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AnkokuKyo 's Moonlight |
−Pantyhose Fetish に捧げる− 作:暗黒卿
Episode4 -A New Hope ?- Subtitle:昼休み(A Noon Recess) 2.支配者(A Ruler) 2.1 覚醒(Awakening) たくやは半身の姿勢で椅子に座り、顔だけを麻稀に向けている だまって半歩近づいた麻稀は、しなやかに腰をおりまげながら、上半身を倒して、たくやの顔の高さまで自身の顔を落とす。ゆっくりと、右の手のひらを上にして自身の口の前に近づけると、口をすぼめて軽く息を吸い込む…。そして、すぼめた口からフッと、たくやの顔に向けて、なにかを静かに吹きかけるようなしぐさをした。手のひらの上のものを吹きかけるように…。 (ふふ、おまじないよ。さっきのスカートのゴミかも…。ウフフ。ちょっとは眼がさめた?すこしは楽になったかしら…ボウヤの金縛り、フフ。だってボウヤがあまりにも簡単に…フフ。これからはわたしの"すべて"に奴隷らしく反応するのよ。何も反応しないんじゃ、いくらおもちゃでもつまらないもんね…。) (いいの…。これからゆっくりと教えて・あ・げ・る・…。そして二度と忘れなくなるわ…、いいえ、忘れられなくなるのよ…。ウフフ。) 視覚に集中していたたくやの意識が、顔に感じた麻稀の吐息で少しだけ解き放たれた。たくやの五感が徐々に覚醒してゆく。しかし、その一方で麻稀の悩ましいしぐさは、すでにたくやの理性を蹂躙しはじめていることに気づく筈もなかった。 たくやは、麻稀の想像したとおり、今春、大学を卒業したばかりの22才。K大学の工学部で情報工学を専攻した彼は、いくつかの内定をもらったが、結局、現在の商社を選択した。ちょっと毛色の変わった仕事もしてみたい、と考えた彼であったが、なんのことはない。今は本社の情報システム室の配属となって、結局、コンピューターに向かう毎日を送っている。 周囲からは、寡黙ではあるが、「不言実行」型の古いタイプの男として見られていた。しかし、生来の融通のきかないこだわりと、少々の偏執癖は、フェッチとしての彼の資質と無関係ではなさそうである。 このての男としてはご多分に漏れず、おくてで、女性心に対して鈍感、いや、鈍重でさえあった。しかし、並以上のスケベ心や興味があるからややこしい。これまでに付き合った女性がいないわけではないが、経験には至らず、唯一の経験はソープによるもののみである。 170cmそこそこの身長は、いまではやや小柄な部類に入ろうか。ただ、整った顔立ちではあるが、少々童顔で、実際の年齢より2,3歳若く見られるのが常であった。 麻稀の顔の輪郭が次第に鮮明さを増してゆく。眼前の顔の大きさに一瞬飛び退きそうになったたくやだが、かろうじてゆっくりと椅子に座りなおして、麻稀に向き直った。ゆっくりと顔を引いてゆく麻稀。姿勢を戻す。 意外にもたくやのほうから口を開いた。しかしその声は、かろうじて聞き取れるほどの小さな声である。 「な、な、にか…、」用ですかと続けようとしたたくやであるが、あとのことばはかすれて声にならない。口の中は砂漠のように渇ききっている。 (プッ、間抜けなことば…。まともにしゃべることもできないの。…でも無理もないわね。そーよね、頑張ったのよね、ボク。) 思わず微笑む麻稀。 そのとき、窓を背にして立つ麻稀の背中から、こぼれるような光をたくやは感じた。…後光を背後にして、慈悲深い笑みを浮かべる観音如来。…一瞬、そんな錯覚を覚えるたくや。しかし、微笑んだ麻稀の瞳の奥に潜む妖しい光に、たくやはこのとき気づいていない。 2.2 誘導(Leading) 「いま、○○キャンペーン中で、アンケートをお願いしてるんですけど、…。