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Scanty Master -seaside memory-

其の捌

次に僕が眼を覚ましたのは、翌日のお昼頃だった。辺りはすっかり明るく、窓から差し込むギラギラとした日差しが、その日が格別に暑い1日になることを予感させた。
「ふ、ふわぁ〜…ん?…あ、あれ?…ここは?…」
寝ぼけた目を擦りながら辺りを見まわした僕は、あれ?って思ったんだ。だって、僕が目を覚ましたその部屋は、なんと自分の部屋だったから。
(?…僕…昨夜は…みゆきさんの部屋で…)
そう、僕は昨晩、みゆきさんと秘密の遊びをしたはずなんだ。みゆきさんの部屋で秘密の覗きごっこを。
(その後…う〜ん、良く覚えてないな…みゆきさんに抱きしめてもらって…知らないうちに寝ちゃったのかな?…)
(コンコン…コンコン…)
ベッドに寝転んだまま首を傾げていると、ドアをノックする音が聞こえてきた。
「坊ちゃん、起きてますかぁ?」
「あ…は、は〜い…お、起きてます」
「あ、よかった。お部屋、入らせてもらいますねぇ」
「え?あ、はい…ど、どうぞ…」
(ガチャ)
「み、みゆきさん…」
僕は少し驚いた。部屋に入ってきたのは、昨日のラフな格好とは程遠い、ツーピースのスーツを着たみゆきさんだったんだ。涼しげな夏物のジャケットに少し短めのタイトミニ。まるでどこかのOLさんのようなその姿に、僕はしばらくの間見惚れてしまっていた。
「ん?どうかしましたか?坊ちゃん…」
「い、いえ…べ、別にどうも…あ、あの…みゆきさん…なんでスーツなんか…」 
「あぁ、これですか?…私、そろそろ帰らせていただこうと思って…それでご挨拶に来たんです」
「あっ、そうか」
すっかり忘れていた、みゆきさんは今日の午後帰る予定だったんだ。
「ご、ごめんなさい…僕、忘れてて…す、すぐ起きますから…」
「そんな、いいですよ坊ちゃん…ゆっくり休んでいてください。私、坊ちゃんの顔を一目見に来ただけですから…」
「え?…あ!…あ、あの…みゆきさん…」
みゆきさんは起きようとする僕をせいし、ベッドの端に腰を降ろしてきたんだ。超ミニのタイトスカートがググッとせり上がり、みゆきさんの太腿が露になった。動揺する僕。
「坊ちゃん…」
「…は、はい…」
「坊ちゃん…ゆっくりできましたか?私がいて、嫌じゃありませんでした?」
「そ、そんなことないです、すっごく楽しかった…みゆきさん…もう帰っちゃうんだ…折角仲良く慣れたのに…残念だな…」
「あら…フフ…ありがとうございます、坊ちゃん…嘘でも嬉しいな」
「そんな嘘だなんて…みゆきさん…もう少しいればいいのに…」
「ええ、そうしたいですけど、明日から仕事なんです…ごめんなさいね、坊ちゃん…」
申し訳なさそうに、少し困った顔をするみゆきさん。瞳がとても切なげに見える。僕は、自分が情けなく思えた。まるで拗ねている子供みたいなんだもの。みゆきさんに悲しい思いをさせてしまうなんて、ホント、最低だよ。少しだけ気まずくなった空気を取り払うように、僕は話題を変えたんだ。
「そ、そ、そう言えば…」
「ん?…何ですか?坊ちゃん?…」
「ぼ、ぼ…僕…その…な、なんで…自分の部屋に…」
「あれ?覚えてないんですか?坊ちゃん…でも、そうですよねぇ…坊ちゃん、ぐっすりとおやすみになってましたもんね…無理も無いか」
みゆきさんの話によると、シングルベッドでは2人寝るには窮屈だったため、みゆきさんが僕を抱いて、僕の部屋まで運んでくれたそうだ。なんてカッコ悪いんだ。
