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Scanty Master -seaside memory-

其の伍

「誰なの?!…ん?…あらぁ?…坊ちゃん?…」
「…」
今度ばかりは、みゆきさんだって許してくれるはずが無いと思った。ばつの悪さに、声を出すことも、みゆきさんを見ることもできない。できると言えば、ただひたすら俯いて、きっとこれから始まるであろうみゆきさんの叱責を、怯えながら、じっと待つことぐらいだった。ところが…。
「プッー…クッ、ククククク…アハッ!アハハハハハ…」
みゆきさんは突然吹出し、大笑いを始めたんだ。想像と余りに違うみゆきさんの態度に、僕は唖然とした。みゆきさんに、何が起こったんだろう?僕は、当惑の表情をみゆきさんに向けた。
「…み…みゆきさん?…」
「アハハハ…はぁ〜可笑しい…もう、坊ちゃんたら…クスッ…いやだ…クスクス…」
みゆきさんは、中々笑いをおさめることができないみたいだった。そんなみゆきさんを見ているうちに、何故だか僕は少し心細くなって、恐る恐るみゆきさんに話しかけたんだ。
「ど、どうし…たの?…」
「どうしたのじゃないですよぉ…クスッ…それは私の台詞じゃないですか…坊ちゃんこそどうしたんですかぁ?…クスクス…そんなところで…まるでワンちゃんみたいな格好して…いつからそこにいたんですかぁ?…プッ…ククク…」
「い…いや…そ、その…別に…こ、これは…その…」
返答に困る僕。まさか、みゆきさんの着替えを覗いてましたなんて言える訳が無い。僕は頭をフル回転させ、なんとかこの場を凌ぐ為の言い訳を一生懸命考えた。
「あ、あの…みゆきさん…ぼ、僕ね…あ、あんまり…あ、暑いものだから…」
しどろもどろになりながら、僕は話し始めた。でも駄目だ。都合の良い言い訳が中々出てこない。結局、その後に続く言葉を見出せないまま、また黙り込んでしまった僕だ。一方みゆきさんは、ようやく笑いがおさまったようだ。
「…ふぅ〜…可笑しかった…クスッ…さあ、坊ちゃん、いつまでもそんな見っとも無い格好してないで…フフフ…どうぞ。部屋に入ってください」
「え?」
急な招待に僕は戸惑った。みゆきさんは、含み笑いをしながら僕を見つめてる。この時のみゆきさんの瞳は、ちょっとだけ意地悪そうに見えた。
「あ、あの…で、でも…」
「ほら…フフフ…遠慮しないで。それとも、いやなのかしら?坊ちゃんは…」
「…そ、そんなこと…わ、わかった…い、いえ…わかりまし…た…」
みゆきさんの態度は、有無を言わせないものを感じさせた。観念した僕は、バスタオル姿のみゆきさんの後を、とぼとぼとついて行ったんだ。
「あらあら、まぁ…フフ…まさか、坊ちゃんがねぇ…」
みゆきさんが、さも呆れたと言った口調で言った。やっぱりだ。みゆきさんはこれから、僕を怒ろうとしてるんだ。ここは何としても惚けないと。さもないと、まなみさんにまで僕が覗きをしていたことを話されてしまうかもしれない。そう思った僕は、何でもいいから口からでまかせを言おうとした。
「え?あ、あ、あの…ぼ、僕…な、なんか…その…暑くて…」
「ん?暑くて?…暑くて、どうしたの?坊ちゃん…ウフフフ…」
「えっと…その…暑くて…その…」
「暑くて?…つい?…かな?」
「ち、違うよ!そ、そんなつもりじゃ…」
「クスッ…そんなつもりって?クスクス…私は何も言ってませんよ、坊ちゃん…」
「あ…そ、その…」
「ウフッ…ウフフフフ…」
相変わらず含み笑いをしているみゆきさんの瞳に、どこか妖しい輝きが宿っていた。それは、追い詰めた獲物をどう料理しようかと思案している女豹の瞳だった。少なくとも、僕にはそう思えた。そして、女豹の唇がゆっくりと開かれたんだ。
「ねぇ?…坊ちゃん…」
「は、はい!」
「アハッ…どうしたのぉ?坊ちゃん…なんだか緊張しているみたいですねぇ…ウフフ…そんなに固くならないで…別にとって食おうって訳じゃないんですから…」
「…う…うん…」
