テストは既にPHSを持っている友達に付き合ってもらい、自分がPHSを使いたい場所で、例えば自宅などにテスト発信して貰うのが一番です。呼び出し音がなり始めた時点で切ってしまえば通話料はかかりません。友達がそんなに暇じゃなくて、PHSだけ借してくれたなら、バー表示が頼りとなるでしょう。バーが2本以上"安定して"立つ場所ならバーを信用しても大丈夫です。ただし、機種にも依りますがバー1本だと発着信がきつい場合もあることをお忘れなく。また、友達との親しさにもよりますが、端末を借りるときはダイヤルロックをしておいて貰って発信できない状態で借りた方が、後々無用なトラブルが避けられるでしょう。この状態でも着信はしますから、着信テストならできます。
さて、DDI-PやNTTドコモのPHSを持っている友達はいても、アステルのPHSを持っている友達がいない方、あるいは、PHSを貸してくれそうな友達がいない方も多いと思います。そういう方はテスターを借りましょう。アステルはアステルショップでテスターを貸してくれます(確認済)。NTTドコモはドコモショップで貸してくれるとの噂です(未確認情報)。DDI-Pは私が調べた限り貸してくれません。(貸してくれるところの情報をお持ちの方はお知らせ下さい。)ただし、アステルショップの窓口のねーちゃんの中には、テスター制度を知らない人が居るらしく、一度は断られたものの、数時間後に窓口のねーちゃんが交替したときに行ったらあっさりと借りられたという例も報告されています(^^;。
ところで、NTTドコモとアステルの場合、ホームアンテナ(HA)またはパワーアンテナ(PA)が使えます。HA(PA)とは簡単に言えば電波の中継器で、自宅で電波が届いている場所が1箇所でもあれば、そこにHA(PA)を設置することにより家中でPHSが使えるようになるという優れモノグッズです。自宅のどこかでNTTドコモまたはアステルのバーが2本程度立つ場所が発見されたなら、HA(PA)をそこに設置することで家中が圏内になると考えて良いでしょう。(ただし超広い豪邸は別(笑))
NTTドコモの場合、窓辺までは電波が来ており、かつ部屋の奥の方に電波の届かない場所があることを、契約時に付いてくる「家中まるごとエリア化キャンペーン」のハガキに記入して送れば、数日以内にHAがプレゼントされます。2台目が欲しい場合は3,000円台の価格で買うことも出来ます。アステルの場合は、今のところPAの販売はありませんが、PA対応機種のユーザーは希望すればPAの無料モニターに応募できます。PAが届いてから2年以上、PAモニターの回線を解約しなければPAは貰えますが、2回線持たない限り、2台目を手に入れる事は出来ません。
まず基本料の比較から。DDI-Pが2,700円、1980円、1,350円と980円、NTTドコモが2,700円と1,980円の2本建て、アステルは2,400円と1,880円です。
NTTドコモの1,980円のプラン(呼称:プラン198)は発信時の通話料が2700円のプラン(呼称:プラン270)の1.5倍になりますから、受ける分には良いのですが、かけることが多い人は不利になります。また、同じく基本料1,980円で1,000円分の通話料がセットされた「おはなしプラス」(通話・データ通信料共2.5倍)、1,000円分のデータ通信料がセットされた「データプラス」(通話料は3倍・データ通信料は1倍)もあります。
DDI-Pの1980円のプランは、午前8時から午後7時までの間の通話料は通常料金ですが、それ以外の時間帯は通話料が2倍になります。夜間に全く発信しないならお得なプランではあります。1,350円のプランは終日通話料が倍額となりますから、事実上待ち受け専門でしょう。980円のプランは発信先が2箇所に限定され、端末も専用のものしか選べないため、特殊な用途以外にはあまりオススメできません。
アステルの1,880円のプランは、NTT一般加入電話への通話料は2倍になりますが、対携帯電話は1倍、対PHSは0.9倍と、極めてお得度の高いプランです。さらにアステルには家族割引があり、同一名義で複数回線(5回線まで)契約すると基本料が400円/回線割り引かれます。さらに各社とも長期契約者(6カ月以上)は、契約期間に応じて基本料が割引になります。
次は通話料の比較です。PHSの通話料は、接続料(1通話あたり時間に関係なく加算される金額)に時間従量で計算した額が加算されます。接続料はちょっと込み入っているので以下にまとめます。
一般加入電話や自社・他社PHSへかけた場合 : 10円
携帯電話 : 0円
一般加入電話やアステル北海道以外(依存網)のPHSへかけた場合 : 10円
携帯電話 : 0円
アステル北海道(独自網)のPHSへかけた場合 : 20円
DDI-Pは、一般加入電話と依存網型PHSへの通話が10秒以下の場合、時間帯・距離にかかわりなく10円(接続料も不要)となりました。10秒以下の通話が多い方(Pメール以外ではそんな通話は実際には少ないと思うけど)にはDDI-Pがとても有利になります。アステルは対PHSの場合、10秒以下は10円です。NTTドコモは相手が依存網PHSの場合に限り10秒以下10円です。
次に、留守電を使用する場合のコストを考えてみます。NTTドコモやアステルは、留守番電話センターにメッセージの有無を照会した際、メッセージがなければ基本的に無料ですが、DDI-Pの場合10円がかかるなど、留守電の利用に関してDDI-Pはコスト高になります(詳細実験中)。ただし、このコストは請求書で通話料に繰り込まれているので、気が付いていない人が殆どなのです。また、DDI-Pの場合、圏外だといきなり留守番電話センターに転送され、その時点で課金が発生するので、かけてくれた人にも結構な負担を強いていることになります。