「そ、そうだったのか…ご、ごめんなさい…みゆきさん…迷惑かけて…」
「迷惑だなんて…そんなに気にしないで、坊ちゃん。全然平気でしたから…坊ちゃん、とっても軽かったし…それに、私が遅くまでつき合せてしまったんですもの…でも…ウフフフ…坊ちゃん、まだ満足して無いみたいですねぇ…さっきから一生懸命、私のパンティを覗こうとしてる…クスッ…エッチな坊ちゃんね…」
「い、いや…その…ご、ごめんなさい!」
知らず知らずのうちに、僕の視線はみゆきさんの股間に向けられていた。だって仕方ないよ。みゆきさんのタイトミニ、物凄く競りあがってきてて、少し顔を低くすればパンティだって見えそうなくらいだったんだもの。
「ウフフ…謝ることなんて無いのに…坊ちゃんがぁ…パンティを大好きだってことは、よ〜くわかりましたから…フフフ…」
「そ、そんなこと…」
「昨日も…ウフフ…坊ちゃんをこの部屋に運んだ時…こ〜んなの見つけちゃったんですよねぇ…ウフフフフ…」
「あ!そ、それは…」
みゆきさんが僕の目の前に差し出したもの。それは、昨日の夜僕が脱衣所から持ってきたまなみさんの白いパンティだったんだ。
「フフ…ベッドの上に置いてあったんですよねぇ…クスッ…坊ちゃんたら…こんなもの持ってきて、いったい何をするつもりだったのかしら?…クス…クスクスクス…」
含み笑いながらまなみさんの白いパンティを両手で広げ、得意げに僕に見せつけるみゆきさんだ。僕の顔に向けられた視線が(嘘なんかついても無駄よ)と語っている。解ってるくせに、僕を恥ずかしがらせるためにわざと惚けて質問してるんだ。僕は真っ赤になって黙り込むしかなかった。
「クスッ…紅くなっちゃって…可愛い坊ちゃん」
「…」
「あっ、そうだ!」
「な、何?」
「そう言えば、坊ちゃん、大丈夫ですか?風邪ひきませんでした?」
「え?な、なんで?…」
「だって、ほら」
みゆきさんは、突然僕が掛けていたタオルケットを捲り上げた。
「ね、昨日は坊ちゃん、パンツもはかないで眠ってましたから…」
「うわぁ!」
自分でもすっかり忘れてたんだ。昨晩パンツの中に射精してしまった僕は、みゆきさんにズボンもパンツも脱がされて、下半身を丸出しにされていたことを。タオルケットを剥ぎ取られ、朝勃ちした僕のアソコがみゆきさんの目に晒された。
「あらあら、昨日あんなに一杯だしたのに…元気な坊ちゃん…こんなに膨らまして…」
さも呆れたといった口調でそう言いながら、僕のアソコを指で弾いたみゆきさんだ。
「痛っ!…ひ、酷いよ、みゆきさん…」
股間を両手で覆い隠しながら、僕は恨めしげな視線をみゆきさんに送った。
「あら?別に隠すことないのに…今更私に隠しても仕方ないでしょう…もう坊ちゃんのチンポなんか何回も見たんだから。フフ…まだ可愛らしく皮を被ってることだって、ちゃ〜んと知ってるんですからね…ウフフ…ウフフフフ…」
みゆきさんは僕の両手を股間から振り払うと、僕のアソコを覗きこんできた。眼を細め、薄笑いを浮かべながら。
「や、止めて…止めてよぉ…」
「フフ…恥ずかしがりやなんですね、坊ちゃんは…そうだ。そんなに恥ずかしいのなら、こうしてチンポを隠しておきましょうか?」
「あ、な、何するの?!」
あろうことかみゆきさんは、まなみさんのパンティを僕のアソコに被せてきたんだ。そして、僕のに巻きつけるようにする。僕のアソコは、すっかりまなみさんのパンティに包み込まれてしまった。
「な、な、何するのぉ…」
