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Senior Mania -kindergarten_teacher-

其の陸

暫くの間、その沈黙は続いた。
何の返答もしないようこの顔を、恐る恐る見上げるわたる。
その時のようこの表情は、言葉では言い表せない、とても不思議なものだった。
呆気に取られた時のような、少し驚いた表情。
子供の悪さを見つけた時の、怒りぎみの表情。
珍しいものでも見るような、興味深げな表情。
穢れたものを見る時の、眉をひそめた表情。
「やれやれ」と声が聞こえてきそうな、呆れた表情。
一つ一つは的確ではないものの、実はそのどれもが当てはまる。そんな表情だった。

ようこは、ただ黙ったまま訝しげな視線だけをわたるに向けている。
わたるにとって、その沈黙はとても辛い、居たたまれない心地がするものだった。
『あはは…何言ってるの、中学生にもなろうとしてる子が』
そんな言葉でも返してくれれば、わたるだって苦笑いをしながら「冗談ですよぉ」と答えられる。
いや、いっそのこと『何考えてるの!エッチな子ね!』と怒ってくれた方が、わたるとしても気が楽だ。
それなら土下座でもして、一生懸命謝ればよいのだから。
しかし、ようこは、ただ黙って、先の不思議な表情でわたるに視線を向けていた。
(あぁ…なんて馬鹿なこと言っちゃったんだろう…)
後悔先に立たず。わかってはいるが、それでも後悔せずにはいられない。
(久しぶりにあったようこ先生に…オ、オッパイを触りたいだなんて…)
いくらボクたんが羨ましかったからとはいえ、相手はまだ幼児なのだ。
にも関らず、なんて恥さらしなことを自分は言ってしまったのだろう。なんて失礼なことを言ってしまったのだろう。
そんな自分の愚かさが、あまりに情けなく、恥ずかしく、悲しくて仕方がない。
穴があったら入りたい。いや、ロープがあれば首をくくりたい。
そんな心情のわたるは、薄っすらと目に涙さえ浮かんでいた。
知らず知らずのうちにあれほどいきり立っていたわたるの股間も、いまや惨めなほど萎縮してしまっている。
(あぁ、ようこ先生、まだ僕を見てる…きっと軽蔑してるんだ…きっと汚らしい子って思ってるんだ)
この時、わたるは、間違いなくようこは自分を軽蔑しているのだと思っていた。自分を蔑み、いやらしいことを言った自分に憤っているのだ思っていた。
ところが、それは間違いだったと気づかされることになる。

それは、ようこの視線の痛さに絶えかね、わたるが顔を背けようとした時だった。
沈黙を守っていたようこの口が、ほんの少し開かれただのだ。
一旦外しかけた視線を、再びようこの顔に戻す。すると、薄っすらと開かれたようこの艶やかな唇から「ふぅ…」と一つ短いため息がこぼされた。
そして首を竦めるそぶりを見せると、ようこは少々困ったような表情をしながら苦笑いを浮かべた。
「な、なに?…どうしたの?ようこ先生」
不意なようこの微笑に、少々困惑するわたる。
そんなわたるに向かって、ようこはとてもわたるには信じられないような言葉をつぶやいた。
「じゃあさ…」
「え?…」
「じゃあさ…触ってみる?わた君…」
「…え?」
「オッパイ。私のオッパイ、触ってみる?」
「……え?……えぇ?……えぇっ!!」
ようこの言葉を頭の中で反芻し、その意味することを理解したとたん、わたるは、素っ頓狂な奇声を発してしまっていた。
勿論、それはわたるが望んだことだ。ダメ元とはいえ、一縷の望みを託し、清水の舞台から飛び降りたつもりで口にした願望だ。
が、まさか本当にその願いが叶うとは。 少し前の暗澹たる気持ちはどこへやら。わたるは突然の幸運に喚起した。
(え?…ほ、ほんとに…さ、さ、触って…いいの?…ほんとに?…よ、ようこ先生のオ、オッパイに?…えぇ?!)