お願いできますか?」 麻稀の言葉に、たくやは夢から醒めて、現実に引き戻されたようだ。一瞬、わずかに驚きの表情を浮かべたたくやであったが、ややあって、ようやく麻稀の言葉を理解するまでになった。徐々にではあるが、思考回路も機能し始めている。しかし、まだすぐには言葉にならない。 「…。」 「お願いしまーす。」 たくやの返事を待たずに、麻稀はA4サイズの紙を1枚、ブリーフケースのファイルフォルダーから取り出すと、ペンを添えて、目の前の机においた。 罪悪感の先行するたくやを知る麻稀は、たくやが自分に従うことに少しの疑念も挟まなかった。「フェロモン攻撃」で自分を、存分に存在づけたたくやに抵抗の余地が残されているはずもない。しかし、この後の彼女自身の達成感を満足させるためには、たくやの緊張感と警戒心を一旦、解き放つ必要があることも承知していた。 「簡単なアンケートなんです。答えていただくとプレゼントがもらえるんです。豪華プレゼント。…抽選ですけど…」 豪華プレゼントを強調し、最後の言葉はややトーンを落として、茶目っ気をまじえて話す麻稀。たくやは安心したように、少しだけ口元を緩めると、アンケート用紙に目を移しながら、机に向き直った。 (そう、その調子よ、ボク。) 麻稀はたくやの緩んだ口元を横目で確認すると、傍らに立って、アンケート用紙に指を置きながら、説明を始めた。 「お名前と、住所、それから…、…、…。あとは択一式の質問がここ、…。」 たくやは、紙面に映る文字ではなく、それに沿って動く麻稀の指から目が離せなかった。関節の存在を感じさせない、滑らかでどこまでも細くて長い指…。透き通るほど白い。目を射るほどに鮮やかに彩られたマニキュアが眩しい。指、それに続く甲から下腕。肌は艶々に張り詰めてみずみずしく輝く。 たくやは思わず、息を呑みこんだ。一瞬、たくやに視線を移す麻稀。 (なんでもありなのね…、ボク。フフ…ただの指なのに…。…まあ、無理もないわね。この指がボウヤのちんちを包み込む…。なーんて想像してるのかしら?おねえさんはボウヤがどんな子かわかってるの。でも、頑張るのよ…。もう少しだけ…。) 「最後に、キャンペーン問題の答。」 もう一枚の紙をファイルフォルダーから取り出し、解答部分を指差しながら、アンケート用紙の横に置く。 「この、キャッチコピーの部分の○○○○○○生命を埋めるんですけどぉ、…。わかりますよね。」 『あなたとのふれあい、未来を創る"フットジョブ"生命』 用紙の最下段に大きな段組で陳腐なキャッチコピーが躍っている。この手の問題によくありがちな人をくった問題である。 「ええ、なんとか…。」問題に苦笑いしながら、頷くたくや。 (調子が出てきたわね。…もう一押しかな?) 「キャハッ。冗談ばっかり…。○○さんっておもしろいんですねー。」あどけなく笑う麻稀。 「!…。」 しかし、たくやは突然、名前を呼ばれて、やや困惑の表情を見せている。 「…あら、ごめんなさい。胸のネームプレートが見えたんで、つい…」 不思議そうな表情のたくやに気がつき、慌てた様子で、弁解する麻稀。しかし、これも麻稀の計算された作戦の1つなのである。 (この商売は人の名前を覚えることも仕事の一つなの、ネームプレートを最初に確認するのは常識よ。最もあなたが意地っ張りで、なかなかこちらを向いてくれなかったから、確認がだいぶ遅くなったけどね。…クスッ。名前を呼ばれると普通の人は親近感を覚えるものなの。ボウヤだって悪い気はしないでしょう。ボウヤ好みのこんなきれいなおねえさんに呼ばれて…。でもボウヤにとっておねえさんはお友達でもなんでもないのよ…。あなたは奴隷、わたしはご主人様。…そこのところを取り違えないでね。まあ、これから身をもって知ることになるん だけど…。…フフ、教えてあげる…。