チューリップ／トライアンフ

　チューリップの分類では、開花期は中生（これは海外の分類の場合。日本での中生は富山県の平年開花日で4月16日〜25日）とされています。
　オランダ・ハーレムの Zocher & Company が一重早咲きグループに旧分類（1980年以前）のダーウィンチューリップ（Darwin tulips。一重晩生）を交配させたのが最初だそうです。1918年（大正7年）に売り出されたところ、N. Zandbergen Wzn が買い占めて、Triumph tulip（トライアンフチューリップ）という新しい名前を造ったそうで、1939年に分類が改訂された際に、新しいグループ（一重、草丈が高い、中生）として独立したそうです。1958年に、一重早咲きと一重遅咲きの交配品種も加えられたそうですが、ダーウィンチューリップの他に、旧分類のコッテージ（Cottage。晩生）も交配に用いられたそうです。1981年に新たに分類が改訂されたときに、旧分類のメンデルチューリップ（Mendel tulips。晩生）がトライアンフグループに編入されて、現在に至っているようです。
　早生の品種と交配したことにより、花形はダーウィンチューリップの血を引きつつも（花被片は幅広く、先端は丸味を帯びる）、開花時期はダーウィンチューリップよりも早くなったそうです。花色がバリエーションに富むことも特徴だそうです。促成栽培や切り花に適しているとも言われています。

• van Scheepen, J. Cultivar groups in the genus Tulipa L. (Liliaceae,). Acta Horticulturae 413: 137-143. 1995.

　球根の植え付けは昨年の12月中旬、出芽は今年の2月中旬、最初の開花は4月上旬です。無加温の温室内で育てました。
　例によって、コレクションのために通販で購入しました。品種名に「ダーウィン」と付いているのでダーウィン・ハイブリッド系の品種かと思いましたが、トライアンフ系の品種です。スノーは白色と言うことで納得できますが、何でダーウィンなんでしょうね？（2008．11．17．）