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Seductive Madam(z) -rush- |
其の壱 「はいはい、わかったってば…それで、結局脱げなかったのよね」 言いながら深くため息をついた澄恵だ。 もう何度、同じ話を聞かされたことだろう。電話を開始してから既に2時間が経とうとしている。 それでも特に話が進展するわけではなく、ただ友人・詩織の身に起きた出来事を繰り返し聞かされるばかりなのだ。 余りの退屈さに、リビングに置かれた二人用のソファに身体を横たえると、足元に触れたモノを戯れに軽く小突きながら生欠伸をする。 すでに詩織の言葉は澄江の右耳から左耳へと通り過ぎるだけのBGMになってしまっていた。 『ちょっと!ちゃんと聞いてるの?澄江!』 「うわっ…と…き、聞いてる…ちゃんと聞いてるってば」 まったく普段おっとりしてる癖にこういう時は勘が鋭い。まるで目の前で話しているかのような詩織の態度に、思わず苦笑の澄江だ。 「それでさ、ちゃんと聞いてはいるけど…で?」 『で?…って?』 「結局どうしたいのよ詩織は?」 『ど、ど、ど、どうしたいってことは、べ、べ、別に…ない…けどさぁ』 その返事を聞いて、また深い溜息が洩れる。 「はぁ〜…ならいいじゃない。貴女はただ自分の寝室で着替えただけ。それをスケベな中学生が覗こうがどうしようが関係ないでしょ?」 一向に進まない話に少しイラついた澄江は、思わず足元のモノをグリっと踏みつけながら少々きつい言葉を返してしまった。 『そ、そ、そんな冷たいこと言わないでよぉ…私だって、困ってるから澄江に相談したんだからぁ』 「まったく貴女って娘は…私は貴女のお母さんじゃないのよ?」 『そ、そんなこと言われなくたって…』 やれやれ…昔から変わらない詩織の態度にまた苦笑いをする。詩織はいつもこうしてたいして問題にもならないようなことを相談してくる。 その度に澄江は親身になって2、3解決策を提案してやるのだが、詩織は一向に煮え切らない態度でただ困った困ったを連発する。 こんなことがもう10年以上続いているのだ。 それでもこうしてずっと友人として付き合ってきているのは、どこか澄江の母性本能が刺激されるからだろう。何故か放っておけないのだ。 「フフ…全く私も…可愛らしい男の子ってわけじゃないのにね…」 『え?何、ソレ?』 「なんでもなーい。詩織は得だなぁってことよ」 『ん?ん?ん?何が?』 「ま、それは置いといて…でも詩織?結局どちらかしかないと思うんだけど」 『え?』 「だから…結局、何も無かったことにして放っておくか、その子の相手をしてあげるか…その2つしかないでしょ?それで悩んでるから、私に電話してきたのよね?」 『う…うん…』 「でしょ?だとしたら…ふぅ〜後は詩織の気持だけだと思うんだけどな」 何度となく繰替えされる会話に再び溜息をつく澄江。さっきから『詩織の気持ち次第』と『でもやっぱり』の繰り返しなのだ。 きっと放っておけば詩織から『けどさぁ』と始まり、また会話がループしてしまうに違いない。 手持無沙汰に足元のソレをツンツンと爪先で突き弄びながら澄江はしばし考えた。 (どうせ好きにしろって言ったって話は進まない…いっそのことけし掛けてやろうかしら?結局、詩織も何かしたいと思ってるんだろうし…) 長電話に多少苛ついていたせいもあるだろう。澄江の思考は若干短絡的になっていた。 (そうよね、これだけグズグズとしたこと言ってるのは、きっと詩織自信が興味があるからよね…あ、でも…) そこで澄江は子供が悪戯を見つけられて時のような表情でペロッと舌を出した。数日前、同級生トリオでお茶をした時の様子を想い出したのだ。 