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Seductive Madam(z) -rush-

其の漆

「ねぇ、坊や?」
「あふぅぅ…あん…え?…は、はぃ?…ぁ、ぁ、ぁはん…うふぅ…」
ペニスに与えられる快感に悶えている最中、不意に声をかけれらた少年は、澄江の顔に視線を移した。
けれど澄江は下方を…自分のペニスを見つめたまま、未だグニグニとそそうの後始末をしてくれている。
聞き違いだったか、再び股間の快楽に身を任せようと思った時…
「もう、坊やったら…喘いでばかりいないで、少しはおばさんの話も聞いて頂戴」
「…ぇ?…ヒッ!ヒィっー!」
突然、澄江の指先が包茎の先っぽをキュッと摘み、ほんの少しだけクイッと引っ張り上げたのだ。
そんなことをされたら堪らない。
慌てて澄江に謝る少年だった。
「ごご、ごめんなさい…な、な、なんです…か?…」
すると澄江は、顔は少年のペニスに向けたまま、上目使いで少年の顔を覗き込んできた。
その視線がなんだかとても色っぽくて、何やら身体中にゾクゾクッとした感覚を覚えた少年だ。
「あ、あの…す、澄江さん…な、なんですか?…」
「ん…あのね、坊や?えっと…あ、そうそう、おちんちん拭き終わったわよ」
「え?…あ、そ、そうか…あ、ありがとう、ございます…澄江さん…………す、澄江…さん?…」
股間を見れば、いつしか澄江の手からティッシュが消えていた。
ペニスに付着していた精液はすっかり拭い取られ、汚れていた床も綺麗になっている。
けれどおかしなことに、澄江の指先はいまだ少年のペニスをグニグニと弄んでいるのだ。
さっきほど強くは無いがキュッと包茎の先っぽの皮を引っ張ってみたり、かと思えば、包茎の柔らかさを確かめるように親指と人差指で摘んでみたり。
それは何か手持無沙汰にそうしているように思えた。
「ど、どうした…ぁん…ですか?…あふぅ…す、澄江さん…」
「ん…え、えぇ…あ、あのね、坊や…あの…」
「?…す、澄江さん…あ、あん…ど、どうしたんですか?…あはん…」
なおも澄江はペニスを弄ぶ。
澄江が、何か言いたいことがあるだろうことは、さすがに少年にも感じ取れた。
「ぁ、あん…ど、どうしたの?澄江さん…ぅぁ…ぼ、僕に…ぁん…な、何か?…はぅぅ…」
「えっと…うん、あのね…おばさん、坊やの言うこと色々聞いてあげたわよね?」
「え?…は、はい…そ、そうですね…ぁん」
「こうして、おちんちんを可愛がってあげたり、さっきはパンティも見せてあげたり…坊やが我侭なことばかり言うから『仕方なく』、ね…」
「ぅふぅ…は、はぃ、ぃ…ぁぁ…」
相変わらず、少々恩着せがましい澄江の言葉。
けれど澄江は、何故こんなことを突然言い出したのだろう?