「だって、恥ずかしいんでしょう?私にチンポ見られるのが…それに…ウフフ…どうせ坊ちゃんは、こういうことするために、先生のパンティを持ってきたんじゃないんですかぁ?…フフ…正直に白状してください、坊ちゃん…ウフフフフフ…」
パンティに包み込まれたアソコを、みゆきさんが人差し指で突つく。思わず溜息を洩らしてしまう僕。
「あふぅ…」
「ウフフ…敏感ですねぇ…可愛いわ、坊ちゃん…」
「そんなこと…み、みゆきさん…」
「ホント…可愛い子…」
「?…」
どうしたんだろう。この時みゆきさんは、ふと悲しそうな表情をした。そして、僕の頭を優しく撫でながら、淋しげな瞳で僕を見つめていたんだ。
「いい子ね…坊ちゃん…」
「み、みゆ…きさん?…どうしたの?…」
「いえ…なんでもない…なんでもありませんよ…」
「で、でも…」
「…さてと、私、そろそろ行かなくちゃ…坊ちゃん、それでは失礼しますね」
「え?…」
「もう電車の時間ですから…」
「ま、待って!待って、みゆきさん!」
みゆきさんが立ち上がろうとした瞬間、大胆にも僕はみゆきさんに抱きついていた。理由は僕にもよく解らない。みゆきさんに悪戯されて朝勃ちしたアソコが疼いていたからか、それとも、みゆきさんの寂しそうな顔が気になったからか、よく解らないけど、とにかく僕は、この時みゆきさんと離れたくなかった。別れたくなかったんだ。
「キャッ!」
悩ましい腰の括れに、僕が両腕回してしがみついたため、みゆきさんはしりもちをつくように、再びベッドに座る結果となった。
「ど、どうしたんですか?坊ちゃん」
「だって、だって…」
なんとかみゆきさんを留める手段はないか、頭をフル回転させて考える僕。でも、そんなすぐに良い考えが浮かぶわけもない。焦った僕は、とっさにとんでもない事を口走ってしまったんだ。
「…だって、だって…みゆきさん、約束をまだ果たしてないじゃないか」
「約束?…」
「そ、そうだよ、き、昨日の夜、約束したじゃないか…ぼ、僕が…その…僕のコレを見せたら…み、みゆきさんが…ア、アレ…を…アレを、み、見せてくれるって…」
「え?…」
キョトンとした表情のみゆきさんだ。でも、その後…。
「プー…ププッ…キャハ!キャハハハハハ…」
突然吹出したかと思うと、お腹を抱えて笑い始めたんだ。
「アハハハハ…そうか…そうでしたねぇ…ウフフ…何を言い出すのかと思ったら…いやだ、もう…最後までエッチなんだから。いやらしい坊ちゃんね…アハ、アハハハ…」
さも可笑しそうに笑うみゆきさんだ。一方、思わず口走ってしまったことの重大さに気付いた僕は、あまりの恥ずかしさに、思わずみゆきさんの柔らかい両膝に顔を埋めていた。なんてことだ、みゆきさんに向かって、アソコを見せろだなんて。自分で言ったことながら、とっても信じられないよ。
「確かに何か約束しましたよね…ウフフ…でもぉ…どんな内容でしたっけ…ん〜よく思い出せないなぁ…坊ちゃんの話しは、コレとかアレとかばっかりでよく解らないんですもの…ウフフフフ…」
みゆきさんは、また意地悪を言う。ずるいよ、みゆきさん。絶対、覚えてるくせに。ちょっとムッとした僕は、顔が見えないことをいい事に開き直って大声で答えたんだ。
「チ、チンチンだよ!ぼ、僕がチンチンを見せたら、みゆきさんが…」
「みゆきさんが?」
「み、みゆきさんが…ア、アレを…見せてくれるって…ア、アレを…みゆきさんの…」
「みゆきさんの?」
「オ、オマ…オマンコだよ!オマンコ、見せてくれるって…い、言ったじゃないか!」
