植物の生育環境(温度)
植物の説明で足りない内容を補足する予定です。このサイトで取り上げた内容に限って紹介しています。
このページは、随時、加筆・修正する予定です。ご了承下さい。
最新の更新:2007年 5月14日
- 植物耐寒ゾーン(植物ハーディネスゾーン;Plant Hardiness Zone)
年最低気温の平均値に基づいて国や地域を華氏10度ごとに 1(−50°F[−45.6℃]未満)から11(40°F[4.4℃])の11段階に分けたものです。この段階の数字はゾーンナンバー(zone number)と称し、数字が小さいほど気温が低いことを示します。
Zone °F ℃ 1 <−50 <−45.6 2 −50〜−40 −45.6〜−40.0 3 −40〜−30 −40.0〜−34.4 4 −30〜−20 −34.4〜−28.9 5 −20〜−10 −28.9〜−23.3 6 −10〜0 −23.3〜−17.8 7 0〜10 −17.8〜−12.2 8 10〜20 −12.2〜−6.7 9 20〜30 −6.7〜−1.1 10 30〜40 −1.1〜4.4 11 >40 >4.4
2〜10段階は、更に5°Fずつ細分することがあります。この場合、例えば、2a、2b のように表します。温度は a<b です。
植物の耐寒性(正確には、生育可能な地域)はゾーンナンバーで、例えば、Z5のように示します(Z は Zone の頭文字)。この場合、年最低気温の平均値が−20〜−10°F(−28.9〜−23.3℃)よりゾーンナンバーが大きい地域なら栽培可能ですが、ゾーンナンバーが小さい地域では寒さに耐えられないために栽培できないことを意味します。
私が住んでいる仙台を例とします。日本の気象データは、気象庁の気象統計情報から調べることが出来ます。この項目を書いている時点(2007年5月)で、「気象統計情報」→「過去の気象データ検索」→「地点の選択」の後に、「年月日」は選択しないで、「データの種類」の「年ごとの値を表示」をクリックすると、観測を開始した年から現在までのデータが表示されます。このデータは Excel や Lotus などの表計算ソフトにコピーすることが可能です。こちらのデータによると、仙台の1961〜2006年の年最低気温の平均値は約−6.8℃でした。これはゾーンナンバーで8(Z8:−6.7〜−12.2)であって、これよりゾーンナンバーの小さい植物なら、防寒しなくても栽培することが可能です。
ただし、植物を栽培する上では、耐寒性だけでなく耐暑性も考慮する必要があります。耐寒ゾーンに基づいて栽培可能な植物であっても、地域によっては高温に耐えきれないことがあります。このため、国や地域の気象を考慮して、独自の工夫がされている場合があります。
ゾーンナンバーを掲載している図鑑など(他にもあると思いますが、私の手持ちの資料に限らせて頂きます)
「The New RHS Dictionary of Gardening」(ヨーロッパとアメリカ合衆国のみ)、「日本花名鑑」(日本限定)。
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