最近、旧友3人で集まると話題の中心は必ず『男の子』だった。そもそもそのきっかけを作ったのは詩織なのだ。 それは、隣の中学生が詩織の下着を見ながら自慰行為に励んでいるの発見し、それを不憫に思った詩織が思わずパンチラサービスをしてあげた、という内容だった。 女3人集まればなんとやら、それに話の内容が内容だ。少々刺激的な内容が澄江たちの興味を煽ったのだろう。気づけば、皆、其々の体験談を話し出し始めていた。 まず冴子が、電話で童貞浪人生の下の世話をしたと言い出し、つい澄江もマンションの隣の男の子の話をしてしまった。 澄江の体験談。それは、下着泥棒が常習化してしまいそうな中学生を、自慰の手伝いをすることで救ったというものだ。 その話は、他の2人にとってとりわけ若い時分よりプレイガールを自負していた冴子にとってショッキングな内容だった。 遊び人の自分でさえ間接的にしか少年の相手などしたことがない。にも拘らず、優等生で通っていた澄江がそんなことをするとは。 そして、まさか対抗心を燃やしたというわけではないだろうが、その数日後には冴子が自分の甥の射精の面倒をみたという告白を聞くことになる。 その際、冴子と澄江の2人は、つい自分が手懸けた少年のペニスや射精について盛り上がってしまった。 その様子を、顔を滑稽なほど赤く染めながらも、詩織はただポカンと目を丸くして2人の話を黙って聞いていたのだ。 (きっと私と冴子が原因よね…あの時少しはしゃぎすぎちゃったから…詩織にはちょっと刺激が強すぎる話だったわね) そんな事を考えながらも、冴子との会話を…とりわけ少年のペニスのことを思い出してしまったのだろう。 それまで適当に小突き弄んでいた足元のソレを、つい愛おしむように優しく足の平でなぞり上げてしまった。 (は、はぅぅぅ…) 「!…シィッ〜!」 足の平でソレをスッポリ覆い隠すように優しく踏みつけながら、慌てて口の前に左手の人差し指を立てた澄江だ。 『ど、どうしたの?』 「な、な、な、何でもないわよ…そ、それより詩織?」 『ん?』 その場を取り繕う意味もあったのだろう、澄江は詩織に思い切った提案することにした。 「あのさ、だったらもういっそのこと相手をしてあげたらどうかしら?」 『あ、あ、相手って…そ、そ、そんな…』 「落ち着いて。別にいきなり筆おろしの相手をしてやれって言ってるわけじゃないんだから」 『ふ、ふ…ふ、筆おろしぃ!?』 「だからぁ…そんなことまでしてやれって言ってるわけじゃないの。そうね、言葉は悪いけど…ちょっとだけどんなものか試してみれば?ってこと」 『そ、それにしたって…で、でも…た、た、試すって?』 早速喰いついてきた詩織に、またしても苦笑いの澄江。 結局そういうことなのだ。詩織自身気づいていないかもしれないが、或る意味、詩織は欲求不満になっている。 欲求不満の原因。それは、勿論、澄江や冴子の会話もその一つだろう。 しかし、最大の原因は間違いなく詩織自身にあるのだ。詩織自身が『少年』に興味津津になっていることこそがその原因なのだ。 だから結局、それを満たしてやることでしか詩織の欲求不満を解消する術はない。そう考えた澄江だった。 「だから…ここからはあんまり惚けられると困るんだけど…」 『わ、私は別に惚けてなんか…』 「じゃあ聞くけど…詩織、興味あるの?男の子の…おちんちんに」 『!!!…そ、それ…は、その…』 「あるでしょ?」 『…う…う、うん…な、なくは…ない…かな?』 「でしょ?一度近くで見たいとか…触ってみたいとか思ってるんでしょ?」 『…そ、それはその…い、いえ、そ、そんなこと…』 「で、出来れば自分の手で射精させたい、とか思ってるんじゃない?」 『…う…うぅ…』 「いいのよ、素直になって。