少年には、澄江の真意がまったく分らなかった。
「…ぅぁ…す、澄江さんはぁ…ぁふぅ…ぼ、僕の…言うこと…ぁん…き、聞いてぇ…くれまじたぁ……と、と、とってもぁ…う、嬉じく…思ってますよぉ…ぁはぁん…」
「本当?それなら良かった。『仕方なく』とはいえ、坊やのお願いを叶えてあげた甲斐があるわ…けど、おばさんだってとっても恥ずかしかったのよ…坊やのお願い、エッチなことばかりなんだもの」
「…ぅはぁ…そ、それ、はぁ…い、いえ…ぁぁ…ご、ごめんな…さぁ…ぃ…」
「あ、えっと…謝ることはないのよ?坊やが、もう二度とパンティ泥棒やパンティ覗きをしなければ、ね。そうすれば…坊やが、イイ子にしてさえいれば…」
「はぁはぁ…は、はぃぃ…ぼ、僕がぁ…イイ子に…ぁぁ…してさえ…いれ、ばぁ…ぁん…」
「おばさんだって、こうして…スケベ坊やの言うこと聞いてあげるんだから…ほら、こうやって…ほらほら…こんな風に、ね…」
「あ!あはぁ〜ぁん…す、すみ、澄江さん!す、澄江さんっ!」
その時、澄江の手つきが変わった。
今までのように、ただ手持無沙汰に包茎を弄り回しているのではない。
これは…そう。
いつもの…『仕方なく』少年の包茎を射精に導いてやるときの、いつもの大人の女の手つきだ。
「はぁはぁはぁ…す、澄江さん…す、す、澄江さんっ…あ、ぁ、あ…そ、そんな…そんな、ど、ところ…ぁひぃっ!」
少年の短い竿を親指と人差指で摘み上げ、ささやかに膨らんだカリの辺りをクリクリとこね回す。
と同時に、開いている中指、薬指、小指の3本の指が、まだまだ小さいゴルフボールほどの袋を下から救い上げ、柔々と揉みほぐしてくるのだ。
その手馴れた艶かしい手つきが、少年の腰をくねらせ、息を弾ませる。
そして二度の射精でクタリとした包茎にいとも簡単に芯を通していく。
「ぁん、ぁん、ぁん…す、澄江さん…澄江さぁん…ぼ、ぼ、僕…そ、そんなことされたらぁ…ぼ、僕ぅ…」
「ん…固くなってきたわね。あら?坊や、恥ずかしいの?大丈夫。簡単にヒョコヒョコ勃っちゃうからって、おばさん、呆れたりしないわ。だって、坊やのチンチンは…今に始まったことじゃないでしょう?」
「はぁはぁ…す、澄江さん…澄江さんっ!」
「ほぉら、もうピンピン…クスッ…いつもの事とは言え、本当にすぐに元気になっちゃうのねぇ。まぁ…イッちゃうのは、もっと早いけれど…こっちの坊やは…うふ…」
「ぁん!…す、澄江さぁん…ひ、酷いよぉ…」
澄江の言う通り、少年のペニスはすでにピンッと直立し真上を向いていた。
それをからかうように指で弾かれ、適度な快感と僅かばかりの痛みが、澄江を見る少年の目を恨めしげなものに変える。
けれどそれは一瞬のこと。
次の瞬間には、少年の目にまた戸惑いの色が浮かぶのだ。
何故なら、澄江の手つきと態度が再び変わってしまったから。
「……………………」
「え?…す、澄江…さん?…あ!ぁふぅ…」
これまでまさに大人の女の手つきで少年の包茎を翻弄していた澄江の右手がピタリとその動きを止め、代わりに掌でスッポリと包茎を覆ってきたのだ。
勃起しているとは言え僅か10センチ足らずの少年のペニスは、すっかり澄江の右手に覆い隠された。
澄江の右手はピクリとも動かない。
掌のぬくもりがペニス全体に伝わってくる。
何事かと思って澄江の顔を見れば、手をあてがった少年の股間を見つめたまま、何やらジッと考え事をしているようだった。
いや考え事というより、澄江は何やら躊躇している、少年の目にはそんな風に見えた。
「あ、あの…す、澄江さん?…な、何ですか?…あ、あの…ぼ、僕に何か言いたいこと…あるんですよね?…」
澄江らしからぬ言動を不審に思い、ついに少年は自分から話を切り出した。

小さいながらも心地よい包茎の感触を右手の掌で確かめながら、澄江は少しばかり迷っていた。
いきなり少年にオナニーを見せてくれなどと話しだせるわけも無い。
いくらスケベなこの少年とて、それはさすがに嫌がるだろう。
いや、もしかしたら、自分のことを嫌ってしまうかもしれない。