否というほどわからせてあげる。ゆっくりとね…ウフフフ。) ややあって、照れくさそうなはにかみで応えるたくや。 (そうか。…ネームプレート…。すっかり忘れてた。でも気さくな人だな。明るくて…。きれいだし…。…脚も…。…ああ…) たくやは少々、正体不明の昂揚感に心を満たされていた。麻稀に対する警戒心もほぼ解いたようだ。さらに、麻稀が来訪する前の自分の行為に対する罪悪感もすっかり影をひそめている。 「じゃ、記入のほう、お願いしますね。ゆっくりで構いませんから…。でも、間違えないでくださいね、キャンペーン問題の・こ・た・え・。用紙は1枚しかあげませーん。」 「えーっ、そんなあ。」笑いながら、冗談っぽく、応えるたくや。 (フウ、上出来よ。だいぶリラックスできたようね。でもここからがおもしろくなるのよ、ボウヤ。…一旦、心を開いた相手から辱められる、予想もしなかった辱めを受けたとき、ボウヤはどんな顔を見せてくれるの?…ウフフ。) 2.3 扇情(Suggestive…) ペンを取り、記入を開始するたくや。しかし、彼の思考は別な所をさまよっている (いい女だなあ、えーと、名前は確か…。) 自己紹介されたことも覚えていないたくや。キャンペーン用紙に目をやると、キャッチコピーの下に目的のものを見つける。 「お届けしたのは、○○営業所 八神 麻稀 です」 (八神麻稀…、麻稀さんかあ。今日はラッキーだよなー。こんないい女に会えて…、へへ、きれいな脚だよなー。あんなの見たことあったかしらん…。やっぱ、はじめてだよなー。仲良くなれないかなあ…。またあえるかなー。…。あんな女と付き合えたら最高だよなー。性格もよさそうだし…。) なにもしらないたくや。たくやにとって麻稀はすでに、憧れの女性となっていた。 (…でも、まさか、おれが何してたか、気付いてないだろうなー、…。うーん、まあ、あの様子なら大丈夫か…。気付いてたら、あんな態度なわけないもんな。そーだよな。うん、うん。…。) 「ちょっと、座らせてもらってもいいですか?」 たくやの思考は麻稀の言葉によって遮られた。 パーティション内には、パーティションと一体型の机の前にもう一つの椅子が配されている。椅子は背もたれのついたキャスター付きの椅子である。麻稀は左側面の机に向けられたもう一つの椅子を引き寄せた。そして、あわてたたくやが、「どうぞ」と言う前に、引き寄せた椅子をたくやに向けながら、膝をそろえて腰をおろした。タイトミニから露出度を増してこぼれでる太腿が、たくやの目を射る。 (さあ、わたしも準備運動から始めさせてもらうわ、あなたにおりこうさんなボクになってもらうためにね…。だんだんきつくなるわよ、ボウヤがね…ウフフ) 「今日は、朝から立ちっぱなしで疲れちゃって、…。」 もちろん嘘である。 (立ちっぱなしはボウヤのチンコかしら、…クスッ。でもボウヤのチンコは座らせてあげない。もっと、もっと、おったてるのよ、いいこと。) 更なる挑発を開始するために椅子に座った麻稀。上半身を前に傾けながら、ふくらはぎから足首にかけてもむしぐさを2、3度繰返した。 麻稀の脚線美を再び目の当たりにして、再び視線が停止するたくや。 傾けた上体から顔をややあげて、上目にたくやを窺う麻稀。 (さあ、最初はこれよ。でも、ちょっと速くやるから、よくみてなきゃだめよ、…クスッ。) 深めに座りなおした麻稀は、すばやく脚を組んだ。右足を斜めに倒しながら、左足を添えるように乗せる。黒いものが動いて、瞬間、無防備となったその奥に潜むものをうかがわせるが、速すぎる動きはその残像を留めたに過ぎなかった。しかし、その横から発せられた光を、たくやは見逃さなかった…。タイトミニの左側のスリットが大きく開いている。スリットからのぞくストッキングの切り返しがなまめかしい。 (あっ!)声にならない声をあげるたくや。 