誰が聞いてるわけじゃないんだから。それに詩織をそんな気持ちにさせてしまったのも、私と冴子のせいだと思ってるし」 『そ、そ、そうだよ!す、澄江たちが、あ、あんなこと言うから…わ、私は…私は…』 「うん、ごめんね。だから、分かってるから、素直になって…してみたいんでしょ?私たちがしたようなこと」 『………ぅ…うん』 蚊の鳴くような声でポツリと詩織が頷く。冷静に問い質してやることで、漸く素直になれたようだ。 最もそれは澄江にとってはお見通しのことだったし、詩織にしてもそれが分かっているからこそ、今更澄江に嘘を言っても仕方がないと思ったのだろう。 学生からの友人だ。互いのことは良く理解し合っていた。 「だからね、詩織もちょっと試してみれば、そんな悶々とした生活から解放されると思うのよ」 『な、なんか、酷い言い方。悶々とだなんて』 「ごめんごめん。けど、実際そうなんじゃない?単刀直入に聞くけど…」 『な、なに?』 「最近増えたでしょ?…ひとりエッチの回数」 『なっ!な、な、な、な、な、何、言って…』 「いいじゃない、惚けなくても。今更、この程度の話、恥ずかしがる仲じゃないでしょ?」 『う、う、うぅぅぅぅ…』 声にならない詩織のうめき声が聞こえてくる。それを聞いた澄江の口元に薄っすらと笑みが浮かんだ。 図星を突かれ否定しようにも否定できない詩織が、ただ真っ赤に染めた顔を顰めている様子が手に取るように分かる。 「フフ…相変わらず可愛いんだから詩織は…ね?そうなんでしょ?だからさ、そんな悶々としてるくらいなら…ね?」 『うぅぅ…そ、そんなこと…そんなことしてないもん…私、そんな、ひとりで…なんて…』 「だからいいじゃない、そんな嘘つかなくても。元々アレは男の子達の専売特許って訳じゃないんだし』 『そ、それは…そうだろうけど…』 「女だってするでしょ?もう何度もしてきたでしょ?…オ・ナ・ニー……ん?…」 その時、ふと足裏に違和感を感じた澄江だ。何だろう?思わず足元を確認してみる。 (…あれ?…プッ…プププププッ…) 足元を見た澄江の口元に薄笑いが浮かんだ。いや口元だけではない。目を細めニヤリとしたその表情は、何やらとてもエロティックなそれだった。 『どうかしたの?』 「え?…あ、ごめんごめん、なんでもない…で?」 『で?…って』 「惚けないの。してるんでしょオ・ナ・ニー」 オナニーという単語をやけに強調した澄江だ。 『も、もう!…そ、そんなこと…』 「隣の子のこと考えると悶々としちゃうんでしょ?で、ついついオナニーしちゃうんでしょ」 『うぅぅ…』 「あ、もしかして…隣の子が詩織のパンティでシコシコしてる時、貴女も一緒にしちゃったんじゃないの?オ・ナ・ニー」 『も、もう!そんなことばっかり言って!知らない!』 詩織にしてみればズキュンと心臓をものの見事に打ち抜かれた心境だった。澄江の言ったことを詩織はまさにしていたのだから。 「あぁ、ごめんごめん。詩織を怒らせようと思ってるわけじゃないのよ」 少し言いすぎたか。慌てて謝る澄江。何しろ今電話を切られでもしたら、折角始まった楽しみが、もうお終いになってしまう。 「でもさ…心配してるのよ、私。詩織がそんな悶々とした…いえ、情緒不安定な生活を続けていると思うと」 『…う、うん…こ、こっちこそごめん、怒鳴っちゃって…』 元より澄江は詩織の怒りなど気にはしていない。何年も付き合ってきたのだ。澄江にしてみればいつもの如く、詩織をからかって遊んでいるだけだ。 「いいのよ…でもさ、本当に心配してるのよ。それに詩織がそんな状態なのは冴子と私の責任なんだし。だから…いっそのことって思ったのよ…それに」 『それに?…』 「それに、女がオナニーするのだって別に恥ずかしいことじゃないのよ?