でも、こんな状況で緊張するなって方が無理だ。言ってみれば、僕は罪人で、みゆきさんは、僕を裁く裁判官のようなものだもの。これからどうなるんだろう?そう思うと、僕の心臓はますますドキドキしてきた。
「でも…フフ…やだなぁ、坊ちゃんたら…あんまりびっくりさせないでくださいね…」
「ご、ごめんなさい!」
「私…見れば解ると思いますけど…今、着替え中だったんですよ…そんな時に、いきなり窓が開くんだもの…クスッ…私、てっきり、痴漢かな?って思っちゃいました」
「あ、あの…ぼ、僕…」
「解ってますって。坊ちゃんが、そんないけないことをするなんて思ってませんから」
「え?…」
僕は、思わずみゆきさんの顔を見上げた。
(え?…も、もしかして…みゆきさん、お、怒ってない…のかな?…きっと…僕が覗いてたってこと、解ってるはずなのに…で、でも…みゆきさんの表情…別に…怒ってる様には見えないし…)
僕にはみゆきさんの真意が解らなかった。見れば、みゆきさんは涼しげに微笑んでいる。さっきまでの女豹の態度は、今はどこにも感じられなかった。困惑する僕。何か言おうにも、言葉が全く見つからない。そんな僕を見るに見かねたのか、まるで助け舟を出すかのように、みゆきさんの方から話しかけてくれたんだ。
「クスッ…坊ちゃんは…」
「え?…」
「フフ…遊びにきてくれたんでしょう?…私の部屋に…違いますか?」
「あ、あの…え、えっと…ぼ、僕…その…」
「ね?そうなんでしょ。遊びに来てくれたんですよね?…」
そう言って、みゆきさんは僕にウインクをしたんだ。僕はハッとした。
(そうなんだ。みゆきさんは、僕が覗いてたことを承知の上で、惚けてくれてるんだ…きっと…僕に恥をかかせないように…僕が落ち込んだりしないようにって…そうだ…きっと、そうだ…)
「それともやっぱり痴漢でもいたのかなぁ?…まだ中学生になったばかりの、おませな覗き坊やでもいたのかなぁ?…」
「い、いないよ!ち、痴漢なんて…そ、そ、そうなんだ…ぼ、僕…その…あ、遊びに…遊びにきたんだ…み、みゆきさんのところに、遊びにきたんだよ」
僕は大声でそう言って、みゆきさんの好意に思いっきり甘えたんだ。この時、僕の目にはみゆきさんは、優しい女神のように映ってた。覗きをしていた僕を許してくれるなんて、こんなに優しい人はいない、そう思ったんだ。
「でしょう?…フフ…そうですよね…坊ちゃんみたいな良い子が、覗きなんて悪さをするわけ無いですものね…ウフフ…坊ちゃんは…他の子よりちょっとだけ、オナニーが好きなだけですもんね…クスッ…クスクスクス…」
「み、みゆきさん…」
「ウフフ…冗談ですよ…フフ、ごめんなさい、坊ちゃん」
みゆきさんはぺロッと舌を出した。オナニーのことを言われて、僕も思い出したように恥ずかしさがこみ上げてきたけど、これぐらいの冗談で怒りだすわけにもいかない。だって何しろみゆきさんは、僕の覗き行為を見て見ぬふりをしてくれたんだから。
「さてと…それじゃあ、こうして坊ちゃんも遊びに来てくれたことだし。ね、坊ちゃん何しましょうか…あっ、でもごめんなさい、坊ちゃん。少し待ってくださいね…」
「え?…」
「アハッ…私、着替えの途中でした。坊ちゃん、申し訳ないですけど、少しの間、後ろを向いててくださいね」
「あっ…ご、ごめんなさい…みゆきさん」
僕は慌てて後ろを向いたんだ。もちろん、そんなことしたくなかったけど…。暫くするとシュルシュルと衣擦れの音が聞こえてきた。思わず、唾を飲みこんだ僕だ。
(ゴクッ…あぁ…今、みゆきさん…全裸で…もう着ちゃったかな?…見たいよぉ…)
僕の背後で、飛び切りのセクシー・バディの女性が、着替えをしている。そう考えただけで、僕はまた興奮してきてしまったんだ。実際、目で見ているわけじゃ無いんだけど、背後から聞こえてくる衣擦れの音が、余計に僕の想像力をかきたてる。僕はまた、股間に重苦しさを感じ始めていた。
(あっ!…やば…また…)
僕は、不自然に盛り上がった股間を両手で覆い隠した。これ以上、みゆきさんに恥ずかしいところを見られるわけにはいかないもの。やがて、着替えを終えたみゆきさんから、声が掛けられた。
