにそんなことしたら、しゃ、社長にだって申し訳が……で、でも、気、気づかなかったら……しっかりこちらの明かりを消して夜だけこっそり覗くようにすれば…)
暗い部屋で人知れず童貞少年の心の葛藤が続く。
(だから駄目だって。ちゃんと奥様にこちらの引手も外れていることをお伝えしなくちゃ……で、でも…そっとはめておくことだって出来るんだし、わざわざ奥様に言わなくても…)
『駄目だ』と言いつつも、すぐ『でも』と始まってしまう。
志乃の部屋の覗き穴。
それは普段から不埒な妄想ばかりしている童貞少年にとって、あまりに魅力的な禁断の果実だった。
布団の上で胡坐をかき、手にした引手の金具と襖の穴を交互に見つめながら、どれくらいその葛藤に時間を費やしたのだろう。
ついに隣の部屋に人が入ってくる気配がした。
そして次の瞬間には、また例の襖の穴からスッと一筋の光が差し込んできたのだ。
わたるは、再びゴクリと音を立てながら唾を飲み込んだ。
「フン、フン、フン♪〜」
志乃は風呂場の時と同じように鼻歌を歌っている。
やはり老人がいないときの志乃は随分とリラックスしているらしい。
光の差し込む穴をジッと見つめるわたる。
あの穴を見ていると何やら息苦しい感じがしてくるはどうしたことだろうか。
(見ちゃえよ……駄目だよ……ちょっとだけだよ……駄目だったら…)
今まさに天使と悪魔の戦いはクライマックスを迎えようとしている。
そしてその戦いの決着は……
「あら?パンティ、どこにやったかしら?」
隣の部屋からその言葉が漏れ聞こえた瞬間、悪魔のフィニッシュブローが見事に天使の顔面を打ち抜いていた。
恐る恐る這うようにしてわたるは襖に近づいていく。
股間はさっきまでと同じく今だ丸出しにしたままだ。
志乃がこの部屋を離れてから今の今まで数十分。
股間の包茎は一度も萎えることなくずっと固く勃起し続けている。
脚に絡まるパジャマとパンツが煩わしくなったわたるは、けして音など出さぬよう慎重にそれらを脚から抜き去ってしまった。
下半身丸裸となったわたるは包茎を揺らしながら襖に近づき、2度3度と静かに深呼吸をして息を整える。
(ご、ご、ごめんなさい、お、奥様……ほ、ほんのちょっとだけ……ほ、ほんのちょとだけですから…)
何の言い訳にもならない台詞を頭の中で呟いた後、わたるはいよいよ四つん這いの姿勢のまま光差す襖の穴に右目を近づけていった。
(はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……ちょ、ちょっとだけ……ちょっとだけ…………!!!……あ!あぁ!お、お、奥様!!…)
そこに見えた光景に思わず息を飲んだわたるだ。
志乃は、鏡台の前の背の低い椅子に腰かけ、右肘を鏡台に付き左足を右足の乗せるようにして脚を組んでいた。
わたるから見ると、志乃は真横を向いていることになる。
風呂上がりでまだ汗が引かないのだろう、志乃は右手に団扇を持ってゆっくりとパタリパタリと扇いでいた。
しかし何よりわたるに息を飲ませたのは志乃の今の格好だ。
なんと志乃は、身体にバスタオルを巻いただけの霰もない姿だったのだ。
(あ、あ、あ……お、奥様ったら……な、なんて格好を……い、今の奥様は……バ、バ、バスタオルの下は……と、当然…………ゴクリ!)
これで今日何度目になるだろうか、志乃のバスタオルの中身を妄想したわたるはまたしてもゴクリと唾を飲む。
それと同時に股間の包茎がピクンと波を打つ。
(あ、あれは?……あ!あれは!)
志乃の部屋の中央には卓袱台のような丸い木製の小机があるのだが、その上に和風の部屋には少々似つかわしくないほど鮮やかな深紅の布切れがポンと置かれていた。
なにやら三角形の形をしたそれがはたして何なのか、わたるが気付くのにほとんど時間はかからなかった。
(あ、あれ……ま、間違いない……あ、あれは……し、志乃奥様の……奥様のパ、パ、パンティだ!)
わたるの想像通り、それこそ志乃が探していたパンティだった。
パンティを見つけた後、きっと志乃は少し涼んでから後で履こうと一旦それを小机の上に置いたに違いない。
(はぁはぁ、はぁはぁ……奥様の……パンティ……で、でも……ちょっと小さいような…)
その魅惑の布切れは童貞のわたるには非常に小さいように思えた。
今日、何度もこっそりと盗み見た生成りのスカートに包まれたあの志乃の大きいお尻。
それをあんな小さな布切れではとても覆うことが出来ないように思えたからだ。
(はぁはぁ……はぁはぁ……あ、あんな小さなものが、し、志乃奥様のお尻を……本当に?)