私だってたまにしてるわ、オナニー」 そう澄江が言った瞬間、澄江の足の違和感がさらに増した。ムズムズと蠢き、足裏にくすぐったさを感じるほどだ。 それを感じた澄江は、眼を細め、さも愉快そうに妖しげに微笑んだ。 『そ、そうなの?』 「するわよ、オナニーくらい。そりゃあ、坊や達みたいに四六時中ってわけじゃないけど…詩織も、でしょ?」 『え?…あ、あの、そ、その…う、うん…し、して…ます。確かに…その時、しちゃった…自分で…』 消え入るような小さな声で白状する詩織。思わず丁寧語になってしまっているところが可笑しくて、澄江は思わず噴き出しそうになった。 『で、で、で、でも…でもさぁ?』 「なに?」 『か、か、仮に…仮にだよ?わ、私が…その…澄江達がしたようなことをしてみるとして…い、一体どうすればいいのかわからないよ』 思い通り詩織は、澄江の提案に喰いついてくる。澄江の口元にまたニヤリとした淫らな笑みが浮かぶ。 「あは、そんなこと簡単よ」 『か、簡単って…ど、どうしたらいいの?…あ、その…ど、ど、どうしても聞きたいって訳じゃなくて…そ、その、か、仮に…』 「はいはい、仮に詩織がしてみるとしたら、ね?」 『う、うん…わ、分かってればいいけど…あの…ど、どうするの?』 「だから、そんなの簡単なことなのよ…その坊や、まだ詩織のパンティを見ながらしてるんでしょ?オナニー」 『う、うん…あ、あれからも、何度かしてるところ見た…と、特に私の着替えを覗いた次の日にパンティを干しておくと…続けて2回、とか』 そこまでは聞いてない。それに着替えを覗かせた翌日にわざわざパンティを干すなんて、と詩織の回答に突っ込みたい気持ちを抑え、澄江は話を続けた。 「そのオナニー現場を押さえちゃえばいいのよ。その子が一生懸命センズリしてる最中に『コラッ』って一言いえばいいだけ」 『セ、センズ…って…そ、それに、そんな大きな声出したら、僕のお母さん達が気がついちゃう」 「それもそうか…じゃあ、窓に小石でも投げるとか…まぁ、その方法はどうでもいいのよ。要は現場を押さえることが肝心なの…セ・ン・ズ・リのね」 『ゴクッ…う、うん…そ、それで?』 普段なら聞いているだけも赤面し、言葉が詰まってしまうような内容だが、詩織も興奮し始めたのだろう、固唾を飲んで澄江の言葉を待っている。 「後は簡単よ。詩織の家に呼んで怒鳴ってやればいいだけ。このマスカキ坊主め!ってね」 瞬間、思わず右足に力が入ってしまった。クニャリとソレが形を変えて押し潰される。 (は、はひぃ!) 「シッ!」 幸い今度は、詩織は澄江の不自然に一切気がつかなかったようだ。 『マ、マ、マスカキって…す、澄江ってば、さっきから言い方がなんかヤらしいよぉ』 確かに聞いているこっちの方が恥ずかしくなってしまうような、普段の澄江ならば絶対言わないような卑猥語の数々。 勿論それらは、澄江は意識して使った言葉だった。詩織とは全く関係のない、ただ自分の楽しみのためだけに。 「別にいいじゃない、間違ってないでしょ?マスカキに、センズリ…もっとも、男の子は千回も我慢できないけどね…クスッ…」 『クスッ…じゃないよ。け、けど、なんかちょっと可哀そうかも…僕、一生懸命してるのに途中で止めさせちゃうなんて…」 「いいじゃない、だから後で詩織がもっとイイことをしてあげるんでしょ?その子のオ・チ・ン・ポに」 またソレが澄江の足の下でピクリと動く。澄江はいかにも満足げな表情だ。 『ま、また、そんな言い方して…で、でも…う、うぅ…そ、そ、それで?それで次はどうするの?』 いつもならば、後は自分で考えろ、と言うところだが今日の澄江は違う。さも楽しげに、絶えず薄笑いを浮かべながら詩織との電話に興じている。 