ついに言ってしまった。大胆と言うか、恥知らずと言うか…今考えると、恥ずかしくて穴があったら入りたいって感じだ。
「あらあら、どうしたんですかぁ?坊ちゃん…クス…昨日はあんなに恥ずかしがってたのに…今日は、随分とハッキリ言うんですね…フフ…オマンコって…ウフフフフ…」
「い、いいだろ!み、み、みゆきさんだって、いっつも言ってるじゃないか!そ、そんなことより、約束守ってよぉ。ねぇ、お願いだよ、みゆきさん…み、見せてよぉ…」
「ふぅ〜やれやれ…困った中学生だこと。でも…ごめんなさい、坊ちゃん。時間があったら別に見せてもいいんですけど…もうホントに行かなくちゃならなくて…お洋服を脱いでる時間が無いんですよ…ね?お願い、坊ちゃん…駄々こねないで…」
そう言って、僕をなだめながら立ち上がろうとするみゆきさん。でも、僕はそれを許さなかった。こうなったら、実力行使だ。右手でしっかりとみゆきさんの腰を掴んだまま、左手をすばやくタイトミニの裾の中に潜り込ませる僕。そして、みゆきさんのスカートを少しでも上の方に捲り上げようとしたんだ。
「キャッ!ぼ、坊ちゃん、何を…」
みゆきさんの小さい悲鳴が聞こえる。けど僕はお構い無しに、タイトミニを捲り上げようとした。でも、みゆきさんが腰を降ろしていることと、タイトミニが思いのほか窮屈で、柔らかい太腿を包み込むようにピッタリと貼りついているため、中々思うように捲り上げることができなかった。
「ち、ちくしょう…ちくしょう…」
思うようにならないスカートと必死で格闘する僕。それでも、全然スカートは捲れない。腿がピッタリと閉ざされているため、パンティすら覗くことができないんだ。やがて…。
「駄目よ、坊ちゃん。そんなおいたをしたら…洋服が破けちょうでしょ…ね、もう諦めなさい」
すでに落ち着きを取り戻したみゆきさんの冷静な声が聞こえてきた。けれどそう言われて簡単に諦めるわけにもいかない。僕は、もう片方の手もみゆきさんの太腿に這わせ、両手でみゆきさんの太腿をこじ開けようとしたんだ。でもそれは、最後の悪あがきだった。
「こら、坊ちゃん!いい加減になさい!」
「あ!あはん!」
諦めの悪い僕に業を煮やしたみゆきさんが、まなみさんのパンティに包まれた僕のアソコをギュッと鷲掴みしてきたんだ。股間への不意な攻撃に、僕の動作はピタッと止まってしまった。アソコを握られて、まるで首根っこを掴まれた猫のように、僕は身動きができなくなってしまったんだ。
「やっとおとなしくなりましたね、坊ちゃん…もう、程々にしないと怒りますよ」
「だ、だってぇ…」
恐る恐るみゆきさんの顔を見上げる僕。情けないけど、声はほとんど泣き声になってた。最初みゆきさんは、半ば軽蔑の眼差しで僕を見下ろしていた。けれど、もしかしたら、そんな無様な僕を哀れに思ったのかもしれない。僕にチャンスを与えてくれたんだ。
「ふぅ〜しょうがないなぁ…わかりました、坊ちゃん。坊ちゃんがそんなに見たいっていうのなら、賭けをしましょう」
「え?…賭け…」
突然のみゆきさんの言葉に首を傾げる僕。みゆきさんは悪戯っぽい微笑を浮かべている。
「フフ…賭けっていうか…勝負です。私と坊ちゃんの…」
「え?…どういうこと?…」
「今から1分間、私が…坊ちゃんのコレを悪戯します」
言いながら、僕のアソコを指で弾いたみゆきさんだ。
「あん!」
「その間、坊ちゃんは動いちゃ駄目…黙って私のされるがままジッとしてるんです」
「う、うん…そ、それで?…」
「それで…その1分間の間、坊ちゃんが我慢できたら、坊ちゃんの勝ちです。スカートとパンティを脱いで…坊ちゃんに、私の…オマンコを見せてあげます。でも…」