しばしの間、わたるは全身を硬直させてしまっていた。ギラギラとした視線だけは、あからさまにようこの豊満な胸に向けられてはいたが…
そんなわたるの様子に、ようこはまたしても苦笑いを浮かべた。
「ほらほら、どうする、わた君?…先生のオッパイ、触ってみる?」
「え?…あ、あぁ、そ、そう…ですね…」
「なに?気のない返事だね。もう、試したくなくなっちゃった?」
「え?た、試す?…試すって?…」
「何言ってるの。だからぁ、オッパイ触ると男の子は眠くなっちゃうかどうか試してみるんでしょ?」
「あ、そ、そうか…い、いや…そ、そうですよね…そうだった…」
「何よ、それとも他に何か目的でもあるの?わた君には」
「そ、そんなこと…他に…なんて、別にない…です」
「クスッ…変な子ねぇ…ほぉら、どうするの?」
「あ、は、は、はい…」
あまりの幸運に興奮しすぎて、思わず当初の目的…建前を忘れてしまったわたるだった。
そうだ、ここはこの建前にすがるんだ。
この『オッパイを触ると男の子は眠くなるか否か』という大義名分があるからこそ、ようこ先生のオッパイに触ることができるんだ。
自分に言い聞かせるわたる。
そして喜びに震えながらも、出来る限り平静を装って、ようこに返事をした。とはいえ、結局その声は終止上ずっていたが。
「う、うん…そうだよね…ぼ、ぼ、僕…た、試して…みたいな…」
「うん、わかった。それじゃあ…始めようか」
仕方ないなぁ…といった表情で、ようこはため息混じりにそうつぶやいた。

「さ、わた君、どうぞ」
ようこは、わたるの正面で床にぺタリと横座りをした。
そんな格好をすれば、また例のミニスカートが太腿のかなり上の方まで捲くれあがってしまうのだが、ようこはお構いなしのようだ。
また、わたるもこの時ばかりは、ミニスカートから現われたふくよかな太腿に目を奪われることはなかった。
(はぁはぁ…はぁ…はぁはぁ…せ、先生の…よ、ようこ先生の…オ…オ、オッパイ…)
そう、わたるの目は、すっかりようこのバストの虜となっていたのだ。
少し黄色がかったようこのブラウス。それを内側から押し上げる二つの隆起。かなりの大きさであろうことは、衣服の上からでもうかがえる。
艶かしくも美しいその滑らかなラインを、わたるの視線が容赦なく這い回る。お預けをされたノラ犬のように、涎を垂らさんばかりにはぁはぁと息を荒げながら。
そんなわたるの様子を見たようこの口から含み笑いが漏れた。
「クスッ…どうしたのわた君? オッパイ…触るんじゃないの?…クスクスクス」
「…え?…あ、う、うん…」
「さっきから、私のオッパイをジ〜っと見てるけど…クスッ…どうしたのよぉ?」
「い、いや…ご、ごめんなさい…な、なんでも…」
「あれぇ?何、誤ってるの?…クスクス…何かいけないことでもしてたのかしら?わた君は…クスクスクス…」
ようこは、先ほどから終始含み笑いをしている。少々、挙動不審なわたるの様子が、おかしくて堪らないといった感じだ。
「べ、別に、わ、わ、悪いこと…なんて…」
「クスッ…そうよね。わた君は、ただ、ジッとオッパイを見てるだけだもんね。さ、どうぞ。オッパイ…触ってごらん?」
ようこは、わたるに向かって胸を張るような素振りをする。
わたるの目前に、ようこのオッパイが突き出される。その二つの大きな隆起を、わたるはジッと見据えている。
「ゴクッ!」
あまりの緊張に、思わず唾を飲み込むわたる。それが思いのほか大きな音で、ようこの耳にも聞こえてしまったようだ。
「プッ!…クスッ…ククク…ほ〜ら、そんなにオッパイを見てばかりいないで…触ってみなければ、試せないでしょ?」
「え?…う、うん、そ、そうだね…そ、そ、そ、それ…それじゃあ…」
確かに、ようこの言う通りだ。いつまでこうしていても仕方が無い。
わたるは、ゆっくりと、本当にゆっくりとようこの胸に向かって右手を近づけていった。
あと10センチ…あと5センチ…徐々に、ようこのオッパイとわたるの右手の距離が縮まっていく。
「…はぁ…はぁはぁ…ゴクッ!」
