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モルセラ・ラエウィス

モルセラ・ラエウィスモルセラ・ラエウィス
モルセラ・ラエウィス


シソ科 モルセラ属(カイガラサルビア属)
学名Moluccella laevis L.
英名Bells of Ireland
和名カイガラサルビア(貝殻サルビア)
別名 
花言葉 
メモ

 属名は、モルッカ諸島(Moluccas)で初めて採取されたことに因んで付けられたそうです。
 参考にした図鑑の中には「Molucella」と「c」が一つの物もありましたが、このページでは、英国王立園芸協会の「The New RHS Dictionary of Gardening」(Macmillan Referance LTD, 1999)、D. J. Mabberley著「THE PLANT-BOOK -A portable dictionary of the vascular plants- 2nd edition 」(Cambridge University Press, 1997)、「園芸植物大事典」に記載されてたスペルを採用しました。なお、読み方は、「モルッケラ」が正しいそうです。
 英名は、「The New RHS Dictionary of Gardening」に載っていたのは上記の「Bells of Ireland」だけですが、「リーダーズ英和辞典」(研究社)には、「Molucca Balm(モルッカ・バーム)」、「Shellflower(シェル・フラワー)」も載っていました。
 原産は西アジア、シリアで、日本には昭和初期(1930年頃)に渡来したそうです。

 モルセラ属は、写真の M. laevis(ラエウィス種)と M. spinosa(スピノサ種)の2種から成る小さな属だそうです(「The New RHS Dictionary of Gardening」には4種と書いてありますが)。日本でモルセラと言ったら、一般に、ラエウィス種のことを指すようです。
 半耐寒性、あるいは、耐寒性はないと言われているようです。そのため、春播きの一年草として扱います。発芽適温は20〜25℃くらい、発芽日数はおよそ12日と言われています。日当たりと水捌けの良い土地が向いていて、多肥は好みません。原産地は乾燥している所なので、多湿に気を付けます。生育適温は25〜30℃と比較的高い温度を好むそうです。手間いらずで、比較的簡単に育てられると思います。
 切り花として楽しめるほか、ドライフラワーにすることも出来るそうです。

 写真をご覧の通り、花は杯状の萼に包み込まれています。萼の大きさは大体3cmくらいです。左上は蕾の写真で、この時は下唇は上唇に包まれています。左下は開花直後の写真で、もう少し時間が経つと、右の写真のように雄しべが伸長してきます。
 草丈は40cm〜1mくらいになるそうですが、私が栽培した物は、密植したせいで、20cm前後くらいにしか育ちませんでした。

コメント

 播種は4月末、発芽はそのおよそ10日後、最初の開花は8月上旬です。
 T&Mのカタログを見て購入したものですが、日本国内の種苗会社でも、タネを扱っているところがあるようです。右の写真は、少々見苦しいですが、カタツムリ・ナメクジの被害にあってしまったものです(--;。他の植物は食べられているのをほとんど見かけなかったので、もしかしたら、モルセラは、カタツムリ・ナメクジのお気に入りなのかもしれません。
 モルセラに含まれているレクチン(糖結合性タンパク質の一種で、ちゃんとした定義があるようですが、もともとは血液を凝集する作用がある物質として発見されたそうです。)がどうこうという論文が、ここ十数年の間に何本か発表されていますが、医学関係の物らしく、私は門外漢なので、このページでの紹介は見合わせました。(2002.11.2.)

 
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