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Senior Mania -kindergarten_teacher- |
其の参 「な、な…な、なに?…」 突然の泣き声に、わたるはひどく驚かされた。一体、何がおきただろう? 目を白黒させて泣き声が聞こえている方向に顔を向けてみる。 「うわぁ〜ん!…わぁ〜ん…ヒ、ヒック…うぅわぁ〜〜ん!」 やはり聞き違いなどではない。隣りの部屋辺りからまだ年端も行かない幼い子供の泣き声が聞こえてくる。それも、かなりの大声だ。 「な、なんなの?」 驚き戸惑うわたる。しかし、そんなわたるをよそにようこは… 「あれ?ボクたん、起きちゃったのかな?」 「え?…ボ、ボク…たん?…」 「あぁ、ごめんね、わた君。驚かせちゃったみたいね。実は隣の部屋にね…」 ようこは、わたるに泣き声の正体を説明した。 ようこの話では、隣の部屋の泣き声の正体は、今この幼稚園に通っている男の子だということだ。 この季節、本当は園は午前中だけで終了するのだが、彼の両親は共働きで昼間のうちは家にいないらしい。 それで仕方なく夕方まで預かっているとのことだった。 「…というわけなの。本当はあまりよくないんだけどね、そういうの。でも、どうしてもって頼まれちゃって」 「そ、そう…」 「それに、ほら?…どうせ先生、今、後片付けとかで幼稚園にわりと遅くまでいるから…ついでって言うとボクたんに悪いけど…」 「『ボクたん』って…名前なの?」 「え?…あはっ、違う違う。『ボクたん』っていうのはね…他の二人はどちらも女の子なんだ。で、男の子一人だから…なんか、自然にそう呼ぶようになったの」 「あ、そういうこと…」 「それにね…ちょっとね弱虫なところがあってね。いっつも女の子二人に苛められてるんだよね。それで『ボクたん』…なんか弱虫な感じがするでしょ?」 「そ、そう…かなぁ?…」 「あれ?…そう思わない?…って、まぁ、それはどうでもいいか…あはは…」 「で、でも…なんで隣りに…全然、気がつかなかった」 「あ、それはね…」 彼は、いつもこの時間は隣の部屋でお昼寝をしているらしい。 彼が寝始めてから今1時間ほどたったところだが、いつもならば、あと1時間から1時間半は寝ているということだ。 実は、ようこは彼を寝かしつけてから、彼のおやつを買いに自転車で出かけるところだった。 そこで、わたると衝突してしまったというわけだ。 「そうだったんだ…」 「うぅわぁ〜〜ん!」 その時、『ボクたん』の泣き声が一段と大きくなった。 「いっけない。のんびり話してるところじゃなかった。ごめんね、わた君。ちょっと見てくるから」 「あ、ぼ、僕も、行くよ」 わたるは、背中の痛みをこらえようこに付き従った。 隣の部屋というのは、本来この幼稚園では保健室代わりに使われている部屋だ。 そこは畳が敷かれた8畳の和室であり、気分の悪くなった園児のために布団も用意されている。 実はわたるも、この部屋には何度かお世話になったことがあった。 二人が部屋に入ると、泣き声の主は、部屋の中央に敷かれた布団の上で女の子座りをしながら大声を張り上げて泣いていた。 「うぅわぁ〜〜ん!…うぅ…うわ〜ん…」 「どうしたの?ボクたん?」 「あ、ようこ先生…ど、どこにいってたのぉ?…どっかいっちゃったと…」 「え?…あ、ごめんごめん、先生がいなくて泣いてたの?…ごめんね、ちょっと隣りの部屋にいたんだよ。このお兄ちゃんと一緒にね」 「え?…お兄ちゃん?…あ!…お、お兄ちゃん…だ、だ〜れ?」 ボクたんは、見るからにまだ幼い園児だった。 さらさらの坊ちゃん刈。座っているため正確にはわからないがおそらく1メートルほどの身長。目を擦る手はまるで紅葉のようだ。 本音を言えばわたるには、ボクたんは実際の年齢よりもっと下、3、4歳程度の幼児にしか見えなかった。 「こんにちは、ボクたん」 「こ、こ…こんにちは」 「あのね、ボクたん。このお兄ちゃんは、わた君っていうの。ボクたんの先輩なんだよ」 「せ、せん…ぱい?」 