しかし、麻稀が隠すように、左手に持ったファイルフォルダーを太腿のやや側面においたため、たくやの視界から消えてゆく。 (まだだめ、まだ早いわよ。徐々に、からだを慣らさなきゃ…。いきなり、プールに飛び込んだら、心臓麻痺を起こすでしょ…、クスッ。) あきらめて、視線を膝から落としてゆくたくや。斜め45度に立てかけられた右脚…、その上に寄り添うように重ねられた左脚。両者が微妙に異なる曲線を描いて、高さを違えた足首に収束する様はこの世のものとは思えないほど、優雅で美しい。 さらに、甲を向けて力なく宙に浮かんだ左つま先。足首からつま先にかかる造形美に魅入られたたくやの喉元を、生唾がゆっくりと押下してゆく。すこしだけ足首に加えられた力によって、つまさきが上下する…。たくやに挨拶を繰返すように…。挨拶を終えたつまさきが下向きに一旦、静止したかと思うと、今度はその角度を徐々に上げてゆく…、まるで、ターゲットをその先にとらえた砲身が、狙いを定めるようにして…、ゆっくりと…。つまさきとたくやの視線の角度が重なる…。 砲身が照準を終えて、静かに停止した。 「ドッキューン!」ウィンクするように片目をつぶりながら、独り言のように静かに呟く麻稀。 つまさきを注視していたたくやは、麻稀の目の動きにまでは気づかない。わけがわからないまま、たくやの上半身が僅かに震える。 (ウフフ、つま先ビーム!気持ちよかった?だいぶ身体も慣れてきたでしょう…。じゃあ、次いくわよ。見逃さないでね。でも、こんどは、ちょっとだけスローにしてあげるから、大丈夫よね。…フフ) 攻撃の手を緩めない麻稀。次々と繰り出す新手の技は徐々にエスカレートしてゆく。 ゆっくり、組んだ足を解いてゆく…、こんどはゆっくりと…。 小さな円を描くように左脚をひき上げると、太腿に情けないほどにわずかに張り付いた布きれが、さらにせり上がる…。と、同時に太腿の外側を覆うようにはりついた楕円形の空間の入口が、少しだけ上を向いて開いてゆく。暗かった入口が僅かに光を受けて徐々にその奥を映し出してゆく。円弧の軌跡に添って下りてゆく脚…。空間の入口は、その形を左右に広げるように変えてゆく…、まるで生き物のよう…。その口が張り裂けそうに最大限に開いたとき、その奥に見えたものは…。 背景に映えて真っ直ぐに伸びるセンターシーム、…ぼやけて見える背景は…、…暗い…、くろ?…黒?…黒!! 左脚が床について、一瞬、静止する。たくやが生唾を飲みしだく。何度も、何度も…。…ぐびぐび。 (喉の音、聞こえてきそうね…。どう?見えたかしら?…、いいでしょう?。一瞬芸、「秘技、氷の微笑ーっ、前編!」。さあ、続いて「後編」よ。) 右脚を上げながら、今度は逆の動作を繰返す麻稀。 …(!やはり、黒だ!)…。 …左右に開いた入口が、最後はその形をやや縦型に変えて停止した…。 上下に並んだ膝頭。今度は、左脚がほぼ90度にたてられており、右脚は左30度の角度で伸びている。上下に並ぶ膝頭。組み脚一つでも、形を変えて演出する麻稀。ファイルフォルダーが机に載せられ、仕上げが完了した。大きく開いたスリットが露になる。 (はあーっ…)たくやの静かで深いため息…。「氷の微笑」攻撃、プラスワンですでにふらふらのたくや。 (あらあら、また手がお留守ね、いけない、ボク…、…フフ。助けてあげましょうね、…。助けるためにはっと、…。ほかの刺激がいるのよねえ、…。ったく、おねえさんがついていなっかったら何にもできないんだから…、ウフフ。) 2.4 触発(Tactile…) 「どーですか?わかりますか?」 いいながら、今度は、組んだ脚を解いて、たくやの左側に並びかける位置に椅子を寄せてゆく麻稀。 あわてて、我に帰り、視線をアンケート用紙に落とすたくや。 麻稀はアンケート用紙を覗き込むようにして、上半身を寄せてゆく。