「お好きようにってところね。一度、怒鳴ってやれば、もうその子、きっと貴女の言いなりよ」 『ほ、ホントにぃ?』 「ほら、冴子が言ってたでしょ?男の子はチンポを扱いてるところを発見されるとかなりショックを受けるって…恐怖を感じるって言ってもいいくらいに」 『あ…そ、そう言えば…』 「だから、その怯えてる男の子にちょっときつい言葉で命令してやればいいの…あ、そうね、一応、念のために駄目押ししておいた方がいいわね」 『駄目を押す?な、なに?』 「一言言ってやるの『ママに言うわよ』って。大抵の男の子はそれでお終い…クスッ…貴女、隣の子のママとは親しいの?」 『ま、まぁ…会話はよくする方かな?』 「なら効果覿面。その子はもうパンツ下ろせって言えば恥ずかしげもなくフリチンになるし、マスかけって言えば一心不乱にチンポ扱き始めるわよ」 足元がピクピクと震える。その小さな振動が心地よくて仕方がない。 『そ、そうなんだ…』 「そうなったら…フフ…後は本当にお好きなように…楽しみにしてた男の子のチンポ。好きに弄ってやればいいんじゃない?」 『で、でも…出来るかな…な、なんか自信ないけど…』 「大丈夫よ。なんなら、その子の目の前でもう一度ストリップでもしてやったらどう?この前、結局全部脱げなかったんでしょ?」 『え?う、うん、ぜ、全部は…』 「そしたら全部脱いであげれば?それに貴女だって本当は全部脱いであげたいって思ったんでしょ?」 『え?…そ、それはその…ま、まぁ…最後は、ね』 「けど出来なかった。だからいいチャンスじゃない。『コソコソ窓から覗くくらいならここで見ていきなさい』とかなんとか言ったらどう?」 『な、なんか澄江凄い…ポルノ小説家みたい』 「何それ?褒め言葉には聞こえないけど…けどいいか、ちょっとシミュレーションていうか、台本考えてみようか?そうすれば詩織もイメージ湧くでしょ?」 『ま、まぁ、そう…かも』 「じゃ、考えましょう。題して『有閑マダム詩織の子供チンポ誘惑作戦』」 『…………それ、センスなくない?』 「コ、コホン…ま、まぁ、題名なんてどうでもよくて…」 さすがに悪乗りし過ぎた。少し頬を染め、その場凌ぎに軽く咳払いをする澄江だ。その時… (プッ……!…ふぁ!…ふぐぅ……) 噴き出し笑いのような音が聞こえた刹那、澄江の右足に力が入った。そして煙草でも揉み消すようにグニャリと形を変えたソレをグリグリ爪先で踏みつける。 (ひ、ひ、ひ、ひぐぅ…) 「シッ!!」 『な、な〜に?どうかした?』 「な、な、なんでもないわよ。それで…オナニー現場を押さえるってところまではいいわよね?」 『うん。えっと、小石を当てて…』 「そうそう、それで坊やが気が付いたら、手招きでもしてやればいいの」 『あの親指立ててクイックイッってやつ?ブルース・リーみたいな?』 「それは決闘でしょ、っていうか、貴女、意外と古いのね」 『悪かったわね!』 「ま、何でもいいから呼びだすのよ。向こうは呼ばれた理由は百も承知してるから間違いなく来るわ。物凄くショボンとしてね」 『こ、来なかったら?』 「その時は電話してやればいいわ。もしその子のママが出ても、荷物運びでも何でもいいから雑用をお子さんにお願いしたいとか何とか言えばOK」 『な、なるほど…』 もしかしたらメモでも取ってるのか?と思わせるほど、詩織は真面目に聞いている。 友人が中学生を誘惑をする台本を考えている自分。それを真剣に聞く友人。可笑しな構図ね、と今日何度目かの苦笑いをする澄江だ。 『で、お家に来たら…怒るのね』 「そうね。場所は…そうそう、貴女がいつもストリップショーをしている寝室がいいんじゃない?」 『酷い言い方…ま、まぁいいけど。そ、それで?』 