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インカルビレア・デラバイ

インカルビレア・デラバイ
品種:‘スノートップ(Snowtop)’


ノウゼンカズラ科 インカルビレア属(ツノシオガマ属)
学名Incarvillea delavayi Bur. et Franch.
英名 
和名 
別名 
花言葉 
メモ

 属名は、中国で活動したフランス人宣教師のPierre d'Incarville(1706〜1757)の名前に因みます。
 原産は中国の雲南地方の高地で、2400〜3500メートル付近の牧草地帯で発見されたと言われています。発見したのは、種小名の由来となっているフランス人のAbbé Delavayです(種小名の読み方は文献によってまちまちで、デラバイの他、デラバーイ、デラワーイ、デラベーイー、ドゥラヴェーイーなどがありました)。
 日本には、明治の末(1910年頃)に入ってきたそうです。

 多年草です。肥沃な土で育てますが、生育期間中は水をたっぷり与えて、夏は乾燥に注意し、冬は水をやりすぎないようにします(むしろ乾燥させて凍らないようにします)。十分に日が当たるところに植えますが、暑くなる場合は、日陰を作ってあげると良いようです。耐寒性があり、−15℃まで耐えることが出来るようです(高地が原産だからでしょうか?)が、長期間地面が凍り付くような所では、マルチをして保護する必要があります。鉢植えの場合は、少なくとも15cmの深さの物を用いると良いようです。
 種蒔きは、春播き、秋播きいずれでも可能だそうです。株分けも可能ですが、根が傷つけられると育った株にもダメージを与えてしまうので、難しいそうです。

 花の色は、ピンク系のものが多く出回っているようで、写真の‘スノートップ’のような白色は多くないようです。T&Mの2001年のカタログに、新品種として‘White Top’が、「かつては入手が難しかった珍種」として紹介されていましたが、写真を見る限り、‘スノートップ’とあまり変わらないようです。

 インカルビレア属には薬効成分が含まれていて、デラバイからは、特有の delavayine A(安息香酸エステルから成るモノテルペンアルカロイドの一種)という、鎮痛効果のある物質が単離されたそうです。


本棚以外の参考文献
  • Nakamura, M. et al. Antinociceptive substances from Incarvillea delavayi. Phytochemistry. 53: 253-256. 2000.

コメント

 無加温の温室内で栽培ですが、塊根(塊茎?)の植え付けは3月半ば過ぎ、出芽は4月半ば、最初の開花は5月半ばで、あっという間に咲きました(^^)。品種名に惹かれて買ったものです(笑)。基部は黄色ですが、やはり、純白の花は清純なイメージがあって良いですね(^^)
 実は、前述のT&Mの‘White Top’もタネから育てています。4月末に播種して、一番成長が早いものは、今、ようやく2枚目の本葉を出したところです。タネから育てると開花まで2年くらいかかるらしいので、今年中の開花は無理でしょうね。開花したら、改めてここで紹介したいと思います。
 栽培は比較的容易でしたが、花が咲いて間もない頃は、花冠の中にたくさんアブラムシが入ってしまいました(--;。オルトランを撒いてからはあまり見なくなりましたが。(2002.6.22.)

もう一言(2003.6.15.)
 報告が遅くなりましたが、5月半ば過ぎに‘White Top’の花が咲きました。見た目は‘スノートップ’とほとんど変わらないので,写真の掲載は見合わせました。‘スノートップ’も咲きましたが、‘White Top’より1週間ほど早かったです。両品種とも、冬の間は地上部が枯れてなくなっていましたが、‘スノートップ’は3月中旬に、‘White Top’は4月上旬に新芽が出てきました。

 
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