いまや、麻稀はたくやにぴったり寄り添う形でたくやに張り付いている。 パーティションで細かく仕切られたこの狭い空間は、すでに密室となんら変わりがない。この奇妙な密室内にたちこめる、麻稀から放出される妖艶なピンク色のガス。発散する場を失ったガスが充満する空間で、あこがれの女性に密着されたたくや。ガスは更に濃密さを増してゆく。麻稀の放った神経ガスが、たくやの理性を麻痺させるのにさほどの時間は要しなかった。 (…レスキュー到着しました…フフ。さあ、つづけていくわよ。名づけて「キャバクラ嬢攻撃ー!」) 麻稀は、さらに半身をのりだしてくる。顔は正面に向けながらも、間近に迫った麻稀を盗み見てしまうたくや。その視線に飛び込んだものは…。 胸元から覘く吸い込まれそうな深い谷間、丸い盛り上がりを強調するたわわなバスト。陰影だけで表現されるその凹凸は、迫力十分の立体感である。 (へへ、サポートタイプでーす。あげて、よせて…、わかる?) 落とした視線の先から、ストッキングにつつまれた太腿が、はちきれんばかりの迫力で迫ってくる。太腿によって伸張したナイロン製の皮膚はさらに光沢を増して輝いて見える。 近づいた麻稀からわずかに感じる体臭と香水のハーモニーに陶酔してゆくたくや。視覚に続いて、臭覚と巧みに刺激してゆく麻稀。 (…!!!) たくやは左肱に伝わるやわらかい何かを感じた。たくやの触覚に攻撃の手を拡げてゆく麻稀。たくやの左腕にバストを軽く押し付ける…。瞬間、手をわずかに引いてしまうたくや。しかし、麻稀のバストは離すまいとするかのように追ってくる。 (…うぶねー…。…思ったとおり…。でも逃げちゃダメ!…どう?やわらかいでしょう…、フフ。…つぎはこれよ。) 太腿をすり寄せてゆく麻稀、ズボン越しに感じるストッキングの感触がたくやの興奮をさらに高めてゆく。 横目にたくやの下半身を盗み見る麻稀。ズボン越しにもそのいたいほどのふくらみがわかる。 (かわいいテント…。ズボンの前に大きなしみまで作っちゃって…。楽になりたいでしょう…。でも、その前にやらなきゃいけないことがあるでしょっ。おねえさんのいいつけをちゃんときかなきゃ…。) たくやの太腿に、促すかのように自身の膝で合図を送る。これまでと異なった動的な刺激を与えられたたくやは、催眠術を解かれたかのように右手を動かし始めた。 たくやのペンの動きに合わせて、記入をリードする麻稀。 「…名前…ふりがなっと…。」 (なになに…、○○○たくや…。ふーん、…じゃ、「たーくん」にしましょ。ね!いまからあなたは「たーくん」よ。かわいいじゃない。たーくん、おねえちゃまのいいつけをよくきくんでちゅよー、ウフフ)。 (…住所は…、…。…○○町…いやだ、近いじゃない。偶然かしら…。…○○○ハイツ…、ひとり住まいかしら?…。え?…○○○ハイツ…!はーん、…確か、あそこはワンルームマンション…。面白いことになってきたわ。たーくん、いっぱい、おねえさんと遊べるわよ、よかったでちゅねー。) …書きながら麻稀の行動をふりかえるたくや。 (やわらかかったなー。麻稀さんの胸…。…でも、麻稀さんも大胆だよな。まさかわざとやってるんじゃ?…まさか、な…。…あああ、もう最高だ。何とか気に入ってもらえるように会話をつながなきゃ。) ※3鈍感なやつとはわかっていたが、ここまでくれば、ご立派。おめでたいかぎりである。 「…そう、電話番号。…あっと、携帯もお願いできますか、同じ枠内で構いませんから…。」 「えー、携帯もですか?…会社?個人?」笑いながら、すこし意地悪そうに聞くたくや。 「全部!」いたずらっぽく返す麻稀。 (フフ…ご主人様の呼び出しには直通電話がいるものよ。それは、会社用だろうとなんだろうと関係ないの。要は誰からの電話かわかって、直接用件が伝わることが肝心なのよ。) 「でも、個人のないんだった。」 