「そこでビシッと『君、さっき一体何をしていたの?』ってね」 『ひ、一人エッチ…でしょ?』 「言わせるの。こういうことの積み重ねで優位に立てるのよ。それに貴女の方も落ち着いてくるんだから」 『そ、そこまで考えてるんだ…で、言わせた後は?』 「センズリを白状させたら、次は覗きでしょ?『いつも着替えを覗いてたこと、知ってるのよ』とか何とか言えば、その子、土下座しちゃうんじゃない?」 『ど、土下座?…お、男の子が?いくら子供でも、そう簡単に土下座なんか…』 「うちの隣の坊やはしたわよ、土下座。もうメソメソ泣いて『ごめんなさい』って…ん?」 足元のソレが、怒ったようにビクッと跳ねた。 ちょっと調子に乗り過ぎたか。きっちり指を閉じた左手を顔の前に持っていき軽く頭を下げると、今度は踏みつけたソレを円を描くように優しく穏やかにこね回してやる。 するとすぐさま、足元のソレは機嫌を直し、まるで喜ぶ犬の尻尾のようにまたピクピクと気持ち良さげに嘶き始める。 『ん?…澄江どうかした?』 「いえ、何も…それで、男の子は凄く恐縮してるから、きっと何でも言うことを聞いちゃう…そうね、見られる方の気持を教えてあげるとか言って…」 『君もパンツを下ろしなさい、って?』 「フフ…そうそう、詩織も乗ってきたわね。それで漸く、詩織念願のお子様チンポにご対面ってわけね」 『ね、念願なんて…そ、そ、そんなこと…』 「はいはい、で、ここまでくればもう筋書きはいらないでしょ。まな板の上のお子様チンポを料理するだけってわけね」 『料理って…でも、そんなに簡単にいくかなぁ?それにその先も…私、あんまり上手にできる自信ないし…』 「あは、そこは大丈夫よ。中学生くらいのお子様チンポなんて、適当にあしらってやれば、待ちなさいって言ったって勝手にお漏らししちゃうんだから」 『さ、冴子もそんなこと言ってたね』 「それにあんまりカマトトぶるのもどうかしらね。貴女だって一通り扱ってきたんでしょ?それも大人のチンポを」 『そ、それは、だって…私だって、一応人妻だし』 「なら大丈夫よ…あ、もし心配だったらさ、もう一つの願望を一緒に叶えちゃえばいいのよ」 『もう一つの…願望?』 「ストリップ。まだ全部見せてないんでしょ?その時、見せてあげればいいじゃない」 『そ、そ、そんな…め、め、目の前で?そ、その子の目の前で…私…ぬ、脱いじゃうの?』 「そうそう、そうすればその子、もう頭もチンポも一杯一杯になっちゃって、ちょっとくらい詩織が動揺しててもきっと気付かないと思うわ」 『…わ、私が…ぬ、脱いじゃうの?…あ、あの子の…め、目の前で…じっと見られてるのに?…ぬ、脱いじゃうの?…』 「ちょっと詩織!聞いてるの?」 『!…あ、ご、ごめん…ちょっとボーッとしちゃって…』 「全く、気が早すぎよ詩織」 『ご、ご、ごめんな…さぃ…』 ふと妄想の世界に飛んでいた詩織。我に返って、穴があったら入りたいといった心境だろう。そんな詩織の態度に、澄江がはぁと一つ溜息を零す。 「これはどうも…その先も少し考えておいた方が良さそうね」 『お、お願いします』 「やれやれ…ま、いいけどね。それじゃあ…詩織がストリップするシナリオでいいのよね?」 『え?あ、あ、あの…そ、それは…その…』 「いいのね」 『…は、はい…それで一つ』 「どこのサラリーマンよ。ま、いいわ、なんか私も楽しくなってきちゃったし…」 そう言ってまた足元のソレを小突き始める澄江。確かに澄江は楽しんでいた、詩織との電話を。このどこか背徳的なシチュエーションを。 こんな楽しいこと、どうしてもっと早く思いつかなかったのだろうという気さえしてくるほどに。 「じゃあさ、いっそのことパンツを下ろしたそのフリチン君を寝転ばせましょうか」 『寝転…ばす?』 