右手の先…中指の先端が、目的のようこのオッパイまであとほんの2、3センチというところで、再び、大きな音を立てて唾を飲み込むわたる。
わたる本人は気づいていないのだろうが、先ほどよりもかなり息遣いが荒くなっている。
右手を良く見れば、痙攣でもしているかのようにプルプルと小刻みに震えている。
そんな、わたる様子を見ていたようこは、肩をすくめ、クスッと一つ笑みをこぼした。
そして、「やれやれ…仕方ないなぁ」と短い溜息を吐くと、不意に自分の胸に近づいたわたるの右手をそっと掴んだ。
「!」
右手を掴まれた瞬間、わたるはビクッと身体を振るわせた。思わずようこの顔を見る。
するとようこは、驚きの表情のわたるに向かって、パチリとウィンクをして見せた。
そして…
「大丈夫…そんなに恐がらなくていいよ、わた君…ほら、こうやって先生のオッパイ…触ってごらん」
そういいながら、手に取ったわたるの右手を自分の左胸に押し付けた。
「!!!」
わたるは声を失った。
自分が思っていた以上に、自分が妄想していた以上に、ようこのオッパイが柔らかかったのだ。
いや、ただ柔らかいだけではない。それは、スポンジのような、スカスカの柔らかさではないのだ。
どこか芯があるような、張りのある、弾力的な柔らかさなのだ。
にも拘らず、ようこの手がググッと強くわたるの手を胸に強く押し付けると、それはどこまでも沈んでいきそうになる。
不思議な…本当に不思議な柔らかさ。今まで触れたことの無い、初めての感触だった。
「…う…うぁ…あ…」
初めて女性の…それも憧れのようこのオッパイに触れた感激、そして、オッパイの感触のあまりの心地よさ。
わたるは、声もだせず、ただぽかんとだらしなく口をあけたま、ようこのオッパイに手を重ねていた。
何もしないわたるに、ようこは、またしても呆れ顔で一つ溜息をつく。
「はぁ〜…ねえ、わた君。それだけでいいの?お手手…ただ、オッパイに乗せてるだけでいいの?」
「え?…あ、あぁ…う、うん…」
「ほぉら、こっちの手も。ね?ボクたんみたいに一杯触ってみないと」
「え?…あ!うわわ…よ、ようこ先生…」
遊んでいたわたるの左手を掴み、今度は自分の右の胸に押し付けるようこ。これで、ついにわたるは、両手でようこのオッパイを触れていることになった。
手から伝わっていた心地よい感触が、両手になったことによりさらに大きく強く、わたる脳をそして股間を刺激する。
股間といえば、いまや痛いどころではない。もしかすると破裂するのではないかと思えるくらい、ビクンビクンと大きく震えている。
しかし、今のわたるは、股間の痛みも気にならないほど…というより気がつかないほど、激しく興奮していた。
「う…うぅ…あ、あぁ…」
あまりのオッパイの心地よさ、そして女性の身体に初めて触れたことによる興奮に呻き声をもらすわたる。
息遣いはさらに激しくなり、「はぁはぁ」と肩で息をする始末だ。
「クスッ…や〜ね、わた君ったら…」
「え?…な、何?…」
ようこが何かつぶやいたようだが、勿論わたるの耳には届いていない。
「な、何?…ようこ先生?」
「ん?…フフッ…なんでもないよ…で、どうするの?」
「え?…な、何が?」
「オッパイ。そのまま手を押し付けてるだけでいいの?」
「あ、そ、それ…は、その…」
「それとも、もう止める?」
「い、いや…そ、その…」
少しも恥ずかしがる素振りも見せず、大胆にオッパイを与えてくれているようこ。
そんなようこに、顔を覗き込まれれば、思わず視線をそらしてしまう。
「んもう!はっきりしない子だなぁ…ほぉら、どうするの?」
「ふ…ふ、ふぅわぁ!」
ようこのとった行動に、思わず悲鳴に近い間抜けな声をあげてしまったわたるだ。
まずようこは、オッパイに乗せられているわたるの手に、ギュッと力強く自分の両手を重ね合わせた。
そして、おもむろにグイッグイッとそのままオッパイの上で大きく円を描くように動かし始めたのだ。
(な、な、なんてこと…け、け、けど…けど…き、気持ちいい!…ようこ先生のオッパイ…オッパイ、気持ちいい!)