「昔ね、この幼稚園に、ボクたんと同じように通っていたんだよ」 「そ、そーなの?」 「うん、そーだよ。ボクたん。こんにちは。僕はわた君…です」 自分で自分のことを『わた君』などと少々気恥ずかしい気もするが、ようこに合わせ、あえてそう自己紹介したわたるだった。 「でもさ、ボクたん、やっぱりちょっとおかしくない。いつもなら、先生がいないくらいでいきなり泣いたりしないのに…」 「え…う、うん」 「いつもなら泣きだす前に、『せんせー』って大声で呼ぶでしょ?どうしたの今日は?」 「…う、うん…」 いつしかこの幼児は泣き止んでいた。が、どうしたことだろう。今度はやけに落ち着きがなくなっているのだ。 ソワソワとモジモジとしきりに身体を震わせるように揺らしながら、チラッチラッとようこの顔色を窺うような素振りをする。 様子がおかしいことを悟ったようこは、心配になり、ボクたんの側に近づいていった。 「どうしたのよ、ボクたん?」 「な、なんでも…なんでもないの」 「だって、変なんだもん。熱でもあるの?」 「な、な、なんでもないの!ホ、ホントになんでもないの!」 「ど、どうしたの?そんなに慌てて…なんか変じゃ……ん?…あぁ!」 「あ!だ、だめ!ようこ先生、言っちゃだめ!」 「な、何?どーしたの?ようこ先生?」 突然、驚きの声をあげたようこ。そして、取り乱すボクたん。 何がおきたのだろう?思わずわたるは、敷かれた布団の側に歩み寄った。そして、不安げにようこの顔を覗き込んでみる。 軽く口を開いたようこの表情は、まさに呆気に取られたといった表情をしていた。 しかしそれもつかの間、次の瞬間ようこは… 「プゥーッ!ププッ!キャハッ!キャハハハハハハッ!」 突然、大笑いを始めたのだ。 「な、何?…何なの?…ようこ先生?」 ようこは薄っすらと涙さえ浮かべ、笑い転げている。ボクたんを見れば、小さな顔を真っ赤に染めてとても恥ずかしげな表情だ。 「ねぇ?…ねぇ!ようこ先生ったら!」 一人取り残されたような気持ちになり、少々イライラしたわたるだ。 その様子がわかったのか、ようこがようやく大笑いを止めた。 「…ハハハッ…はぁ〜おかしい。あ、ごめんごめん、わた君。あんまりおかしくて…」 「な、何が?何がそんなにおかしいの?」 「だって…」 「ダメー!せんせい、言っちゃだめー!」 ボクたんがようこの会話を遮った。ボクたんは必死にようこが話をするのを邪魔しようとしている。 その理由は、一体何なのだろう? 「ふふ…や〜ね、ボクたんったら。それならそうと最初から言えばいいのに」 「……だ、だって…」 「ねぇ、ようこ先生ったら。一体、何なの?」 「ふふ…さ〜てね…うふふふふ…」 と言いながら、ようこは目と顎で合図を示した。ツンツンと顎先で敷かれた布団を指したのだ。 「え?…布団?…布団がどうか…あ!」 思わずようこの顔を見るわたる。ようこは薄っすらと微笑みながら、軽く一つ頷いた。 なんと布団には、大きな地図が描かれていたのだ。 「な〜んだ、そういうことか」 やっと、わたるも納得できた。 この幼児はオネショをしてしまったのだ。それを知られるのがイヤで、恥ずかしくて、このような抵抗をしていたのだ。 「ひ、ひどい!…せんせい!ひどいよ!…お兄ちゃんにばらして…」 ボクたんが叫んだ。よほど恥ずかしいのだろう、先ほどよりもさらに真っ赤な顔をして、恨めしげな目でようこを見るボクたんだ。 「ひどいよ、ひどいよ」 「ひどいよって…フフ…しょうがないでしょ?…あらあら…こ〜んなに大きなシミを作って…や〜ね、ボクたんたら」 「だ、だ、だってぇ〜」 「フフ…いいからいいから。やっちゃったものは仕方ないもんね。さ、お着替えしよ?ほら、ボクたんのズボン…ビショビショだよ」 「う…うん…」 「よし、いい子だね、ボクたん。それじゃあ、ちょっと待ってね。替えのパンツとズボン、出してきてあげるからね。あ、そうだ。ねぇ、わた君?」 「え?な、なに?ようこ先生」 「怪我してるのに悪いんだけど…ちょっと頼まれてくれないかな?」 「頼み?な、なに?」 