「そう、仰向けに寝転ばせて…詩織がその子の顔を跨いであげるの。そうね、詩織はその子の足の方を向いていた方がいいわ。あ、勿論、その時、詩織はスカート着用よ」 『えーっ!ど、ど、ど、どうして、そ、そんなこと…』 「ん?理由はいくつもあるけど…まずその坊やに詩織の顔を見られなくて済むことね。きっと詩織は緊張して真っ赤になってるからその表情を見られなくて済む」 『あ…』 「次にその逆。詩織もその子の顔を見なくて済むこと。詩織はきっとその子の目を見たら、しどろもどろになっちゃうでしょ?」 『う…く、くやしいけど…そ、そうかも…』 「いいじゃない、いつも遠くからこっそり見るしかなかったんだから。ここぞとばかりにサービスしておあげなさいな」 『うぅ…か、考えとく…で?次はどうするの?』 「フリチン君にもっと近くでスカートの中を見せてあげるの」 『もっと近く?それって…』 「そのまま…顔を跨いだまま、徐々にしゃがんであげるのよ。和式トイレでするみたいに」 『そ!そ、そ、そ、そんなこと…』 「勿論スカートはちゃんとまくり上げてあげるのよ。しっかりと詩織さんのパンティがその子の目に入るように…文字通り目と鼻の先で、ね?」 『目と…鼻の…先?…ごくっ…』 いつしか詩織から否定の言葉が無くなった。ただただ澄江の考え出したシチュエーションに聞き入り始めたのだ。 いや聞きながらも、きっとまた意識の半分は妄想の世界に飛んでいるのだろう。時折、はぁ、ふぅとおかしな溜息を零している。 しかし、変化を起こしたのは詩織だけではない。澄江の表情もまた徐々にとても淫靡なそれに変わっていったのだ。 目を細め、絶えず口元にイヤらしい笑みを浮かべつつ、すっと下唇を舐める仕草をする。その表情は、余りにエロティックだ。 (クスッ…クスクスクス…もう、や〜ね。こんなに震わせて…クスクスクス…) 澄江の口から淫らなシチュエーションが語られるたび、股間のソレが澄江の足元でビクンビクンと大きく打ち震える。 その震えを収拾するかのように、キュッと爪先でソレを押さえつけると、澄江はシュシュッと爪先を立てて上下に擦りたてた。 (はぅ!…はぐ…はぅぅぅ…) 『え?…あ、あれ?…す、澄江、な、何か言った?』 「え?う、ううん…べ、別に何も…それより詩織、貴女こそ私の話、ちゃんと聞いてるの?」 取り繕うようにそう言うと、一転、爪先の動きを緩やかにしてやる。足元のソレの震えがまた大人しくなる。 『う、うん…き、聞いてる。聞いてるよ?あ、あの…わ、私が、あの子の顔を跨いで…その…顔の側まで、パ、パンティを…』 「そう、その格好になれば…坊やのチンポも貴女の目の前」 『あ、そ、そうか…』 「坊やの目を気にすることなく、貴女はチンポを弄り放題ってわけね。坊やはきっと…」 『パ、パンティに気を取られて、私の態度や表情なんか気にしてる暇がない?』 「フフ…きっと気を取られて、なんて生易しいものじゃないわよ。余りの興奮に貴女が何もしなくても、お漏らししちゃうかも」 『い、いくらなんでも、そこまでは…』 「いいえ、有り得るかもしれないわよ?そうね…例えば、貴女がちょと性教育をしてあげれば、ね」 『せ、性教育?』 「わからない?元々貴女は…見せてあげるつもりだったんでしょう?全部……ん?あん、また…」 全部見せる、という言葉に反応したのだろう、またビクンと足元が脈動し澄江の足を擽った。思わず恨み言を呟いてしまった澄江だ。 けれど今の詩織には、澄江の余計なひと言は全く聞こえていないようだった。 『!!!…ま、ま、まさか、そ、そ、そ、そ、その格好で?…』 「そう。まぁ、少しは焦らしてあげるのも面白いかもね。