属名は、ギリシア語で「xeros(乾燥した)+anthos(花)」を意味しますが、これは、花(正確には総苞片)が乾燥して紙質で、色が数年保つことに由来するそうです。英名の Crisp Everlasting(クリスプ・エバーラスティング)も、「パリパリする+永久不変の」を意味しますが、同じ理由からだと思われます(もっとも、英語で「Everlasting Flower」と言ったら、ヘリクリサムや、センニチコウなど、乾燥しても、萎れたり色褪せしない花のことを指すようですが)。また、属の和名は、漢字で「常磐花」と書くらしく、これも「いつまでも変わらない花」ということから付けられたものと思われます。 原産は、南ヨーロッパからシリア・コーカサスです。
同属に、明治末に日本に渡来した X. annuum(和名:トキワバナ、別名:ヒガサギク)がありますが、一般に「キセランセマム」と言ったら、X. annuum のことを指すようで、日本で栽培されているのも、こちらの種だそうです。 図鑑に載っていた X. annuum の写真と自分で育てた X. cylindraceum を見比べても、違いがよく分かりませんでしたが、「The New RHS Dictionary of Gardening」によると、これら2種の違いは、 X. cylindraceum の方が全体的に小さい。具体的には、X. annuum は、草丈25〜75cm、花(頭状花序)の直径は3〜5cm。X. cylindraceum は、草丈15〜65cm、頭状花序の直径は8〜15mmだそうです。 小花(頭状花序を構成している一つ一つの花)の数は、X. annuum は多数であるのに対して、X. cylindraceum は僅かしかない。 X. annuum の冠毛は5つで果実の長さと同じくらい、X. cylindraceum の冠毛は5〜10個で果実の長さより短い。
だそうです。
耐寒性のある一年草だそうです。タネが入っていた袋に書いてあった育苗の概要によると、播種の際は3mmほど覆土する必要があるそうです。気温が20℃なら、播種後7〜21日で発芽するそうです。定植するときは、30cm間隔で、日当たりと水はけの良いところに植えると良いそうです。他に、2〜3月に屋内で播種し、苗が十分に育ってから4月までは温度を一定に保ち、霜の心配がなくなる5月に定植するが、その10〜15日前から屋外の環境に徐々に慣れさせる、と言ったような細々したことも書いてありました。しかし、実際に私が栽培したときは、4月下旬に屋外で播種しましたが、問題はありませんでした。
ドライフラワーとして利用出来るそうです。作り方ですが、満開になる直前の花を収穫し、乾燥して換気の良いところに逆さに吊しておくと良いそうです。また、切り花にも向いているそうです。 |