「…で、でも?…」
「でも…我慢できずに、坊ちゃんがイッちゃったら…昨晩みたいに、おもらしをしちゃったら、坊ちゃんの負けです。私は、このまま帰ります…いや、そうだな…罰として駅まで送ってもらおうかな?…どうです、坊ちゃん」
迷うことなんかなかった。やらなければ、みゆきさんのアソコを見ることは絶対にできないんだから。
「わ、わかったよ…や、やるよ」
「フフ…決まりですね…じゃあ時間は…あ、コレがいい。これで1分計りましょう」
みゆきさんは、ベッドの横に置いてあった目覚し時計に手を伸ばすと、二人とも見えやすい位置に時計をセットした。そして、目を細めると、ちょっとHな感じの微笑を僕に送ってきたんだ。
「ウフ…準備はいいですか?坊ちゃん。スタートは秒針が12時をさしてからですよ…針が1周するまで我慢できたら、坊ちゃんの勝ち…」
「わ、わかってるよ…」
「フフ…強がっちゃって…昨日は簡単にイッちゃったくせに…クス…」
「だ、大丈夫さ…1、1分くらい我慢できるさ…」
「頼もしいこと…ウフフ…さぁ、後10秒…」
「ゴクッ」
緊張感に僕は思わず唾を飲んだ。そんな僕を、みゆきさんは余裕の笑みを浮かべながら見下ろしている。きっとみゆきさんは僕なんか簡単にイかせられると思ってるに違いない。
(くそぉ…絶対、我慢してやる。大丈夫さ。だって昨晩、みゆきさんにあんなに一杯出してもらったんだもの…)
自分に言い聞かせながら大きな深呼吸をした僕だ。みゆきさんは、相変わらず笑みを浮かべたままカウントダウンを続けている。そしていよいよみゆきさんと僕の勝負の時がやってきたんだ。
「…5・4・3・2・1…スタート!」
(よし!我慢だ!…?…え?…)
僕は、きっと開始直後からみゆきさんの激しい手の攻撃がくると思ってたんだ。けど、その予想は外れた。みゆきさん、スタートの掛声をした後、たった1本の指を…人差し指だけを、僕のアソコ乗せてきただけだったんだ。みゆきさんの顔を見れば、さも愉快そうな微笑が浮かんでいた。
(な、なんで?…く、くそぉ〜きっと馬鹿にして、手を抜いてるんだな…いいさ、見てろよ…手加減したことを後悔させてやる…)
そんな僕の気持ちを知って知らずか、みゆきさんの人差し指がモゾモゾと動き始めた。
「あ・はぁ…はふぅ〜」
「ウフ…ウフフフフ…」
みゆきさんの人差し指が、まなみさんのパンティ越しに僕のアソコを撫でまわしている。ス〜ッとアソコの裏側を下から上に撫で上げたかと思うと、今度は小さな円を描くようにクルクルと指を回し、敏感な先端をなぞるんだ。たったそれだけのことで、僕の身体は快感に打ち震えてしまっていた。
(あ…あぁ…くっ…き、気持ち…気持ちいい…)
「フフ…フフフフフ…」
みゆきさんは微笑を満面に浮かべながら、焦らすように僕のアソコを弄ぶ。僕が身悶えしているのをまるで楽しんでいるみたいだ。
(く、くそ〜き、気持ちいい…で、でも、大丈夫…気持ちいいけど、これなら…)
そう、人差し指1本に与えられる快感は確かに気持ちいいには違いないけど、あまりに微妙すぎて、これならきっと我慢できると思ったんだ。
(じ、時間は…20秒か…あぁ、速く…もっと速く回れ、秒針…)
「フフ…気持ちよさそうねぇ、坊ちゃん…ウフフ…可愛い…フ・フ…フン♪…」
まだまだ余裕のみゆきさんだ。僕の顔を面白そうに眺めながら、鼻歌すら歌っている。
「さてと…そろそろ30秒か…フフ…坊ちゃん…そろそろイかせてあげましょうねぇ…ウフフフフ…」