「坊ちゃん、もういいですよ」
「う…うん…!!!…み、みゆきさん!」
股間を隠しながら振り向いた僕の目に、白い大きめのYシャツを羽織っただけのみゆきさんの姿が映った。Yシャツの裾は、膝上30センチぐらい。やっとのことで、みゆきさんの股間を覆い隠している程度だ。そこから、はち切れんばかりの肉付きの良い太腿が、スラリと悩ましく伸びている。また、みゆきさんはYシャツのボタンを上から2つほど外していたんだ。そのため、あの大きなオッパイで形成された魅惑の谷間が、はっきりと顔を出していた。目のやり場に困る僕。股間がズシンと、更に重たくなった。
「ん?どうしたんですか?坊ちゃん…なんか変ですか?私の格好…」
「い、い、いや…そ、そ、そんなこと…」
「ん〜…ちょっと、坊ちゃんの前では、露出が多すぎるかな?…」
下を向き、自分の身形をチェックするみゆきさんだ。頭に巻かれていたタオルは既にもう無く、塗れた髪が、今のみゆきさんのスタイルをより一層セクシーに見せている。
「私、寝るときは、いつもこういう格好なんですよ。これ、男物のYシャツなんですけど…ゆったりしてて、とっても楽なんです…変かしら?坊ちゃん」
「ぜ、ぜ、ぜ、全然!全然、変じゃない!と、と、と、とっても素敵です!」
そうさ、全然変じゃない。っていうか、女性のこんなセクシーな格好、グラビア以外で見たことなんて無かった。見ているだけで、クラクラしてきちゃうよ。
「ウフ…ありがとう、坊ちゃん…でも、坊ちゃん?…ちょっと、目がいやらしくないですかぁ?…クスクスクス…さっきから、胸と太腿…目が行ったり来たりしてますよ…クスッ…おませな坊ちゃん…」
「ぼ、ぼ、僕…べ、別に…」
「別に?…別に、何ですか?…ウフフ…」
「ぼ、僕…み、見てなんか…」
真っ赤になりながら、僕は反抗した。でも、そうしてる間にも僕の目は、みゆきさんの胸の谷間に吸い寄せられていく。(見てない)って言い張っても、それが嘘だってことは誰の目にも明らかだった。
「ほらほら、また見てる…クスクスクス…坊ちゃん、私の胸がそんなに気に入ったの?やれやれ、まだ中学生だっていうのに…困った、坊ちゃんね…ウフフ…」
「あ、いや…その…」
「どうしたんですかぁ?坊ちゃん、落ち着きが無いみたい…ウフッ…別にいいのに…」
「え?」
「だからぁ…クスッ…別に構わないって…」
「?…」
僕は、みゆきさんの顔を見上げたんだ。すると、みゆきさんの瞳が、また妖しく輝いていた。さっき感じた、女豹のそれだ。
「あ、あ、あ、あの…み、みゆき…さん…」
僕の緊張感が一気に高まった。今のみゆきさんは、余りにもセクシーで、怖さを感じるほどだった。そのみゆきさんが、少しづつ少しづつ僕に近づいてくる。思わず後ずさりをしてしまった僕だ。
「あら?…別に、逃げ無くてもいいのに…可笑しな坊ちゃんね…クスクス…」
「に…逃げてるわけじゃ…ない…けど…み、みゆきさん…なんか…変だから…」
「変?…酷いなぁ、坊ちゃん。折角、これから遊んであげようと思ったのに…坊ちゃんの大好きな遊びを考えたのにな…」
「ぼ、僕の…大好きな?…」
「そう。坊ちゃんの大好きな遊びですよ…それはね…フフ…の・ぞ・き・ごっこ…」
「え!」
みゆきさんの発言に、思わず僕は声を出して驚いた。みゆきさんの口元には、あの淫らな笑みが薄っすらと浮かんでいる。
「の、のぞき…ごっこ?…」
「そう、のぞきごっこ。だって坊ちゃんたら、さっきから私の身体を、いやらしく見てるんですものだから、…どうせならそれを遊びにしちゃえばいいかなって…」
「あ、あの…」
「ウフ…だからぁ、坊ちゃん…私、別に怒りませんから…ね?そんなに緊張しないで…別にいいんですよ。私の身体、好きなだけ見てても…ウフフフフ…」
「ホ、ホ、ホ…ホント!みゆきさん!」
僕は耳を疑った。だってみゆきさんが、そのナイス・バディを好きなだけ見てても構わないって言ったんだよ。そんなすぐに信じられるわけ無いじゃないか。
「ええ、本当ですよ。坊ちゃん…坊ちゃんが、見たいのならですけど…ウフ…それに…ちょっと、心配になっちゃって…」