けれどその疑問は、すぐに志乃本人によって回答を与えられることになる。
志乃がおもむろに立ち上がった。
一瞬、ドキリとするわたる。
出来る限り息を殺し、志乃の一挙手一投足に注目する。
そしてついに、志乃の手が小机の上のその真紅の布切れを摘まみ上げた。
わたるの胸の鼓動が早くなる。
息を殺しているつもりなのだがついつい呼吸も荒くなる。
(はぁはぁ……はぁはぁ……お、奥様……き、き、きっとこれからパ、パ、パンティを…)
期待に胸と股間を膨らませるわたる。
瞬きもせずジッと襖の穴に目を凝らす。
(はぁはぁ……はぁはぁ……お、奥様……は、早…く…早く…)
しかし残念なことに志乃はクルリとわたるに背を向けてしまった。
鏡台も志乃自身が邪魔となり、鏡に映る志乃の姿を見ることは出来はしない。
それでも次の瞬間、わたるは大きく大きく眼を見開くことになる。
(あ……あ、あ、あ!あぁっ!!)
志乃は身体に巻き付いたバスタオルをハラリと外してしまったのだ。
そしてバスタオルを自分の首にかける志乃。
後ろ姿ではあるが、わたるの目の前についに全裸の志乃が現れたのだ。
(あ、あ、あ、あぁ……し、し、志乃奥様の……は、裸だ……し、志乃奥様の裸を……ぼ、ぼ、僕……ぼ、僕、とうとう見ちゃったんだ!)
その瞬間、触れてもいない股間の包茎がビクンビクンと嘶いた。
本来ならその先端の痛みに顔を歪めるところだが、今のわたるはその痛みすら気づいていなかった。
それほど全裸の志乃にわたるは悩殺されてしまったのだ。
志乃の透き通るような白い背中。
腰から尻にかけての滑らかのフォルムはまるでコーラ瓶を思わせる。
目を見張るべきは志乃のお尻だ。
大きく張りのある尻はまったく垂れることなくツンと上を向いている。
そして志乃が動くたびに、まるでお皿の上のゼリーを揺らした時のようにプリンプリンと悩ましく揺れるのだ。
(はぁはぁ、はぁはぁ……す、凄い……凄い凄い!……し、志乃奥様の……志乃奥様のお尻だ……さ、触ってみたいよぉ!……はぁはぁ、はぁはぁ…)
包茎の先から前触れの液がポタリと畳の上に落ちていく。
恐らくわたるは、これほどまでに興奮したのは生まれて初めてのことだろう。
この好機を逃すまいと目を見開いて襖の穴を見つめるわたる。
鼻息が荒くなる。
あまりの興奮に息苦しさを感じ自然と口で息をしてしまう。
「はぁはぁ、はぁはぁ、はぁはぁ…………ん?……」
志乃が動いた。
とうとう手にした深紅のパンティを履くようだ。
両手でパンティを開くようにして持ち、身を屈めていく志乃。
そして右脚、左脚と順にパンティに脚を通していく。
その時わたるは、志乃の股間の辺りに何やら黒い影が見えたような気がした。
(!!!い、今の……今のは?……も、も、もしかして?!)
志乃が屈みこんだことにより、ほんの少し志乃の股間が露わになったのだ。
勿論、ここからでは童貞のわたるがいまだ一度も見たことの無い女性器を捉えることは難しい。
しかし、ほんの少しだけ見えたあの黒い影……いや、あの黒い叢は。
(い、今のは!……そ、そうだ……し、し、志乃奥様の……志乃奥様の……ア、ア、アソコの毛だったんだ!)
包茎からポタポタ、ポタポタと前触れの液が滴り落ちる。
いや、今やそれは包茎から畳まで繋がるほどツーッと長い糸を引いていた。
(志乃奥様のアソコの毛……はぁはぁ……はぁはぁ……志乃奥様のアソコの毛だぁ……はぁはぁはぁはぁ…)
初めて目にした大人の女性の陰毛。
童貞のわたるの胸の鼓動がさらに高鳴る。
息をする感覚が徐々に徐々に短くなる。
「はぁはぁ……はぁはぁ……はぁはぁはぁはぁ……はぁはぁはぁはぁ…」
志乃はすっかり深紅のパンティを履き終えた。
これで童貞の疑問は一つ解決したようだ。
(ほ、本当に履けるんだ……奥様のパンティ……あ、あんな小さな布切れなのに……で、でも……あれ……な、なんてエッチなんだろう…)
小机の上に置かれていた時には気づかなかったが、志乃が履いたことにより深紅のパンティはグイッと引き延ばされた。
そのためその深紅のパンティの上半分がレースになっていることが分かったのだ。
(す、凄いスケスケだ……お尻の割れ目までちゃんと見える……あ、あぁ……し、志乃奥様ったら……なんてエッチなパンティを…)
志乃のスケスケパンティにわたるの息がさらに荒くなる。
「はぁはぁはぁはぁ、はぁはぁはぁはぁ、はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ…」
その時、鏡台を向いていた志乃の両肩がほんの少しカクッと落ちた気がした。
そして次の瞬間……
(ん?……し、志乃奥様?………え?……ああっ!あ、あ、あ、ああぁぁっっ!)