澄江は、それは嫌だった。
少年に伝えたりはしないが、いつしか澄江もこの秘密の共有を楽しい時間と思うようになっていたのだから。
「あ、あの…す、澄江さん?…な、何ですか?…あ、あの…ぼ、僕に何か言いたいこと…あるんですよね?…」
そんな途方にくれている時に、なんと少年の方から話す切欠を与えてくれたのだ。
「え?…い、いえ別に…あ、いえ…う、うん…そ、そう、ね…ま、まぁ…」
「な、なんです…か?な、なんか…す、澄江さん、らしく…ないです、ょぉ…」
「わ、私…らしく…なぃ?…そ、そうよね、私らしく、無い…わよね…」
澄江は、少し前の詩織との電話を思い出していた。
今にして思えば、所詮、他人事だと考えていただのだろう。
詩織に対し、かなり困難なことを、かなり無責任に嗾けていたように思う。
少年のオナニー現場を取り押さえて誘惑しろ、少年に目の前でパンツを下ろさせろ、少年の目の前でパンティを下ろせ。
冷静になって考えれば、どれもこれもが無理難題だ。
現に自分は、ただパンティを見せるだけで、えも言われぬ摩訶不思議な快感に支配されてしまったというのに。
澄江の口元に自虐的な苦笑いが浮かぶ。
「ふっ…もっとも、私の坊やは…頼まなくてもパンツは自分から脱いじゃうけど…ふふっ…ごめんね、詩織。無責任なことばかり言って…」
「え?な、な、なんです、か?…す、澄江さ…ん?…」
澄江が何を言っているのかまったく分らず、キョトンとした表情をする少年。
その少年の顔をジッと見つめてみる。
このあどけない顔をした少年の秘密の楽しみ。
コソコソと親の目を盗んでは、セッセと励んでいるであろう秘密の楽しみ。
きっと自分のパンティも、その楽しみに一役買ったことだろう。
やはり、一度は見てみたい。
(そう言えば、『自分のしたいようにすれば』、なぁんて詩織に言ったわね…そう、そうよね。したいことをすればいいのよね…)
澄江の腹は決まった。
「ん…あのね、坊や?さっきも言ったけど…おばさん、坊やのエッチなお願い、一杯、聞いてあげたでしょ?」
思い出したように包茎を擽りながら、澄江は少年の耳元で囁いた。
耳がこそばゆかったのか、それとも股間が気持ちよかったのか、包茎を振るわせながら少年は返事をする。
「ひゃう!…ぅぅ…は、はぃ…い、一杯、一杯…き、聞いてくれましたよぉ…ぁ、ぁん!」
「うん、坊やがイイ子にしてたから…おばさん、どんなエッチなことでも、恥ずかしいの我慢して『仕方なく』言うこと聞いてあげてたの…だから…」
「はぅ…だ、だか…ら?…ぁ…だから、な、な、なんで…すか?…ぁぅぅ…」
「だから…たまにはおばさんのお願いも、聞いてくれないかな?って…」
「え?…ぅぅ…お、お願いぃ?…す、澄江さんが…ぼ、僕に?…」
「そう、おばさん、坊やにお願いがあるの」
「そ、そ、そんなこと…な、なんでも聞きますよぉ!…ぅぁぁ…す、澄江さんの、い、言うこと…なら…ぼ、僕は、な、なんだって聞きますよぉ!」
「……そう、ありがと、坊や…」
「ど、ど、どんなぁ…ぁぅぅ…ど、どんなことですかぁ?…はぅ…な、な、なんでも…なんでも言ってくださぃぃ…」
「ん…」
そこで軽く一度深呼吸した澄江だ。
ここまでは予想できた。
この少年なら、自分の頼みは可能なことならば何でも聞いてくれることだろう。
そう、可能なことならば。
そして澄江は、努めて普段と変わらない態度で、口調で、少年に思いを伝え始めた。
「あのね?おばさん、坊やにしてほしいことがあるの」
「しっ、し、して欲しい…ことぉ?…ふぁぁ…そ、それは…ぁ…ど、どんな…ことですかぁ?…ぼ、僕に…で、で、出来ること…ぁ…ですかぁ?…」
「えぇ、坊やに…出来ることよ?…多分、難しいことじゃないと思うの。きっと坊やはいつもしてることだから…」
「ぼ、僕が…ぅぁ…い、いつも…ぉ…?」
「そう…きっと坊やがお家でしてることだから…」
「ぼ、僕が…ぁ…う、家で?…」
「ん…坊や、覚えてるかしら?おばさんの…パンティを盗んだ時のこと…」
