メモ | 属名は、花の色に因み、ギリシア語の「phlox」または「phlogos」(いずれも意味は「炎」)に由来しますが、もともとは、テオフラストス(アリストテレスの弟子で、植物学の祖)が、ナデシコ科のLychnis属(リクニス属)を表すのに用いていた「phlox」を転用したと言われています。 原産は北米のテキサス州です。
基本種の花色は桃赤色ですが、現在栽培されている品種には、紫、白、クリーム、緋紅色、オレンジなどがあります。写真の品種では、写真のような色(露出のせいで赤っぽいですが、実物はもう少し青に近い色です)の他に、サムネイルのような、クリーム色で中心が赤の花がまざっていました。 また、花冠裂片が3〜5裂して星咲きとなる、スターフロックスという変種(var. stellaris Voss、英名:star phlox、和名:ホシザキフロックス)があるそうです。
種子は嫌光性です。光が当たっても発芽するそうですが、その場合は、遅く、発芽の揃いが悪かったそうです。温度については、10〜25℃では、品種によって発芽率が異なりますが、最低でも83%、最高で98%の種子が発芽したそうですが、30℃では発芽しなかったそうです。 5℃で貯蔵した後に播種すると、発芽率が高くなり、早く発芽し、揃いも良くなる(一斉に発芽する)そうです。また、低温(5℃)で12ヶ月間貯蔵する際に、20〜40%の相対湿度を保つと、発芽率が高くなったそうです。 一年草で、耐寒性がなく、−3℃以下になると凍害を受けるので、暖地で秋播きした場合は、冬には霜よけをすると良いそうです。開花期は4〜6月ですが、寒地では寒さを避けて春(4〜5月頃)に播種し、夏に開花させるのが良いそうです。 参考文献Carpenter, W. J., et al. Temperature and seed moisture govern strage duration and germination of Phlox drummondii. Hortscience. 28: 185-188. 1993. Carpenter, W. J., et al. The role of light during Phlox drummondii Hook. seed germination. Hortscience. 28: 786-788. 1993.
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