「心配?」
「ええ…坊ちゃんが、どこか他所でさっきみたいなことしたら困るし…私の部屋だったから問題にはなりませんけど…」
「あ…そ、それは…」
「いいんですよ、坊ちゃん。解ってますから、何も言わないで…ね?…のぞきごっこなら、誰にも迷惑かかりませんから…ウフフ…」
そう言って、みゆきさんはまた、ウィンクをしたんだ。それに呼応するかのように、僕のアソコがまたピクッと打ち震える。
「じゃ、じゃあ…み、みゆきさん…ほ、本当に…」
「あら?…クスッ…坊ちゃんたら、そんなに目をキラキラさせて…ウフ…エッチな坊やだこと…ウフフ…さてと、じゃあ始めましょうか?…のぞきごっこ…坊ちゃんは、そこのベッドにでも腰掛けていてくださいね…」
「うん!」
「でも…その前に一つだけ約束してくださいね、坊ちゃん…もう、さっきみたいなことは絶対にしないって…女の人の着替えを覗くようなことは…ね?」
「…は、はい…ぜ、絶対にもう…しま…せん…」
「ウフ…いい子ね、坊ちゃん。じゃあ、まずは…フフフ…一生懸命覗いてくださいね、坊ちゃん…ウフフフフ…」
僕が座るのを確認すると、みゆきさんは僕の目の前で、Yシャツのボタンを1つ外したんだ。Yシャツが更にはだけ、谷間どころかみゆきさんのブラジャーさえも見えている。
(あ、あれ…あ、紅い…紅いブラジャー…ってことは…し、下は…も、もしかして…)
確かにそれは、夕方、洗濯物の中にあった真紅のブラジャーだった。僕の期待とアソコが一杯に膨らんでくる。そのブラジャーは、例の真っ赤なTバックとお揃いのはずなんだ。ということは、今みゆきさんがはいているのは…あのエッチなTバック・パンティに違いない。僕はすぐさま、視線をみゆきさんの股間に落とした。でも、それはまだ確認できない。パンティが見えるか見えないかっていうとても微妙な位置で、Yシャツの裾が、僕の気をもませるようにヒラヒラとヒラヒラと揺れている。
「ウフフ…ウフフフフ…」
目を血走らせて股間を覗き込む僕を、みゆきさんは嘲笑うかのように見下ろしている。目を細め、相変わらず口元には淫らに笑みを浮かべながら。みゆきさんには、僕がみゆきさんの一挙手一投足に、いちいち目を白黒させるのが楽しいみたいだった。みゆきさんは、ストリッパーさながらに、いろんなセクシーポーズをきめている。ちょっと身を屈めて胸を強調したり、後ろを向いてお尻を悩ましくくねらせたり…。僕の目は、みゆきさんの股間に釘付けになっていた。どうしても、どうしてもTバックを…みゆきさんに実際にはかれている、あの紅いTバックを見たかったんだ。
(パ、パンティ…みゆきさんの…真っ赤なTバック・パンティ…う!…い、痛っ!)
頭の中が真紅のTバックで一杯になったとき、僕のアソコから物凄い痛みが走ったんだ。ジーンズの中で一杯に膨らんだ僕のアソコから、締付けられるような痛みを感じる。僕はベッドに座ったまま、思わず股間を両手で押さえた。そうしなければならないほど、僕のアソコは目一杯興奮してたんだ。
「クスッ…あらあら、や〜らしい。坊ちゃんたら、そんな大事なとこ押さえちゃって…ウフフ…おませな坊ちゃんねぇ…でも…まだまだ、これからなのに…大丈夫ですか?坊ちゃん。退屈してませんか?…ウフフ…」
みゆきさんはエッチな微笑を浮かべ、僕をからかうように、Yシャツの裾をヒラヒラとさせている。
「あら?何にも答えてくれないのね、坊ちゃん…やっぱり退屈なのかなぁ?もう、止めようかなぁ?…クスッ…ねぇ、坊ちゃん…どうします?」
僕の気持ちなんて承知の上で、みゆきさんは意地悪を言う。
「や、止め…ないで…お願い…み、みゆきさん…」
「そうですかぁ?…坊ちゃんがそう言うのなら、別にいいですけどね…ウフフ…でも、坊ちゃんったら、スゴイんですねぇ。今日、少なくても2回はオナニーしてるのに…元気のいい坊やだこと…クスッ…クスクスクス…」
「ち…違…」