「え?」
瞬間、少年の顔色が変わる。
澄江とて少年がこの話題に触れて欲しくないことは分っているが、これから話すことを考えるとどうしても触れておかざるを得ないのだ。
包茎を苛めるのをやめ、もう一度深呼吸する澄江。
少し話が怪しくなってきたことを感じたのか、少年の表情が訝しげなものに変わる。
「あ、あの…澄江さん…ぼ、僕、その…」
「ごめんね坊や。嫌なこと思い出させて…ただ、おばさんね?あの時、おばさんとした話を坊やに思い出して欲しいの」
「あの時の…話?」
「そう。坊やがおばさんのパンティを盗もうとして…おばさんに見つかって…その後、した話」
「その…後?…」
「坊や、覚えてるかな?おばさんね、あの時、坊やに聞いたの。おばさんの…おばさんのパンティをお家に持ってって、一体に何してるの?って…」
「あ…」
ここまで言われれば、さすがに少年も思い当たる。
澄江のパンティ、家でしていること。
この2つだけで特定できるコトを、少年もさすがに思い当たる。
「ま、ま、ま、まさ…か?ま、まさか、そ、そ、それって…」
「ええ、オナニーよ」
澄江の言葉が弾丸なら、間違いなくズキュンと一発で心臓を打ち抜かれた少年だった。

「そ、そ、そ、そんな!そ、そ、そんな…で、できないよ…そ、そ、そんなこと…で、できないよぉっ!」
少年は、澄江の突拍子の無い依頼に取り乱さずにはいられなかった。
突然、この美貌の人妻は何を言い出すのか。
自分のいやらしい部分を剥き出しにしている、あの時のあさましい醜態を人前で晒す。
それも、この美しい大人の女性の目の前で、憧れの澄江の目の前で、自分の最も恥ずかしい行為を披露する。
そんなこと、出来るわけが無い。
「む、無理…無理ですよぉ…そそ、そんなこと…で、出来ないよぉっ!」
許しを請うように喚き散らす少年。
そんな少年を、澄江はただ黙って見つめいてた。

この程度の少年の反応は、当然、澄江も予想していたことだ。
(そうよね、嫌よね?オナニーしているところを見られるなんて…でも、ごめんね、坊や。私はもう決めちゃったの。したいようにするって…そして、私は見てみたいの。坊やのオナニーを…」
少年にとって余りに迷惑な、澄江の決心だった。
「駄目…なの?坊や…おばさん、坊やがオナニーするところ見てみたいんだけどな」
少々、甘えるような口調。
上目使いでそんなことを言われれば、澄江を神格化すらしているこの少年は二つ返事でYESと答えてしまうだろう。
普段ならば。
けれど内容が内容だ。
そう簡単に引き受けられることではない。
「…だ、だ、駄目ですよぉ…ぼ、僕、で、で、出来ない…出来ませんよぉ!」
「どうして?」
「だ、だ、だって…そ、そんな…す、澄江さんの前で…そんなこと…オ、オナニーなんて…そんな…は、恥ずかしいよぉ」
「恥ずかしいから?…おばさんも、坊やの恥ずかしいお願い、たくさん聞いてあげたんだけどな…坊やは、おばさんの頼みは聞いてくれないの?」
「け、けど…けどぉ…だ、だめ…です、よぉ…」
「ん…どうしても?おばさんが、こんなに頼んでも?」
「ぁう…ぅうぅ…ご、ごめんなさい…ごめんなさい、す、澄江さん…ぼ、僕…僕ぅ…」
執拗な澄江の追及を逃れることも出来ず、さりとて澄江の頼みを受け入れることも出来ない少年。
逃げ場のなくなった少年の目には、いつしか涙が薄っすらと浮かんでいた。
「あら?坊や、泣いてるの?…う〜ん、おばさん、坊やを苛めるつもりはないんだけど…困ったわ」
そう言いながら、少々わざとらしく小首を傾げて困ったそぶりを見せた澄江だ。
無論、これは澄江の演技。
澄江は分っていた。
ここ暫く少年の下半身の世話をしてきた澄江は、この少年に言うことを聞かせるにはどうしたら良いかをすっかり把握していたのだ。
他愛もないことならば、少しばかりお子様扱いしてやればいい。
子供扱いされることを嫌がる少年は、ムキになって澄江の言う通りの大人の行動を取ろうとする。
なら少々難しいことは?