「布団、お庭に干してきて欲しいんだけど…鉄棒にでもかけてきてくれないかな?」 「うん、いいよ。大丈夫、それくらいの大きさの布団なら、全然平気だよ」 「ありがと、わた君。じゃあ、お願いね」 いくら背中に痛みがあるとはいえ、園児の敷布団を運ぶことなど造作もないことだ。 わたるは、軽々と敷布団を持ち上げ部屋を出ていった。 わたるが鉄棒に敷布団を干し、再び部屋に戻ったのはほんの2、3分後のことだ。 部屋の中では、ようこがボクたんのオネショの後始末をしていた。 「ほら、ボクたん。着替えを持ってきてあげたよ。さ、ズボンとパンツおろそうね」 「う、うん…」 力のない返事をするボクたん。オネショをしてしまったバツの悪さで、すっかり落ち込んでしまったようだ。 さすがに可哀想だと思ったのだろう、ようこは、しょんぼりと立ちつくしているボクたんの目の前に跪き、そっとボクたんの肩に手をかける。 「あら、ボクたん。や〜ね、そんなに気にしなくていいんだよ。ほら、もっと元気出して」 「…う、うん…」 それでも元気のない返事のボクたんだ。中々、ズボンを脱ぎ始めようともしない。 「ほ〜ら、元気出して!しょうがないなぁ、先生も手伝ってあげるから。ズボン、はやくぬいじゃお?風邪引いちゃうよ」 「…う…ん…」 「ふぅ…随分、へこんじゃったね、ボクたん…」 ボクたんのズボンをおろしながら、全然元気を取り戻そうとしないボクたんに、ようこは深いため息をついた。 「そんなに、気にすることないと思うけどなぁ。そりゃあいつもオネショをしてるっていうなら問題だけど…」 「で、でも…」 「たまにしちゃうって子、一杯いると思うよ、先生は」 「…」 「ほ〜ら、気にしない、気にしない。はい、次はパンツおろそうね」 「う…うん…」 向かい合ったようこの両肩に手をつき、ボクたんは片方ずつパンツから脚を抜いた。 わずか3センチほどの小さな小さなペニスが姿を現す。 それは、まるで今のボクたんの気持ちを象徴するかのようにしょぼりとうな垂れていた。 「さ、元気出して、ボクたん。ちゃ〜んと立派なチンポコだってついてるんだから…男の子がメソメソしてちゃおかしいよ」 そう言いながら、ようこは、人差し指でチョンとボクたんのペニスを突っついた。 その時だった、わたるの股間にキュンと切ないような疼きが走ったのは。 もちろんわたるが見たその光景は、『幼稚園の先生がそそうをした園児を励まそうとした』というただそれだけのことだ。 下半身丸出しの少年と衣服をまとった大人の女性、そう表現すれば確かに淫靡な感はあるかもしれない。 しかし、先生が園児のオネショの後始末をしているという事実さえ知っていればなんら不思議なことはない。 当然だが、フリチンの異性が目の前にいるとはいえ、ようこがそれを意識するようなことはない。 なにしろ相手は、まだ少年とさえ言えないただの園児なのだ。 ようこは『立派な〜』とは言ったが、それはあくまでも男性であることを強調しただけでボクたんのペニスが立派なわけではない。 まだ性に疎いわたるの小さなペニスよりも、さらに一回り小さなそれ。そんな小さなものをぶらさげている幼い子供なのだ。 幼稚園の先生であるようこが、そんな幼い子供のそんな幼いペニスを気にかけることがあるわけはない。 それはボクたんにしたって同じことだ。フリチンにされ、ペニスを指で突かれる。 それがわたるだったら、思わず泣き出してしまいたくなるほどの恥ずかしい状況だろう。 けれど、ボクたんはペニスをだらしなく晒したまま、ただただ申し訳なさそうにようこの表情を窺っているだけである。 幼い子供なのだ。だからこそ人前で、それも大人の女性の目の前でペニスを晒されても恥ずかしがることもないのだ。 幼い子供と大人の女性のやりとり。それは、何の変哲もないそんな普通の光景だった。 ところが、そんな普通の光景をどこか邪な目で見、妄想を掻き立てられてしまう少年がそこにいた。 続 |
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