いよいよ、みゆきさんが本気になるみたいだ。僕はもう一度大きく深呼吸をすると、なるべく下半身に意識を集中しないように心がけた。
「いくわよ、坊ちゃん…ほぉら…フフ…フフフフフ…」
時計の針がピッタリ30秒を回ったところで、みゆきさんはいよいよ、僕のアソコに手の攻撃を加えてきた。僕のアソコを包み込むように掌を乗せ、掌全体を使って揉みこむできたんだ。昨日、簡単に発射させられた、あの方法だ。
「はぅ・はぅぅぅ〜」
「ほぉら、坊ちゃん気持ちいいでしょう?…ウフフフ…ほらほら、我慢しないでもいいんですよぉ…ウフフフフ…」
ところがみゆきさんの思惑とは裏腹に、僕は意外と我慢できたんだ。確かに指1本よりは刺激も強いし、快感も大きい。だけど、昨日受けたほどの快感は感じていなかったんだ。
(あ・あぁ…気持ち…いいよぉ…で、でも、これなら…よ〜し…いけるぞ…)
きっと昨日はみゆきさんのパンティ姿とか、刺激的なことが多すぎたんだ。そうさ、いつもならあんなに早くイッたりはしないんだ。
「ど、どうしたの、坊ちゃん…ほら、気持ちいいでしょ?ほらほら、早く出しちゃってください…ほらほら…な、なんで?…なんで、こんなに我慢できるの?…」
中々僕が射精しないため、いよいよみゆきさんが焦り出したらしい。
(う、うぅぅ…後、15秒…よし、大丈夫だ…へへん、どうだ、みゆきさん。今更後悔しても遅いよ…少し…僕を甘く見すぎたんだ…)
心の中で僕は勝利を確信していた。いくらみゆきさんでも、後10秒ちょっとじゃあ僕をイかすことなんてできはしないさ。僕は、そうたかをくくってたんだ。ところが…。
「な〜んちゃって」
「え?…」
残り10秒となったところで、相手を甘く見ていたのはむしろ自分の方だということを、僕は思い知らされることになる。
「さ、坊ちゃん。もう、お終いにしましょうね」
言うやいなやみゆきさんは、パンティに包まれた僕のアソコを3本の指で摘み上げると、手馴れた手つきでいきなりシコシコと擦りたててきたんだ。軽やかに、そして滑らかに。
「え?ええ!ちょ、ちょっと…み、みゆきさん!…あ・あぁ…ああ〜ん…」
突然の強い刺激に恥ずかしい声を洩らしてしまう僕。みゆきさんは、全然焦ってなんかいなかった。芝居をしていただけなんだ。でも、それに気付いたときはもう既に遅かった。焦らしに焦らされていた僕のアソコは、しなやかな指の攻撃に翻弄されて、まるで生き物のようにビクビクと打ち震えだし、そして、呆気なくその時を迎えてしまったんだ。
「あ、あ、あぁ…あああぁぁぁぁぁ!」
それは瞬間の出来事だった。みゆきさんの指にわずか数回扱かれただけで、僕のアソコはいとも簡単に発射させられてしまったんだ。まなみさんのパンティを目掛けて、僕の身体の中心から、ドピュッドピュッと精液が勢いよく吹き上げてくる。ガクンガクンと腰が打ち震え、視界がフッと真っ白になっていく。やがて僕は、とてつもない快感の大波に飲みこまれ、気を失ったように、ベッドに沈み込んでいったんだ。
「はい、お終い。クスッ…残念でした、坊ちゃん」
全てを出し終え半ば放心状態の僕の耳に、笑みを含んだみゆきさんの声が聞こえてくる。時計を見ると、無常にも秒針はたった今12時を回ったところだった。
「アハハ!出た出た。ホ〜ント、可愛いこと、坊ちゃんは…思い通りに発射してくれるなんて…ウフフ…簡単にイッてくれるから、私は助かりますけどね…クスクスクス…あらあら、先生のパンティ、ベトベトにしちゃって…いけない子ね、坊ちゃんは…」
「う、うぅ…」