おもむろに志乃がわたるの方に振り向いたのだ。
志乃の乳房は……見えない。
残念ながら肩にかけたバスタオルの両端が丁度いい具合に乳房を覆い隠し志乃の乳首を守っている。
しかしその露出具合は、乳房全体の大きさと形の良さをわたるに教えるには十二分なほどだった。
(凄い!……志乃奥様のオッパイ……や、やっぱり大きい!大きいよぉ!………だ、だ、だけど…)
けれどそれよりも何よりもわたる目を引いたのは、深紅のパンティを纏った志乃の股間だった。
後ろと同じようにその深紅のパンティは上半分がレースになっている。
だから先程チラリと見えた陰毛がスケスケの深紅のパンティを通し、わたるの目にもハッキリと見えているのだ。
(見、見えたっ!し、志乃奥様の……ア、アソコの毛だ!……さ、さっきよりもハッキリと……ぼ、僕、今……し、志乃奥様のアソコの毛を見てるんだっ!)
紅いレースを通して見える漆黒の叢。
まるで漆黒の炎が立ち昇っているかのようなその淫靡な光景に、わたるはもはや冷静さを完全に欠いていた。
志乃の深紅のパンティ越しに見える黒い陰毛を視線で射つくさんばかりに凝視するわたる。
股間の包茎は前触れの液をまき散らしながら、まるで魚のかかった浮きのようにビクビク、ビクビクと跳ね回る。
その時、決してわたる本人の意志ではなく無意識のままわたるの右手が勝手に動いた。
目指すはそのビクビクと跳ね回るこれ以上ないほどパンパンに膨らんだ包茎だ。
そしてわたるの右の掌が包茎全体を握り潰したその刹那……
「はっ!は、は、は、はぅぅぅっっ!!……あふっ!……で、でっ!でちゃ……あ!はっ!はうぅぅぅぅっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ!!」
ただ一握りしただけで、呆気ないほど簡単にわたるは射精していた。
書斎とこの部屋で見せつけられた志乃のブラチラ姿とパンチラ姿。
風呂場での志乃の手による包茎洗い。
そして今まさにこの目に焼き付けられた深紅のパンティに萌える陰毛の炎。
それらすべてに興奮を煽られた続けてきたわたるの童貞包茎ペニスは、ついに今ここにその限界を迎えたのだ。
包茎だけではなく、股間全体を蕩かさんばかりの快感がわたるを襲う。
「はぅっ!……はふっ!……あふぅぅぅぅっっ!!」
断続的に何度も何度も嘶くわたるの包茎。
その度に、この小さな睾丸に本当にこれが詰まっていたのかと首を傾げたくなるほどおびただしい量の精液が、ビシャッ、ビシャッと畳を犯さんばかりに吐き出されていく。
やがて……
「はぅぅぅ……はぅ……ぅぅぅ……ふぅふぅ……はぁはぁ……はぁ……はぁ…」
睾丸に詰まった全ての精液を吐き出し終えたのだろうか。
やがてわたるの快感も収まり、脱力感だけがわたるを支配した。
崩れ落ちるように四つん這いから、まるでお尻をあげた土下座のような姿勢になるわたる。
その肩は、はぁはぁという息遣いと共に上下し、その股間では激しい射精を終えた包茎がただ細かくピクピク、ピクピクといつまでも痙攣していた。
だから……だからわたるは見ていなかったのだ。
呆れた顔をして『はぁ』と一つ小さな溜息を吐いた志乃が、両手を軽く上げてやれやれという仕草をしたその姿を。

童貞坊や専用のストリップショーを無事演じ終えた志乃は、再び老人の書斎を訪れた。
「どうした志乃?『種蒔き』は無事終わったのか?」
「それどころか、『種』を蒔いた瞬間、刈り入れ時が訪れていましたよ」
「プッ!……プハハッ……ワッハッハッハッハ…」
志乃の例えが面白かったのか、老人は腹を抱えて笑い転げた。
「ハッハッハ……それは分かりやすい例えだな、志乃よ。フハハハハ…」
「笑い事じゃありませんよあなた。わたるちゃんは不用心過ぎます」
「と言うと?」
「最初はわたるちゃんも一生懸命息を殺して覗いていたみたいですけど……ちょっとバスタオルを外してあげただけで『はぁはぁ、はぁはぁ』って野良犬みたいに。私にしっかり聞こえるくらい大きな息遣いで」
「素っ裸で前でも向いてやったのか?」
「いいえ、全裸は後ろ姿だけです。ちょっとお尻が見えたくらいであの坊やったら、もう」