今日はまだ…と言いかけて、僕は口を閉じた。オナニー現場を目撃されたみゆきさんに、今更そんなことを言っても信じてもらえるわけが無いって思ったんだ。それに、もともとオナニーのことを話すなんて、僕には恥ずかしくてできないよ。僕はただ黙って、惨めに勃起してしまった股間を両手で押さえながら、目の前のみゆきさんのエッチな姿を見ているしかなかったんだ。
「お、お願い…みゆきさん…ぼ、僕…そ、その…もう少し…見せて…」
「ウフ…覗きごっこていうより、なんかストリップごっこって言った方がいいみたい。クスッ…私、すっかりストリッパーにされちゃいましたね…フフ…おませな坊ちゃん専用の…まあいいか…可愛い坊ちゃんのためですからね。ウフ…ウフフフフ…」
「うあ!…み、みゆき…さん…」
僕の顔を窺いながら、みゆきさんはYシャツの裾を摘んで、スッと上に持ち上げていったんだ。今まさに秘密の幕があけられていく。そして僕の目の前に、鮮やかな紅いパンティがはっきりと姿を現した。
(あ…あか…紅い…パ…パン…ティ…あ、紅い…)
この時僕は、きっとポカンと口を空けた間抜けな表情をしてたと思う。みゆきさんの紅いパンティに、催眠術でもかけられたみたいに。
「やだぁ、坊ちゃんたら…クスクス…どうしたのぉ?…大丈夫ですかぁ?なんか、目が虚ろになってますよ…クスクスクス…ほらぁ、折角見せてあげてるのにぃ…どうですかぁ?私のパンティ…フフ…坊ちゃん、これが見たかったんでしょう?…さあ、しっかり見てくださいね…ウフ…ウフフフフ…」
みゆきさんは、すっかりパンティの虜になっている僕を嘲笑いながら、更にYシャツをたくし上げる。ムッチリとしたみゆきさんの股間に絡みつく魅惑の紅いパンティ。その余りの生々しさに、思わず唾を飲みこむ僕。もうみゆきさんの股間から、とても目を離すことなんてできなくなってた。
「アハッ…いやだ、坊ちゃんったら。そんなに真剣に見つめて…フフ…でも良かった。気に入ってくれたみたいですね、私のパンティ…そうだ、坊ちゃん。このパンティ、なんていう種類のパンティか知ってますか?これ、ほら…お尻の方が、こぉ〜んな風になってるパンティのこと…」
みゆきさんはそう言って、クルッと僕に背を向けた。そして、Yシャツの裾を捲り上げると、お尻を僕の方に突き出したんだ。
「う、うあ!」
そこに見えた光景に、僕は驚きの声を上げてしまった。ちょっと大きめな、みゆきさんの形の良いお尻。背後から見ると、その殆どが露出されている。秘密の部分を申し訳程度に隠すように、かろうじて紅い紐がお尻の割目に食込んでいるだけなんだ。みゆきさんはそのお尻をクネクネと悩ましく揺らしている。僕の反応を楽しむかのように。
「ね〜え、坊ちゃん?これ…なんて言うか知ってますかぁ?」
「あ…あの…それ…ティ…T…バック…」
「アハ、さすがおませな坊ちゃん…子供の癖に良く知ってるんですね。フフ…そうですよ、正解です。これがTバックです。坊ちゃん、見たことありますか?」
「は、は、は…初めて…初めて…で…す…じ、実際に…見たの…」
「そう…ウフフ…どうですか?実際に見て…私のTバック・パンティは…」
「す…す、素敵で…す」
「フフ…興奮します?」
「こ、こ、興奮…す…る…」
「フフ…良かった。坊ちゃんに気に入ってもらえて。さてと…じゃあ、どうしますか?ねぇ、坊ちゃん?まだ…続けますか?…」
僕の答えなんて解ってるくせに、またみゆきさんはそんなことを聞く。もっと、見たいに決まってるじゃないか。
「あの…で、でき…れば…お、お願い…しま…す…」
「クスッ…欲張りね、坊ちゃん…大人の女のパンティだけじゃ物足りないですかぁ?…フフ…しょうのない坊やだこと…まぁいいか、エッチな坊ちゃんが喜んでくれるのなら…それじゃあ、坊ちゃん…続けますね…しっかり見ててくださいね…フフフ…」
いよいよみゆきさんが、Yシャツのボタンを全部外し始めた。息を止めてみゆきさんを見守る僕。そして次の瞬間、白いYシャツが音も無くハラリと床に落ちていったんだ。
「み…みゆ…き…さん…」
そこにはビーナスが立っていた。紅いランジェリーを身に纏った、セミヌードのセクシーなビーナスが。僕は、その妖しくそして色っぽく微笑むビーナスを、ただ呆然と見上げていたんだ。