「ウフフ…さあ坊ちゃん、賭けは私の勝ちみたいですね。残念ですけど、オマンコは見せられないなぁ…クスッ…でも、坊ちゃんは充分満足できたでしょう?…フフフフ…さあ、そろそろ起きてください。約束ですよ、駅まで送ってくださいね」
「…は…は…い…」
勝ち誇るみゆきさんとは対照的に、僕は悔しさと情けなさですっかり気を落としていた。まなみさんのパンティの中では、そんな僕の心を象徴するかのように小さく萎んでしまったアソコが、ピクピクと射精の余韻に痙攣し続けていた。

「ありがとうございます、坊ちゃん。駅まで送って頂いて…それに荷物も持ってくれるなんて…って、ウフ…私が無理やり送らせたんですよね」
駅につくと、みゆきさんはそう言ってぺロッと舌を出した。でも、僕は本当は全然嫌じゃなかった。そりゃあ、大人の女性のアソコを見れなかったのは残念だけど、みゆきさんと少しでも一緒にいたかったんだもの。
「べ、別に…いいさ…」
「フフ…ありがとう、坊ちゃん。さてと…電車の時間まであと…10分か。坊ちゃん、すいませんけど、少しの間荷物を見ていてくださいね…」
「え?…ど、どこいくの?」
「おトイレですよ…いやだ、坊ちゃんたら…そんなこと言わせないで…」
「ご、ごめんなさい…」
歩いて行くみゆきさんの後姿を見ているうちに、僕は突然寂しくなってしまった。出会ってまだ1日しか経っていないのに、みゆきさんとは随分以前から知り合いだったような気がしていたから。
(あ〜みゆきさん…もっと一緒にいたいな…)
この時、いろんなことが思い出されてきたんだ。部屋と脱衣所でオナニーを目撃されてしまったこと。みゆきさんとの覗きごっこ。そして夜と昼、2度にわたるみゆきさんの手による射精。恥ずかしいことばかりだったけど、刺激的で楽しいことばかりだった。
「お待たせ、坊ちゃん…ん?…どうかしました?…なんか、暗いですよ、坊ちゃん」
トイレから戻ってきたみゆきさんが、僕の顔を覗きこむ。みゆきさんの顔を見ると、また寂しさが込み上げてきた。
「み、みゆき…さん…」
「ん?」
「もっと…もっと、ゆっくりしていけばいいのに…」
「…ごめんなさい、坊ちゃん…そうしたいけど…仕事がね…。坊ちゃんは折角の夏休みなんだから、元気に遊んでってくださいね。部屋の中にいてばかりじゃ駄目ですよ」
「だって、一人で遊んでたって…退屈なんだもの…」
「あらぁ?本当かしら?」
「え?…」
「だって…ウフフ…坊ちゃんは、一人きりでも退屈しない、便利なおもちゃを持ってるじゃないですか…」
「…?…おもちゃ?…」
「クスッ…足と足の間にぶら下げてるもの…クスッ…それさえあれば、坊ちゃん、退屈しないんじゃないですかぁ?…ウフフフフ…」
含み笑いをしながらウィンクをしたみゆきさんだ。僕はカッと顔が紅くなる思いだった。
「そ、そ、そんなこと…な、ないよ!」
「またぁ、惚けちゃって…クスッ…坊ちゃん暇さえあれば、それを摘んで遊んでたじゃないですかぁ?…昨日だって…クスクスクス…」
みゆきさんは、すっかり僕のことをオナニーばかりしている中学生だって決めつけてる。確かにすることはするけど…でも、酷いよみゆきさん。最後までそんなこと言わなくたっていいじゃないか。
「あれ?怒ったんですか、坊ちゃん…ごめんなさい、また悪ふざけしちゃいました」
「チェッ」
「そんな膨れないで…ごめんなさい、坊ちゃん。そうだ、そのお詫びって訳じゃないんですけど…坊ちゃんに贈り物があるんですよ…」
「え?…」
「コ・レ…坊ちゃん手を出してくださいね」
「!…こ、これ?!…」
