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キンギョソウ

キンギョソウキンギョソウ
キンギョソウ
品種:‘プリンセス・パープルアイ’


ゴマノハグサ科 アンティリヌム属(キンギョソウ属)
学名Antirrhinum majus L.
英名common snapdragon, garden snapdragon
和名キンギョソウ(金魚草)
別名 
花言葉推測ではやはりNO(ノー)である、粗野、不作法
メモ

 属名は、ギリシア語の「anti(〜のような)」と「rhinos(鼻)」に由来します。ヨーロッパ南部の地中海沿岸地方から北アフリカに自生しているそうです。写真の品種はタキイ種苗の通販で購入したものですが、A.S.S.All America Selection)に入賞した品種のようです。

 19世紀にヨーロッパで栽培されていた頃は、挿し木による栄養繁殖をしていたようです。実生系統は、アメリカで20世紀初頭に育成されたそうです。日本には江戸末期に導入されたそうですが、実際に栽培されるようになったのは昭和に入ってからだそうです。

 ブライトイエローのキンギョソウ、コスモス、コレオプシスなどには「オーロン」という色素が含まれています。この「オーロン」は、「カルコン」という物質が酸化されることによって生成されます。最近、東北大学大学院工学研究科の中山助教授らのグループによって、キンギョソウの‘イエロー・バタフライ’という品種から、「カルコン」を「オーロン」に酸化する「オーレウシジン・シンターゼ(オーレウシジン合成酵素)」という酵素(フェノールオキシダーゼの一種)が精製され、この酵素をコードする遺伝子(AmAS1; Antirrhinum majus Aureusidin Synthase 1)が単離されました。この成果により、天然にはない黄色い花を作ることが期待されています。

追記(2003.9.21.)
 これまで、種小名「majus」の意味を「5月の」と説明していましたが、ナスタチウムと同じ理由で訂正しました。


本棚以外の参考文献
  • Nakayama, T. et al. Aureusidin synthase: A polyphenol oxidase homolog responsible for flower coloration. Nature 290: 1163-1170. 2000.

コメント

 播種は昨年の9月半ば過ぎ、無加温の温室で越冬させたところ、5月中旬に開花しました。花の形から、日本と中国では金魚、英語圏ではドラゴン、ドイツではライオンの口(löwenmaul)に見立てていますが、それぞれのお国柄が忍ばれますね。ドラゴンやライオンの口よりも、金魚の方が情緒があって良いなぁと思います。(2001.6.2.)

 
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