そっと触れたときにも思った柔らかくそれでいて弾力性のある感触。それが手を動かしてみると、はるかにくっきりと掌に感じとれる。
マシュマロのような…指が食い込んでしまうのではないかと思えるほどの柔らかさ。
それとは逆に、ゴム鞠のような…動かすたびにその動きを跳ね返してくるほどの弾力性。
世の中にこんな触り心地の良いものがあるとは、生まれてから今まで知るよしも無かった。
生まれてはじめての『オッパイを揉む』感触に、わたるは全身が震えるほどの感動を受けていた。
「はぁはぁはぁ…」
「ほぉら、こうやって…よいしょっと…ほら、このくらい触らないと…うんしょっと…意味が無いでしょ?ね?」
「う、うん…はぁはぁ…うん、うん…はぁはぁはぁ…」
ようこの言葉など、全然頭に入っていない。
わたるは、ただ目の前の魅惑のオッパイを触り、揉み、撫で回すことだけに意識を集中してしまっている。
大人の女性の、憧れのようこの豊満な乳房に、思うがままに手を這わし続ける。
実はすでにわたるの手の上には、ようこの手は無い。わたるの手をとり、4、5回オッパイを揉ませてやった後、そっと手を離していたのだ。
しかし勿論、その後もわたるの手は止まることは無かった。
幼い手で、初めて与えられたオモチャを弄ぶように、ようこのオッパイを揉みしだき続けている。
また、ようこにしても、手を離さざるを得なかった理由があった。
あまりにも強くわたるがオッパイを撫で回すため、身体を押され、横座りでは体勢を維持できなくなってしまったのだ。
今、ようこは、両手を自分の背後の床について、身体を支えながらわたるに胸を預けていた。
「ん…あ、あんまり、強く、さわっちゃダメよ…わた君…」
「はぁはぁ…う、うん…うん…はぁはぁ…」
「あ…ん…こ、こら、だ、ダメだって…」
「はぁはぁ…はぁはぁ…」
ようこの言いつけを全然聞こうとしないわたる。初めから耳に届いていないのだから、言うことを聞くことなどできようはずも無い。
わたるは、ただ必死に、大人の女性のオッパイを揉むことだけに没頭していた。そして、ついに…
「こら!わた君」
「あ、痛っ」
ついに、ようこのお怒りを受けてしまったわたるだった。
ようこは、何とか身体を片手で支えると、もう片方の手でわたるの頬をつねり上げたのだ。
これには、さすがのわたるも、オッパイを揉む手を止めるしかなかった。
「いて…いてててて…ようこ先生…い、痛いよぉ…いてててて」
「もう!痛いじゃないでしょ?…先生の言うこと、ちっとも聞かないんだから」
「え?…あいてててて…先生の言うこと?…いてててて」
「えぇ?…もしかして、全然、聞いて無かったの?…オッパイを触るのに一生懸命で?…もう!いけない子なんだから」
「あいててて…ご、ごめん…なさい…あいててて」
「そんなに乱暴に触らないでって言ったの、先生は。仕方の無い子ね」
「ご、ごめんなさいぃ!…いてて…ご、ご、ごめんなさい、ようこ先生…あてててて」
「まったく、世話のかかる子ね、わた君ったら」
やっとのことで、頬から手を離してくれたようこだ。
つねられた頬を手でさすりながら、わたるは恐る恐るようこを見る。すると、ようこは、それほど怒っている様相ではなかった。
怒ったとはいえ、ようこにとっては、もともとただ悪戯した子供を叱る程度の度合いだったのだろう。
「やれやれ」といった感じで溜息をつくと、諭すような口調でわたるに軽く注意をした。
「わた君?…あんなに乱暴にしたらダメだよ?…先生、倒れそうになっちゃったじゃない」
「ご、ごめんなさい…」
「ほら、服もこんなに、皺だらけになって…ボクたんだって、ここまで乱暴にしてなかったでしょ?」
「う…ご、ごめんなさい、ようこ先生」
なんと、ボクたんと比較され、なおかつ、わたるの方がいけないと怒られてしまった。
自分は、幼児よりも聞き分けの無いことをしてしまったのか。わたるはシュンと項垂れた。
「まったくもう!そんなに乱暴にするんだったら、もうオッパイ、触らせてあげないよ?」