「いやだー、じゃ、最初から言わないでくださいよー。」 左手を口に当てて、笑う麻稀。右手でたくやの左腿を払うように叩く。言葉の上では無邪気さを装っている麻稀であるが、しかしそのしぐさはキャバクラ嬢そのもの…、いや、キャバクラ嬢以上にキャバクラ嬢らしかった。 ※4 どんなキャバクラ嬢じゃっ、ちゅーねん。 麻稀はこの行為がたくやに与える効果を全て計算していた。叩いた手はたくやの腿にそのまま置かれた。たくやはまたまた麻稀の「キャバクラ嬢攻撃」によって、さらに性的興奮度を高めてゆく。 たくやの太腿に置かれた麻稀の左腕。身体を寄せながら、自然を装い、なぞるように、少しずつ移動してゆく。身体の動きにあわせながら、太腿の中心から前後左右に移動を繰返す麻稀の手。 明らかに息の荒くなってゆくたくや。それを麻稀に気付かせまいと必死にこらえる。今度は、意識的に、徐々に内側に近づいてゆく。その指の先がたくやの敏感な部分にあたる。あたった刹那指を少し引く。 (はんっ。…)かろうじて声を押し殺すたくや。あわてて麻稀の顔を盗み見る。知らんぷりの麻稀。すこしだけたくやに安堵の表情が浮かぶ。 (フフ、かわいい。でもおねえさんには全部おみとおしなのよ。) この動作を2、3度繰返した。最後は少し大胆に、2本の指で…。…なぞる…。指先に感じる湿った温もり。はちきれんばかりのズボンの縫目が痛ましい。 (もう、こんなに?…クスッ。このへんにしときましょうね。ガマン汁だけで体中の水分なくなっちゃ大変だもんね…フフ…。…以上、「キャバクラ嬢攻撃ー!」) 「…。あとは択一式の、これと…、問題の答…。」 言い終わると、麻稀は密着したたくやの側らを離れて、最初に座った位置まで椅子を引いた。頭を引きながら、たくやの耳元で「あとすこし…、ね」といいざま、かすかな吐息を吹きかける。身体を震わせて敏感に反応するたくや。 (フフ、かわいいお返事ね、でもほんとにもう少しなのよ、ボウヤにとって、本当 のお楽しみは、これからなの…。ウフフ) すでに、麻稀の指示通りに動くロボット同然のたくや。ゆっくりではあるが、プログラムどおりにペンを走らせてゆく。 もう一度、椅子をたくやに向けなおした麻稀は、左脚を上にしてもう一度斜めに組む。そして身体をやや机に傾けながら左肱を机に置き、傾けた頭を支えながら、たくやの左顔を見つめる。 (…やっぱり、かわいいわ。…でも、…ボウヤはわたしの奴隷なの。奴隷は奴隷らしくしなくっちゃ…。そうでしょう…。…でも、まだ儀式が済んでなかったわね。そう…儀式…、主従の関係を明らかにするための…、二人だけの儀式。) 「あのー、できました…。」 たくやが、与えられた仕事を終えて、嬉しそうに麻稀に報告する。 「そう。」 愛想なく言うと、ひったくるようにして紙を受け取る麻稀。 麻稀の態度に一瞬、不思議そうな表情を浮かべるたくや。しかし気に留める様子はない。 (ふ〜っ。アンケートは書いたけど、なんとか麻稀さんともうちょっと話せないかな。…。でも、まあ、いくらなんでも、これで、「では、さようならー」ってことはないよな、…へへっ。…でも、「いやだー」っていいながら、叩く女の人って多いよな。この前行ったスナック○○の○○○ちゃんにもやられたもんな。習性かな?ブスがやってもかわいくないけど…。麻稀さんみたいな人なら「もっと、ぶって!」って感じだよな。…えへっ。) ※5この後、麻稀はどうする? @まだ、帰らない。 A「では、さようならー」といって帰る。…んなわけねっか。 麻稀はさきほどから、姿勢を変えていない。左肱で頭を支えながら、右手に持った用紙越しにたくやを見据える。 (そろそろ、始めるわよ…。) 用紙に目を戻すとゆっくりと口を開く…。 |
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