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カレープラント

カレープラント花カレープラント
カレープラント葉


キク科 ヘリクリサム属(ムギワラギク属)
学名正名:Helichrysum italicum ssp. serotinum (Boiss.) P. Fourn.
英名curry plant, white-leaf everlasting
和名 
別名 
花言葉 
利用部葉、花
利用法香料、ポプリ
薬効 
メモ

 属名の由来は、こちらをご覧下さい。

 地中海地方原産の、亜低木・多年生のハーブです。

 上記の学名は、「THE NEW RHS DICTIONARY OF GARDENING」に拠るものです。これによると、H. italicum (Roth) G. Don. は、草丈50cm、葉っぱの長さが3cm程度ですが、「curry plant」と名前が付けられているのは、亜種(subspecies)の H. i. ssp. serotinum で、草丈40cm、葉っぱの長さが4cmだそうです。
 また、「THE NEW RHS DICTIONARY OF GARDENING」や「英国王立園芸協会 ハーブ大百科」によると、日本語ページでよく見かける H. angustifolium (Lam.) DC. は、 H. italicum の異名だそうです。
 この他、日本のある図鑑によると、 H. italicum の異名として、H. rupestre hort. もあるようですが、「THE NEW RHS DICTIONARY OF GARDENING」によると、H. rupestreは、草丈60cm、葉っぱの長さが8cmにもなる異なる種のようです。

 左上の写真は、蕾が開いた花です。温室に置いてあった物がいち早く開花しました。右の全草は露地で育てているものですが、6月上旬の現在、まだ開花していません。

 英名は、カレーの香りがすることから付けられたようですが、食用としての利用はなく(古いですが、1974年のFDAの「一般的に安全と認められる」食品のリストに含まれていなかったそうです)、主にエッセンシャルオイルとして利用されているようです。南ヨーロッパのダルマティア地方では、葉っぱと開いた花を蒸留してオイルを抽出していたようです。このオイルは、ダルマティアではヘリクリサムオイルとして知られ、ネロール(香料の一種)の材料として売買されていたそうです。
 ガスクロマトグラフィー/マススペクトロメトリー(GC/MS)による分析では、エッセンシャルオイルに含まれる香りの主要成分は、ネリル・アセテート(51.4%)と、α-ピネン(17.2%)だそうです。この他に14種類の成分が同定されたそうですが、どれ一つとしてカレーの成分とは似ていなかったそうです。このことから、抽出されなかった成分がある可能性があるものの、カレープラントのカレーの香りは、16種類の成分の組み合わせやブレンドによるものと考えられるそうです。
 また、抗菌成分も含んでいるそうです。

参考文献

  • Charles, D. J. et al. Volatile compounds of the curry plant. Hortscience. 26: 69-70. 1991.

(2002.6.8.)

 
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