例えば…貴女は坊やの顔を跨いだまま一旦立ちあがるの……イヤらしく腰をくねらせながら…」 『………………』 「フフ…坊やはきっとお預けを食らった犬みたいに情けない表情をするわ…舌を出して、はぁはぁ、はぁはぁって…詩織さん、もっとパンティ近くで見せてよぉって」 『………ゴクッ』 「あぁ、その時、しっかりと見ているといいわ。坊やのオチンポを。きっと愉快なことになってるわよ」 『…?…愉快な…こと?」 「ええ、きっと触れてもないのに勝手にピクピク震えてる…皮のスッポリ被った先っぽからみっとも無いくらい沢山の我慢汁をタラタラ、タラタラ流しながら…」 『…はぅん…そ、そんなことに…なっちゃてる…の?…』 「えぇ、そうよ。一度近づいた貴女のパンティ…それが離れていっちゃったの。届きもしないのに首を一生懸命伸ばして貴女の股間に顔を近づけようとしてる…」 『…はぁ、はぅぅ…そ、それで?…』 「もしかすると貴女の股間に手を伸ばそうとするかもしれないわね。いつもいつも自分のチンポを扱いてるその手を貴女のパンティに伸ばしてくるの…」 『あふぅん…わ、私…さ、触られちゃうの…ア、アソコを?…オ、オナニーばっかりしているエッチな手で?そ、そんなぁ…あぁん…』 何やら電話する2人の雰囲気が妖しいそれに変わってきていた。 少し前から会話の内容が少々おかしい。第三者から見れば、今の2人はとても滑稽に見えるに違いない。 しかし、今の2人はその滑稽さに気づいていない。詩織はまたしても自分の妄想の世界を飛び回り始めた。そして澄江は… (あん、何これ?…わ、私が喋るたびに、ピクピク、ピクピクして…会話に集中できないじゃないのぉ…) 足元のソレに気を取られ、すでに意識の殆どはそちらに集中してしまっているようだった。 もっとも、そうなるように、そうなることを願って、こんなおかしな話をしているわけだが。 「えぇ、そうよ。放っておけば、坊やの手が貴女のパンティに届いてしまうわ。けれど、そんな悪戯っ子な手は足で軽く蹴飛ばしてやればいいの」 『あん…け、けっ飛ばしちゃうのぉ…あふん…か、可哀そうだけどぉ…おあずけさせるのねぇ…』 「そうよ。いい子にしていないとここで終わりよって睨んであげなさい。きっと坊やはシュンとして大人しく手を引っ込めるわ。だって…」 『…はふぅ…だ、だって?…』 「だって、坊やが本当に見たいものはまだ見てないんだもの…貴女だって、そう。まだもう一つの目的は達成してないでしょ?だってまだパンティを穿いてるんだから…」 『ああん…そ、そうだよ…わ、私…パンティをまだ…そ、そうだよね…うふん…私、まだ…パンティ穿いちゃってるもん…あぁ…』 この乱れよう。詩織の興奮状態は少し異常だ。きっと今まさに、澄江の台本通りに自分の妄想が進んでいるのだろう。 そして恐らく、詩織は手淫を始めてしまったに違いない。この息の荒さからすれば多分間違いないだろう。 普段の澄江ならば『何やってるのよ!』と一喝するところだ。けれど今はその澄江さえもが普通ではなかった。 既に澄江は、自分の右足一点に意識を集中させていた。自分のどんな言葉にソレが反応するのか、ワクワクとした気持ちで言葉を選んで喋っているのだ。 勿論、それだけではない。あまりに大人しくなってしまうような時には、スッと爪先を滑らせソレを撫であげてやることも忘れてはいない。 また逆に、あまりに節操無くはしゃぎだした時は、メッと言わんばかりにキューっと爪先を突き立てて懲らしめてやったりもする。 自分の思い通りに反応するソレが、澄江にはおかしくて、楽しくてたまらなかった。 詩織は詩織で、澄江は澄江で、各々がこの電話での会話を心から楽しんでいた。 続 |
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