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アイリス・レティクラタ

イリス・レティクラタ
品種:‘Harmony(ハーモニー)’


アヤメ科アヤメ属(アイリス属、イリス属)
学名Iris reticulata Bieb.
英名reticulata iris
和名 
別名 
花言葉属の解説参照
メモ

 アヤメ属の解説は、こちらを御覧下さい。reticulata種(レティクラタ種)は、Hermodactyloides亜属に含まれるそうです。
 トルコの北部〜南部、イラクの北西部、イランの北部と西部、旧ソ連に分布しているそうです。

 球根アイリスに分類されており、地下部は鱗茎で、網状の薄皮に覆われています。草丈は十数cmと小さく、ミニアイリスとして販売されていることがあります。葉は、花と同時に生えてきます。葉の断面は四角形です。単頂花序で、花茎に花が一つだけ咲きます。花色は、赤紫〜濃い青紫だそうです。

 レティクラタ種、I. histrioides(ヒストリオイデス種)、および、この2種の交雑種に由来する品種を Reticulata Hybrids (レティクラタ・ハイブリッド[ハイブリッズが正しいかもしれません])と呼ぶそうです。レティクラタ・ハイブリッドの品種として、写真の‘Harmony’の他、‘Clairette’、‘Edward’、‘Natascha’、‘Royal Blue’、‘Violet Beauty’などがあるそうです。

 繁殖は分球によります。早春に開花します。葉は、花が咲き終わった後に伸長しますが、夏の間は休眠するために枯れます(チューリップアネモネ・コロナリアなどと同じように、地中海やトルコ原産の植物の特徴だと思います)。私は、この頃にお礼肥をしています。夏の間の水やりは、全くしないわけではありませんが、控えめにしています。無加温の温室内で栽培していますが、この場合、年によって違いますが、秋から冬にかけて芽が出ます。

 関連する文献は、分類に関するもの以外では少なかったです。除草剤の影響についての文献がありましたが、要約が読めただけでしたし、その内容はここで紹介するのはなんだかなぁというものだったので割愛します。
 室内に置かれた鉢花の花持ちに及ぼす温度と光の強さについて調べた研究があります。これによると、18℃、22℃、26℃に置いた場合の花持ちは、18℃では4日間、22℃と26では2日間だったそうで、18℃で有意に長かったそうです。光の強さについては(試したのは、蛍光灯[cool white タイプ]を光源とした 7か14μmolm-2s-1。照度に換算すると、それぞれ、約580lx、約1160lx。参考までに、一般的な事務室は500〜1000lxだそうです)、強さにあまり差がなかったためなのか、花持ちに影響しなかったそうです。

追記(2005.6.26.)
 アヤメ属の解説を追加したのに伴い、内容の一部をそちらに移しました。また、メモを全文改訂し、横からと上から撮影した写真を削除しました。


本棚以外の参考文献
  • Nell, T.A., et al. Post-greenhouse longevity of rooting bulbs as flowering potted plants. Acta Horticulturae. 325: 175-184. 1992.

コメント

 昨年の10月上旬に球根を植えて、3月上旬に最初の花が開花しました。実物はもう少し濃い青色です。これ以上露出を上げると薄くなってしまうし、下げると花の色は丁度良いくらいですが周り暗くなり過ぎてしまって。なかなか思うようにいきません。同じ時期に咲いた黄色いクロッカスとピンクのヒヤシンスと一緒に並べたら青がいっそう映えて奇麗でした。(2001.3.10.)

もう一言(2005.6.26.)
 無加温の温室内で栽培しています。2002年は2月上旬に咲きました。2003年は2月下旬に開花しましたが(芽が出たのは前年11月中旬)、病気に罹ったかのように、花被片が萎れて色もくすんでしまいました。昨年は咲きませんでした(いつ出たか記録し忘れていましたが、芽は出たと思います)。特に対策はしませんでしたが、今年は2月末に、まともな花が数輪咲きました(芽が出たのは1月中旬)。もしかしたら、夏に球根が消耗してしまっている可能性があるので、今年は温室から出して、土も他のものに替えてみようかと考えています。

 
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