悪い警察特集へ戻る
動物の不妊去勢と尊厳死を考える会トップへ


地域猫活動に精進する主婦が、警官に署へ連行され、「今後、のら猫にエサをやりません」という念書を無理矢理、書かされたのです。当会は警察署へ謝罪を求め、当該警察の上司が翌日、ボランティア宅へ謝罪に行きました。



貴署の不祥事に関する謝罪を求める要望書


◎◎警察署署長殿
◎◎警察署警務課長殿

拝啓
日々のご政務、大変、お疲れさまです。

当会は、捨て犬捨て猫を減らす観点から、避妊去勢の実践と啓蒙を主な活動とする市民団体で、どんなに経済発展を遂げようとも、動物が捨てられることの多い国は、他国に自慢できるものではないと考えております。また、安易にのら猫へのエサやりを推奨する団体ではありませんので「エサをあげる人は必ず避妊去勢してください。避妊去勢しない人は絶対にエサをあげないでください。」と啓発しております。

昨日、当会へ◎◎区内で地域猫活動をする主婦より相談がありました。

内容は、のら猫へのエサやりに反対され、しかも◎◎警察までもが不当介入した事件だということです。
法の番人であり、動物愛護の精神を一般の国民以上に遵守し、その精神を広く国民に啓蒙しなければいけない
立場の警官が動物愛護法を認識せず、地域猫活動の邪魔をし、そのうえ、この主婦に「今後は、のら猫にエサ
をやりません」という趣旨の念書まで書かせているその卑劣な行為は、職権乱用・人権侵害に当たります。

主婦に念書を書かせた警察は、この手口で他にも犯罪を起こしている可能性がありますので、今後の不祥事を抑止するためにも、この警官に謝罪文を書かせ、当会まで5月15日迄にご送付くださるか、この主婦へ直接、謝罪するなどの措置を取ってください。

謝罪なき場合は、署長ならびに警務課長までもが内部による犯罪を擁護した責任を問うために、当会は、国家公安委員会ならびに東京都公安委員会へ要望することも考えております。

もう一つの不祥事は、この主婦が、地域猫活動反対派の中年男性の腕に触れただけで、怪我をさせた訳でもないのに警官が「傷害罪だ!」と騒ぎたて、本当に怪我をしたという証拠も無く、主婦が「本当に怪我をしたかどうか腕を見せてください」とお願いしたにも関わらず、警官は「この男性が傷害だと言っているから傷害だ!」とゴリ押し、腕の状態を見せもせず、勝手に傷害罪と決めつけ、この主婦を署まで連行したのです。

女性が接触しただけで、怪我をするとは考えられませんので、警察が傷害罪だと決めつけてしまうのは『言いがかり』です。
現に、主婦を警察へ連行した後、傷害については、警官は触れていないのです。傷害罪ということで署へ連行したのなら、傷害罪が成立するかどうかを立証するために、状況について詳しく聞くなどの捜査をするのが筋ですから、この点からも傷害事件は無かったのでしょう。

また、中年男性を病院へ行かせ、医師に診断書を書かせるなどのアクションがあって然るべきですが、それも無かったのですから、傷害罪だといって言いがかりをつけて、署へ連行し「のら猫にエサをやりません」という念書を強制的に書かせるのが目的だったと推測するほうが自然です。この一連の行動は、明らかに『◎◎警察署の不祥事』といえます。

一旦失われた信用を回復するには、気の遠くなるような努力が必要とされますが、上層部が率先して、不祥事を内部から追求することで、国民に愛され信頼される組織となる可能性も残されています。今日もなお、多くの警官たちが、国民ために、黙々と職務に精励していることを信じたいのですが、一警官の職権乱用と動物愛護法を無視した思想により警察の社会的評価を下げてしまったのですから、◎◎警察署の信用を回復するためにも、早急に謝罪されるのが得策でしょう。


