このページ内の文章・画像の転載を禁止します


シラユキゲシ

シラユキゲシ


ケシ科 エオメコン属(シラユキゲシ属)
学名Eomecon chionantha Hance
英名snow poppy
和名シラユキゲシ(白雪芥子)
別名 
花言葉 
メモ

 エオメコン属(Eomecon Hance)はシラユキゲシ一種から成る単型属なので、属についてもこのページで解説します。

 属名は、ギリシア語の「heoros(東方)+mekon(ケシ)」で、分布している地域に由来するそうです。
 「中国有用植物図鑑」には、シロバナ・クサノオウと言う名前で記載されていましたが、その名前を記載している資料は、他に見つけることが出来ませんでした。
 なお、中国では、血水草と呼ばれているそうです。これについては、私個人の推測ですが、茎を切ったときに出てくる樹液の色に由来するように思われます。もっとも、血のような赤ではなく、オレンジ色ですが。
 原産は中国東部です。「中国有用植物図鑑」によると、四川省、湖北省、貴州省、広西チワン族自治区、湖南省、江西省、福建省に分布しているそうです。

 形態ですが、葉身は先が尖った心臓形で縁は波状です。長い葉柄があり、根生しています。一つの花茎に数花を着け、集散花序を形成しています(具体的に何花序かは分かりません)。萼片は二つですが、他のケシ科の植物と同じように、開花時に取れます。花弁は4枚で白色です。雄ずいは多数あります。子房は卵形で柱頭は二裂します。雄ずい、雌ずいともに色は黄色です。

 耐寒性がある多年草で、条件が良ければ、−10℃にも耐えられるそうです。花期は春です。
 半日陰で湿った場所を好むそうです。土は、根腐れしないように水捌けが良く、肥沃なものを用います。繁殖は、実生か株分けで行います。いずれも、春に行うそうです。1〜2年に一度、植え替えすると良いそうです。

 薬効があるそうですが、資料によって若干異なるようです。「中国有用植物図鑑」によると、「根茎および全草は、結核性の咳、打撲傷、毒蛇の咬傷などの症状を治す」そうです。また、「世界有用植物事典」によると、「根茎は黄水芋の名で薬用にされ、腰痛、解毒、小児脳毒などに用いられる」とのことです。その他、「原色和漢薬図鑑(上)」によると、中国では、オウレン(Coptis japonica (Thunb.) Makino;キンポウゲ科)の代用品として用いられているそうです(漢方薬の黄連は、オウレンの根を除いた根茎を乾燥させたもので、消炎、止血、瀉下に効果があるそうです)。


本棚以外の参考文献
  • 村上孝夫監修.中国有用植物図鑑.廣川書店.1991年.

  • 堀田満ら編集.世界有用植物事典.平凡社.1989年.

  • 難波恒雄.原色和漢薬図鑑(上).保育社.1980年.

コメント

 根茎の植え付けは3月下旬、最初の開花は5月上旬です。露地の半日陰で育てています。
 例によって、コレクションに入れるべく、種苗会社の通販で買いました。高い買い物でしたけど(^^;。Yahoo!のオークションでは、確か、100円から競りにかけられていたと思います。そちらでも良かったかもしれませんが、通販の注文を済ませていましたし、苗の状態が分からなかったので諦めました。もっとも、種苗会社から買ったからと言って、信頼できるとは限らないことは学習済みですが( ̄▽ ̄ゞ(2003.5.17.)

 
HOME   植物名一覧

このページ内の文章・画像の転載を禁止します