恐らく志乃は、わたるに対して九分九厘の残り一厘を少しは期待していたのだろう。
それが無残にも破られて、可愛さ余っての感情がでてしまっているようだ。
「そう言ってやるな志乃。あの年頃ならば仕方ないだろう」
「私は……もしかしたら『引手が落ちてしまいました』って正直に言ってくれるかと…」
「それこそわたるにとっては無理難題よ。言ったではないか選択肢は無いに等しいと。お前のような熟れた女の部屋をただで覗けるというのにむざむざ手放すはずがないだろう」
「あなた、そんな……熟れただなんて、嫌らしい言い方」
ほんの少しだけ頬を膨らます志乃だ。
「今更聞くまでもないが、あいつは精通はしていたのだろう?」
「そ、それは……は、はい、恐らく…」
「おまえの身体を覗きながらせんずりでも始めたか?」
「…………た、多分…」
「なんだハッキリしないな、どうなんだ?」
「私からはわたるちゃんは見えないので……そ、その……せ、せんずり?……を実際していたかは正確には分かりませんけど……そ、その…」
「どうした?」
「あなたから頂いたあの例の赤いパンティを履いて……はい、あのスケスケの……わたるちゃんに正面を見せてあげたんです。あ、胸は隠しましたけどね。こう首にかけたバスタオルで…」
「なんだ見せてやればよかったではないか」
「だって、ちょっとお尻を見せただけで野良犬みたいになっちゃうような助平な坊やですよ。胸なんて見せたら…」
「まぁ、よい。で、前を見せたらどうなったのだ」
そこで志乃の顔がポッと赤くなった。
その時の様子を思い返しているのだろう。
「わたるちゃんたら、お風呂でオチンチンを洗ってあげた時よりも大きな声を出して……『はぁ、はぁ』って」
「ほぉ……それで?」
「少ししてから一際大きい声が聞こえてきたんです。『はうぅっ』って。それはそれは物凄い剣幕で……そのあと『はぁ、はぁ』って息遣いだけが聞こえきて……だんだん静かになっていったんです」
「なるほどな。それは間違いなくせんずりをして射精したのだろうな」
「はい多分……こっちが恥ずかしくなっちゃうくらいで……まったくあの子ったら。襖一枚隔てているだけなんだからもう少し静かに…」
「ふふふ……静かにマスをかけ、と…」
「べ、別にそういうわけじゃ……嫌なあなた」
「まぁ、何にせよ。私も安心した」
「え?安心?……ですか?」
「ああ、これでお前のもう一つの条件もわたるは満たしたわけだからな」
「あ……」
ほんの少し頬を赤らめた志乃だ。
そんな志乃の様子を老人はほくそ笑んだ。
「お前の半裸を覗き射精までした。これこそわたるがお前の虜となった証拠なのだからな」
「そ、そ、そんなこと……わ、わたるちゃんは、た、た、ただ、お、女の裸に、な、慣れてなかっただけですよ……」
滑稽なほどまるで小娘のように照れる志乃。
満更でもなさそうなその志乃の態度に、思わず苦笑いした老人だった。
しかしそれもつかの間、不意に老人が真剣な表情で志乃を見つめながら身を前に乗り出した。
志乃も少しだけ真面目な顔をする。
「だがな志乃、これでわかっただろう」
「何をです?あなた」
「いくらお前のような豊満な女の半裸を見せられたとはいえ、気づかれてしまうこともお構い無しに我を忘れてせんずりをしてしまう。射精したい盛りの子供とはそんなものだ」
「は、はい…」
「前にも言ったかもしれないが……そんな童貞小僧が悪い女に目を付けられたらどうなる?初心なチンポを手で扱かれ、口で吸い立てられ、おまんこで締め上げられて射精したいだけ射精させられたら…」
「…………」
「余程のばあさんでもない限り、童貞小僧はその女の言いなりになってしまうわ」
女の志乃ですら、それは容易に想像のつくことだった。
「私はな……わたるにあのバカ息子のような目にあって欲しくはないのだ…」
「………………………………はぁ〜…………はいはい、分かっていますよあなた。だから……いっそのこと私がその悪い女になれば良いのでしょう?」
「よろしく頼むぞ、志乃」
溜息交じりにそう応える志乃に、老人は満足げな笑みを浮かべるのだった。