「え?…そ、それは…」
「嫌でしょ?…まだ、眠くなったりしてないものね、わた君は」
「う、うん…」
「だったら、もう少し、触りたいでしょ?オッパイ」
「う、うん」
「それじゃあ、次はもっと優しくね。わかった?」
「はい…」
もうようこはオッパイには触らせてくれないかと思ったが、どうやら、そこまでの怒りはかっていなかったらしい。わたるは一安心した。
が、一安心どころか、乱暴にオッパイを触りまわしたことは、わたるにとって、この後とっても幸運な結果を生むことになる。

「でも…」
「え?…な、なに?…ようこ先生」
「服の上からじゃ…やっぱり皺くちゃになっちゃうよね」
ドキッとするわたる。ようこ先生はもしかして…わたるの心が高鳴った。
「そうだよね…うん、そうしよう…わた君、先生ちょっと、洋服脱ぐね」
「!!!!!」
期待はした。しかし、その期待通りの言葉をようこがつぶやいてくれるとは思ってもいなかった。
「な、な、な…なぜ…?」
「え?…だって、オッパイも撫で回されたり、揉まれたりしたら、洋服が皺くちゃになっちゃうでしょ…それに…」
「そ…それに?」
「それに、わた君、全然眠くならないでしょ?もしかしたら、洋服の上からじゃ効き目が少ないのかもしれないしね」
と、軽い感じでそういうと、ようこは、再びパチリとウィンクをした。
「それとも、わた君、いや?洋服の上からじゃないと」
「そ、そ、そんなこと…そんなことない!」
思わず大声を出してしまったわたるだった。
勿論、わたるに異論などあるはずも無い。もしかしたら、この憧れのようこ先生のオッパイを見れるのかも知れないのだから。
「シッ!…そんな大声出さないの」
「あ、ご、ごめんなさい」
ボクたんの方を見ながら、人差し指を口の前に立てるようこ。しかし、どうやらボクたんが起きる気配はなさそうだ。
「それじゃあっと…ちょっと待っててね、わた君」
言い終わらないうちに、ようこは着ている服を脱ぎ始めた。下から上に、徐々に衣服がまくれ上げられていく。
瞬きもせず、わたるはジッとようこの動作を見守っている。
シンと静まり返った部屋の中で、ようこの衣擦れの音だけが聞こえてくる。
ようこのお腹が見えた…そして、なお捲り上げられてくようこの衣服。
そして、ついに胸のあたりまで捲り上げられたとき、そこになにやら白っぽいものが見え始めたのだ。
(ブ、ブ、ブラジャーだ!!…よ、ようこ先生の…ブラジャーだ!)
紛れも無く、それはようこのブラジャーだった。先ほど盗み見たようこのパンティと同じ、白い色のブラジャーだった。
「ゴクッ!」
静けさの中で、わたるの唾を飲み込む音が響いた。
その時、微かにようこの笑い声…「プッ」っと吹き出すような声が聞こえたような気がした。
しかし、ようこを見ても、ちょうど衣服が顔を覆っていたので、ようこの表情は窺えない。
何かの聞き違いだろう。それ以上わたるは気にしないことにした。
気にしないことにした、というより、そんなことを気にする余裕が無くなったという方が正しいのかもしれないが…
「さ、いいよ、わた君。はい、どうぞ、オッパイよ」
わたるの目の前に、すっかり衣服を脱いだ大人の女性が座っていた。
上半身、ブラジャー一枚だけのようこが、特に恥ずかしがる様子も無く、胸をわたるにつき出すようにして座っていた。
(よ、よ、ようこ先生のブ、ブラジャーだけになっちゃった…う、う、うわぁ…お、お、大きいなぁ…ようこ先生のオッパイ…オッパイほんとに大きいなぁ)
確かにようこのオッパイは大きかった。やはりパンティとお揃いの純白のブラジャー。
そのハーフカップ(わたるはその呼び方は知らなかったが)のブラジャーからは、オッパイが半分以上姿を現しており、こぼれそうなほどだ。
初めて見る、大人の女性のセミヌード。あまりの緊張や興奮に、わたるの喉はすでにカラカラだ。
「ゴキュンッ」
夢のような光景を目の当たりにしたわたる。唾を飲込む音が、一際大きく部屋中に響き渡った。