(クスッ…答えは、簡単よね?むしろこっちの方が、子供に言うことを聞かせるポピュラーな方法なんだもの…まったく坊やったら、恥ずかしがっちゃって。どうせおばんさんの頼み、聞いてくれるくせに…)
泣きべそ顔の少年を見つめた澄江の口元に薄っすらと笑みが浮かぶ。
そして、さもいいことを思いついたかのように、澄江はポンと手を打った。
「う〜ん…あ、そうだわ。うん、それじゃあ、坊や。こうしない?」
「え?…な、な、なんです…か?…」
心もとなげに返事をする少年。
さらに変なことを言われるのではと少々身構えている様子が、澄江には可笑しかった。
「あら、嫌だわ、坊や。そんなに固くなる必要ないのよ?おばさんは、ただ…坊やに少し無理を言ってしまったから…変わりにおばさんも、もっと坊やのお願い聞いてあげようかなって思っただけなのよ?」
「え!ぼ、僕の、お、お願い?…」
早速、食いついてくる少年に、思わずほくそ笑んだ澄江だった。
(そうよね。子供に言うことを聞かせるには…アメとムチが一番だもの。もっとも坊やはすぐメソメソしちゃうから、あんまりムチは使ったりしないけど…でも…やれやれ、坊やったら。本当に現金なんだから)
今泣いた烏がなんとやら。
少年の自分を見る瞳が輝いてきたことに、やれやれと溜息交じりの笑みがこぼれる。
(分った、分ったわよ、坊や。おばさん、ちゃんとアメを用意してあげるから…坊やが大好きな…エッチでスケベなお子様が大好きなご褒美を、ね…)

「あ、あ、あの…す澄江さん…ぼ、僕のお願いって?…」
澄江の言葉を聞き、期待に胸膨らます少年だった。
これまでだってそうだ。
澄江がこういう言い方をした時は、必ずと言っていいほど自分にとって素敵な出来事が待っていたのだ。
「うん…あのね…」
視線を在らぬほうに向け、恥ずかしいのを誤魔化しながら、澄江が口を開く。
少なくとも少年の目には、そう映った。
「あのね…坊や、今日…見たいって言ったでしょう?おばさんの……パンティ…」
「ぇ?…は、はぃ…い、言いまし…た…」
「もう、見たくない?」
「そっ、それは?…その…」
見たいに決まってる。
ムッチリトした肉感的な太腿に食い込む艶々とした光沢のある白い布。
前面にあしらわれた薔薇の刺繍と、そこに透けて見える澄江の……陰毛。
自分の失敗のせいで中断してしまったが、あの眩いばかりの光景は忘れようにも忘れられるわけがない。
「どうなの?…もう見たくないの?…もし、坊やが見たいのなら…おばさん、また見せてあげてもいいのよ?」
「ほ、ほ、ほ、ホント?…ホントに?…」
「えぇ、勿論。それに…さっきは、おばさんも恥ずかしかったから、ほんの少ししか見せてあげなかったけど…坊やが頼みを聞いてくれるなら…もっと、丸見えになるくらい見せてあげてもいいのよ?…パンティ」
「ゴッ、ゴクリ!…はぁはぁ…ま、丸見え…す、澄江さんの、が…丸、見え…あ、あ、ぁぅぅ…」
澄江の囁きは、まるで悪魔の呪文のよう。
普段ならば、いとも簡単にその甘言にのり、そのまま悪魔に取り付かれても構わないとさえ思うはずなのに。
けれど…けれど、さすがに今回ばかりは躊躇してしまう。
あの、魅惑的で、扇情的で、淫猥的な光景を見ることが出来るその代償。
それが、自分にとってあまりに…………大きい。
澄江は勿論、友人、親にさえ知られてはいけない自分にとっての超極秘事項。
本当なら、自分がそれをしているということすら澄江には知られたくは無かった。
勿論、澄江のパンティは見たい。
けれど無様なオナニー姿など見せるわけにはいかない。
少年にとって、余りに難しい二者択一だった。