みゆきさんが僕の右手に握らせてくれたもの。小さく折りたたまれて僕の右手にスッポリと収まっているそれは、見覚えのある真紅の布切れだったんだ。
「あ、だ、駄目ですよ、坊ちゃんこんな所で広げたら」
「え?…う、うん…」
広げなくたって解るさ。間違いない。それはあの、みゆきさんの紅いTバック・パンティだったんだ。一つ気になったことは、僕の手のそれから温もりが感じられたことだった。
「ウフ…さっき、トイレで脱いできたんです…坊ちゃんが一人の時に、おもちゃで遊びやすいようにと思って…ウフフフ…」
「え?ホ、ホントに?!…」
今の今までみゆきさんが履いていた…あのムッチリとした股間にピッタリと貼りついていた、紅いTバック。ほのかにみゆきさんの体臭さえ漂ってくるような紅いパンティ。
「み、みゆきさんの…あ、あの…パンティ…たった今脱いだばかりの…パンティ…」
「シッ!坊ちゃん、駄目よ、声に出したら…」
みゆきさんの生々しいパンティに心を奪われて、思わず口にしてしまった僕だ。辺りを見まわすみゆきさんと僕。誰も側にいなかったことを確認した後、お互いの顔を見合すと、何故だか自然と笑いがこみ上げてきた。
「プッ…やぁ〜ね、坊ちゃんたら…ウフフフフ…」
「アハッ…ご、ごめんなさい…アハハハハ…」
「さてと、そろそろ電車がきますね…それじゃあ、坊ちゃん…どうもありがとう…」
「…う、うん…」
「…」
急にみゆきさんが静かになった。そして真剣な顔で僕の顔を見つめてるんだ。その表情があまりにも綺麗で、思わず僕はドキッとしてしまった。ホントに物凄く綺麗だったんだ。
「ど、どうしたの?…み、みゆき…さん…」
「坊ちゃん…本当はね…」
「え?…」
「本当は…私、昨日…ううん…さっき…坊ちゃんの部屋でもそう思ったんだけど…」
「え?な、何?…」
「私ね…貰っちゃおうと思ったんです…坊ちゃんの…童貞…」
「?…えっ?…えぇ!」
「そのくらい坊ちゃんが可愛かったから…あんまり可愛くて、私もなんだかドキドキしちゃって…でも…でもね…ちょっと触っただけでおもらししちゃった坊ちゃんを見てたら…何故かね…何故かそんなことしちゃいけないってね…」
「…」
「それに、フフ…白状しなさい、坊ちゃん。坊ちゃん、先生のこと好きなんでしょ?」
「え?!」
「解りましたよ。昨日、坊ちゃんの態度見てたら…ウフフ…」
「そんなこと…そ、そりゃあ、き、嫌いなわけないけど…」
「フフ…まあ、いいか…あれ?いけない、もうこんな時間だ。じゃあ坊ちゃん、この辺でね…。ありがとう、とっても楽しかったです」
「う、うん…みゆきさんも、元気で…え?…あ?…あ!み、みゆきさん!」
びっくりした。心臓が口から飛び出ちゃうかと思ったくらいだ。何故って、みゆきさんの顔が僕の顔に近づいてきたかと思った瞬間、みゆきさんの唇が僕の唇に重ねられたんだもの。しっとりとした感触が、僕の唇を覆い尽くす。あまりに突然の出来事に、指1本動かすことも、目を閉じることさえもできない。できる事といえば、ただ石のように全身を硬直させることぐらいだ。それは正真正銘、僕のファースト・キスだった。みゆきさんが僕から離れた後も、暫く僕はボーっとしてた。なんだか、頭の中に白い靄がかかったみたいで、何も考えることができなくなってたんだ。
「フフ…キスくらいいいですよね…さよなら…わたる…」
みゆきさんの後姿が改札の向こうに消えていく。やがてみゆきさんの姿がすっかり見えなくなった後も、僕は身動きが取れなくなったまま、いつまでもいつまでも、一人駅に立ち尽くしていたんだ。