ところで、同じアステルグループでもアステル各社の実態は別会社です。アステルグループは地域によって依存網型だったり独自網型だったりして事情が込み入っていますから、注意が必要です。基本料金や通話料もアステル各社間で異なります。依存網であるアステル東京契約の端末も、道内に持ってくればアステル北海道の端末とみなされ、他社PHSから着信させると割高な接続料を取られますから注意が必要です。
NTTドコモ、アステルでデータ通信する場合、PTE・TAPまでの通話料には接続料はかかりません。ただし、PTE経由のアナログ接続は通話料とは別に1分10円が加算されますので、アナログのゲートウエイしかないプロバイダーにどうしても接続したい場合にはDDI-Pの方が有利でしょう。ただし、DDI-Pの通信規格、α-Dataはハンドオーバーが出来ないため、モバイルとはいっても完全に静止した状態でないとデータ通信が出来ません。アステル北海道には「らくらくネット」があり、6月からNTTドコモも「パルディオネットサーフィン」なるサービスを始めることを考えると、自ドメイン内のマシンからしかメールチェックを受け付けないプロバイダーを使っていない限り事実上PTE接続は不要だし、α-Dataよりも「らくらくネット」や「パルディオネットサーフィン」の方が使いやすい事になります。プロバイダーがPIAFS対応で、TAP経由の接続が多いならNTTドコモが断然お得です。5時間まで1,900円の定額で使えるF5プランは多くのモバイラーの支持を集めています。因みにKazumiはアステル北海道エリアでは「らくらくネット」で、それ以外では「パルディオネットサーフィン」でモバイルをしています。
ちょっと考えて下さい。楽しいすすきのでのコンパにあなたがPHSを持っていったとします。お酒をちょっと飲み過ぎて超ベリハイになって、家に帰ったらPHSが見あたらない・・・、ありそうな事じゃないですか? で、自分のPHS番号にかけてみると話し中・・・。誰かに拾われて勝手に使われている・・・。こんな場合でも解約はおろか休止すると違約金を取られるかも知れないのです。
また、ちょっとしたはずみでPHSを水たまりに落としてしまい、故障してしまったとします。水塗れは保証修理の対象外ですから、多分修理代は数万円となるでしょう。そうなったらKazumiなら解約して買い換えますよ。
PHSは基本的に外を持ち歩いて使うものです。必然的に、紛失や盗難、保証の効かない過失による故障が発生する可能性が高いのです。縛り付き端末を買えば、その際発生するリスクをあなたが背負うことになるのです。
携帯電話だと、縛り付き販売が一般的で、縛り付きと縛り無しで端末価格の差が数万円に及ぶのが通例です。しかし、PHSに関しては縛りをしていない販売店が探せばいくらでもあります。価格の差もあったとしても僅かです。何かあったときの保険だと思い、多少高くとも縛りのない店で契約されることをオススメします。
まず、PHS端末価格の付けられ方を説明します。PHS端末の定価は4万円弱もします。販売店での仕入値は定価の半額弱と言ったところのようです。ところが、実際には0円とかでも売られて(配られて?)います。このような値付けが出来る理由は、販売店がキャリアから新規加入に対して、仕入値と売値の差額を補って余りある販売奨励金(インセンティブ(インセ))を貰っているからです。インセは、加入者がキャリアと販売店の間で決めた期間、異動等をせずに、即ち基本料金を払い続けた後に、キャリアから販売店に支払われます。ですから、契約者が短期間で解約してしまうと、販売店としてはインセが取れずに赤字になってしまいます。そのため、インセの取り損ないを嫌う販売店は「縛り」を付けているのです。縛りのない販売店は、誓約書を書かせることで店のイメージが損なわれることや、誓約書に関連する事務手続きの煩雑さを嫌って縛ってないだけで、短期で解約されると赤字になることには変わりありません。いくら縛りがないからと言って、短期の契約・解約を繰り返すと、契約した店に与える損害が大きくなります。結果的に、その店とあなたとの関係が悪くなり、最悪の場合その店ではもう2度と契約できなくなります。東京や大阪ならいざ知らず、道内に住むあなたにとって便利なお店は数が限られていますよね。縛りがなく、価格等の条件が有利な店であればあるほど、そういう店との関係はいざというときのために良好にしておきたいものです。
次に、あまり頻繁に短期の契約・解約を繰り返すと、電話番号資源の無駄遣いにもなりますから、キャリアだって黙ってません。次の契約時の審査の際に説明を求められることがあるようです。その時に、合理的な説明が出来ないと、新たな契約を拒否される場合があります。
最後に一番重要なポイントを説明します。PHS端末は1.9GHzという極めて高い周波数の電磁波を扱う機器です。このような高周波機器は元来技術的に極めて高度で、定価4万円くらいで売っているのなんて一昔前の常識から考えると信じられないことなんです。端末メーカー各社は利益を出すために血の滲むような努力をしてはいるのですが、キャリアからの値引き要請は極めて強く、無理をして安く作っているというのが実状です。そのため、PHS端末にはかなりの割合で不良品が含まれています。解約後の端末は、例え保証期間中でも修理して貰えないのが普通です。バシバシ使って、問題のない端末であることを確認してからコレクションに加えるのが賢明というものです。因みにKazumiのコレクション端末は、通話料に換算して少なくとも5,000円以上くらいは使い、おかしな端末に当たった時には保証で交換してもらい、さらにバシバシ使ってから解約したモノばかりです(^^;。