そんな葛藤に悩む少年の様子を、澄江は少し意外に思っていた。
(あら?…今日の坊やは、随分強情ね。いつもなら簡単に…う〜ん、短い時間だったとはいえ一度見てしまったから効果が薄いのかしら?もう、生意気な坊やねぇ。それなら…はぁ、やれやれ『仕方ない』か…)
煮え切らない少年の態度に、一つ大きな溜息を付く。
少年の視線は、澄江の股間の辺りを捕らえたままだ。
きっとワンピースの上から、先ほど見た澄江の白いパンティを想像しているのだろう。
(嫌だ、お股の辺りなんかジッと見て…はぁ…まぁ、いいわ。おばさん、もう少しご褒美を増やしてあげるから、さっさと言うこと聞いて頂戴、坊や。おばさんだって…坊やのオナニーを早く見たいんだから…)
そして澄江は少年に密着するように身体を寄せると、誰に聞かれるわけでもないのに、内緒話をする時のようにそっと少年の耳に手を当て、今まで以上にさらに小さな声でコッソリと二言、三言囁いた。
その刹那…
「ホ、ホ、ホ、ホントに?!…う、ぅぅ…そ、それ…なら……それなら、僕…………わ、わ、分り…ました…し、します…は、は、恥ずかしいけど…ぼぼっ、僕…し、します…ォ、オナニー…します…」
「そう?ありがとう、坊や。おばさん、嬉しいわ」
思い通りの展開に、澄江はニコリと微笑んだ。

「それじゃあ…まずは、おばさんから、ね…」
澄江の掌が少年の股間から離れた。
スッと立ち上がり、先ほどパンティを見せてくれた時と同じ位置に再び立つ澄江。
今まで澄江の掌に隠されていた包茎にヒンヤリとした空気を感じながら、少年はその時を待った。
「まずは一つ目の約束…また、おばさんがパンティを見せてあげればいいのね?」
「ゴクッ…ぅ…ぅん…」
「今度は…さっきよりもたくさん…丸見えにしなくちゃいけないのね?」
「ぅ、ぅん…ぅん、ぅん…」
言葉も忘れただ首を縦に振り続ける少年。
そんな滑稽な少年の姿に、首を竦め苦笑いをする澄江だ。
「やれやれ困った坊やだこと。おばさんにこんなエッチなことをさせるなんて。おばさんだって、恥ずかしいのよ?それなのに…はぁ、まぁ『仕方ない』わね。エッチな坊やとの約束だものね」
言いながら、澄江は、再びワンピースの裾を摘み上げる。
そして少年の目がしっかりとこちらを向いているのを確認すると、もう一度だけ小さな溜息を吐いた後、いよいよ指先を持ち上げ始めた。
「あぁ…ぁ…あぁ…はぁはぁはぁ…はぁはぁ…」
一度見せてもらったとは言え、憧れの澄江のパンチラだ。
はぁはぁと口で息をする少年の瞳がギラギラとした牡の瞳に変わっていく。
「もう…坊やったら、なんてエッチな目をしてるの。はぁ…あの可愛らしい坊やが、こぉんなスケベな男の子だったなんて、ね…おばさん、がっかりよ」
自分からパンティを見せると約束しておいてのこの言いよう。
けれど今のこの少年には、澄江に反論する余裕などあろうはずも無い。
「ご、ごめんなさい…はぁはぁ…で、でも…はぁはぁ…でも、ぼ、僕…はぁはぁ…」
少年の視線は、澄江の太腿とワンピース裾の境目に釘付けだ。
再び開かれる、澄江パンチラ劇場の幕。
先ほどから勃起し続ける包茎の先っぽから、粘度のある透明の液体がトロリトロリと垂れ始める。
「坊や?ちゃんと見てる?」
「みみ、み、見てます!見てますよぉっ!…はぁはぁ、はぁはぁ…」
「ちょっと興奮しすぎじゃない?坊や。はぁはぁ、はぁはぁ、野良犬みたいよ?」
「はぁはぁ、はぁはぁ…」
すでに澄江の言葉も耳に入らなくなってしまった少年。
目に映るのは、澄江の白く福与かな太腿だ。
今、まさにその最も太い部分が姿を現そうとしている。