次に地域猫活動について説明致します。

地域猫活動とは、猫を好きな人も嫌いな人も関係なく、人間のエゴのせいで、のら猫になってしまった猫達の生きる権利を尊重し、地域の皆で力を合わせて避妊去勢・エサあげ・糞の始末を分担しようという情操教育にも役立つ文化的な概念ですので、全国的に広がりつつある運動です。地域猫活動への参加を強要はしませんが、地域猫活動の邪魔をする権利が国民の誰にも無いことは法でも定められておりますので、参加をされないのでしたら、せめて、活動をする方々にねぎらいの言葉を掛けるなどの、思いやりがあっても良いはずです。

また『地域猫』という概念は、磯子保健所が率先して地域社会に定着させたという経過もあり、東京都衛生局動物管理係のほうも、のら猫との共存に積極的な答申を示していますので、警察だけが取り残されることのないようにして頂きたいものです。

4年位前に、ある警官が「地域住民の快適な生活を維持する為に、この場から、のら猫を追い払うが、他の地域でなら、のら猫は生息しても良い。この地域にのら猫がいなくなれば、それで良い。他の地域のことまで考えてはいられない。」と言って、そのモラルの低さを追求され、謝罪したことがありました。この警官は追い払えば解決すると考えているようですが、避妊去勢しなければ増え、増えた猫は、その場へ戻ってくるのです。

エサを食べさせたくないからといって、ひとりひとりに文句をおっしゃったとしても、ボランティアは動物愛護法に沿って活動しているのですから、エサあげを辞めさせるだけの強制力はありませんので、のら猫を減らす為の得策である地域猫活動を、暖かく見守ってください。

また、迷惑を理由に反対されても【迷惑の定義】は人によって違いますから、エサをあげている人の立場からすれば『地域猫活動という公共の利益に寄与する活動の妨害をされ、大変迷惑している』ということになり、金銭的な負担や労力、エサあげに反対されて病院に通った場合の治療費などを比較した場合、エサをあげている方々のほうが迷惑をしていると云えるでしょう。

大人は、次世代を担う子供達に、弱者を排除する気持ちを伝えてはいけませんので、署内から地域猫活動にカンパされるのも一つの方法だと思います。

心から動物のことを思う人は皆、必ず避妊去勢をします。手術せずに、のら猫を増やして楽しんでいるだけの偽愛護者には、先にも述べた通り、当会は「避妊去勢をしない人は絶対にエサをやらないでください」と啓蒙しております。その点からいっても、猫嫌いの方も猫愛護派ものら猫を減らしたいという気持ちは全く同じなのです。


◎地域猫活動におけるメリット

避妊手術をすることで、子猫が産まれるのを防ぎ、去勢することで、オス特有の尿の悪臭はなくなり、オス・メス共に発情しなくなり、発情期のうるさい鳴き声もなくなりますし、発情しませんから、ストレスが溜まることもありません。(手術してもしばらくは、発情することもあります)

最後になりますが、ご存じのことと思いますが、法が改正され、動物を遺棄した者や給餌を怠った者には30万円以下の罰金、動物を虐待した場合は100万円以下の罰金あるいは一年以下の懲役も科せられる昨今となりましたので、地域猫活動へのご理解と後方支援をお願い致します。敬具

13年4月30日

不妊去勢普及の会(現在は動物の不妊去勢と尊厳死を考える会と改名)
星野節子 0247−57−3663

【賛同する団体ならびに個人】
タカオ・アームストロング(オーストラリア在住、会社経営)、ミサ・アームストロング(オーストラリア在住、牧場経営、国際動物福祉基金 (IFAW)・世界自然保護基金(WWF)会員)、アンジュラ・アダムス(オーストラリア在住、会社員、世界動物保護協会(WSPA)会員、WSPA動物救助隊員 (ARTM))、レイチェル・ナカタ(オーストラリア在住、教員・大学院生、世界動物保護協会 (WSPA)ボランティア、WSPA動物救助隊員 (ARTM)、国際動物福祉基金 (IFAW)・世界自然保護基金(WWF)・アジア動物基金 (AAF)会員)、アニマルライフ、府中動物愛護の会、避妊去勢ネットワーク板橋


動物の不妊去勢と尊厳死を考える会トップへ
悪い警察特集へ