出来ることなら、その柔らかく滑らかそうな太腿に触れてみたい。
いや、頬ずりだってしてみたい。
けれどそんな願望をグッと少年は飲み込んだ。
あまりにおかしなエッチなお願いをして澄江の機嫌をそこねでもしたら、今すぐにでもこのパンチラ劇場の幕はサッと下ろされてしまうだから。
「はぁはぁ…はぁはぁ…も、もうちょっと…もうちょっと…」
思わず声が漏れる。
そしてその言葉通り、ワンピースの裾は、あとほんの1センチほどで澄江のパンティか顔を出すところまで引上げられていた。
「はぁはぁ…も、もうちょっと…お、お願い、澄江さん…はぁはぁ…あと…もうちょっと…はぁはぁ、はぁはぁ…」
「はいはい、坊やのお願い、ちゃんと聞いてあげますからね…ふぅ、やれやれ…それじゃあっと…はい、どうぞ」
最後の最後で、澄江は一気にワンピースの裾を捲り上げた。
少年との約束通り、さっきよりもはるかに高く、はるかに大胆に。
「!!!…うぁっ!…あ、あ、あぁぁ…」
再び現れた澄江の純白のパンティに、少年は息を呑む。
先ほど見た部分的なパンティではない。
澄江が余りに大胆にワンピースの裾を捲り上げたため、いまやその全容が姿を現しているのだ。
丸みを帯びたグラマラスな腰周りに、なんとかへばりついているといった感じの小さな白い布切れ。
その中央には、あの前面のレース模様…漆黒の薔薇が咲き誇り、少年の視線を、いや意識さえをも虜にする。
「はぅぅ…す、凄いよぉ…凄いよぉ…」
澄江のパンティに心を奪われた少年の口はだらしなくポカンと開かれ、涎を垂らさんばかりだ。
もっとも股間の包茎は、とっくに先っぽから恥ずかしげも無くトロトロと涎を垂れ流し続けていたのだが。
「はぁはぁ…あぁ…凄い…す、澄江さんの…パンティ…はぁはぁ…」
「あん、もう恥ずかしい。坊やったらそんなに一生懸命パンティ覗いて…でも、パンティに見惚れるのはそれくらいにして…そろそろおばさんに、オナニーするところを見せて頂戴、坊や」
「あ、は、はい…はぁはぁ…は、はい…」
「ほら、早く。あんまりパンティばっかり見てると…また、坊やお漏らししちゃうんじゃない?…だから、早くぅ…」
「う、うん…はぁはぁ…う、うん…はぁはぁ、はぁはぁ…」
澄江に催促され、少年が右手で包茎を握る。
親指と人差指で作れられた輪からなんとかその先っぽだけを覗かせる包茎は、擦られるのをいまや遅しと待っているかのようだ。
けれど、中々少年の手は動かなかった。
いや、動かそうとしても、動かなかったのだ。
恐らく憧れの澄江の前で自慰をするなどという破廉恥な行為を、少年の理性がギリギリのところでブレーキをかけてしまっているだろう。
「あ、あぅ…ぼ、僕…僕ぅ…」
呻き声をあげる少年。
早く始めなければ。
澄江がここまでしてくれたのだ、早くオナニーを始めなければ。
気は逸るのだが、どうしても手が動かない。
このままでは、澄江が怒り出すのではないか、澄江に嫌われてしまうのではないか。
少年は恐る恐る澄江の表情をうかがってみた。
すると…
「落ち着いて、坊や…そんなに焦らなくていいから…ね?」
少年の予想は良い意味で裏切られた。
なぜならそこに見えた澄江の表情は、イライラするでもなくましてや怒るでもなく、今まで以上に優しい微笑を浮かべたまさに女神のような表情だったから。
「ちょっと、緊張しちゃったのね、坊や…無理も無いわ」
「す、澄江さん…ぼ、僕…僕ぅ…」
「大丈夫よ。おばさんも、もっと協力してあげるから、ね?」
「きょ、きょうりょ…く?」
「そう、協力、よ」
焦り戸惑う少年を安心させるかのように、謎めいたウィンクをしたパンティ丸出しの女神だ。