名前について
和名のチダケサシ(乳蕈刺)の由来は、「原色牧野植物大圖鑑」によると、長野県の山間部で、採取したチダケというキノコを持ち帰る際に、植物の茎に刺したそうですが、その植物(A. microphylla)がチダケサシと呼ばれるようになったとのことです。 また、「spiraea 」は、本来は、バラ科のシモツケ属[Spiraea、英名:spiraea, spirea]のことです。似ていることから、アスチルベ属もこう呼ばれているそうです。false(疑似の、偽の)が付いているのは、シモツケ属と区別をするためだと思われます。
形態、生態、栽培など
落葉性で、耐寒性のある多年草です。低木の種もあるそうです。葉は、三出複葉を2〜3回繰り返します。小花は穂状花序を形成し、穂状花序がさらに円錐花序を形成する複合花序です。小花は、雌雄異花か両性花です。萼は目立たず、4〜5裂しています。花弁は0〜5枚です。雄しべは5、8、10個のいずれかです。雌しべは多くて3個で、離生していたり、合着していたりします。果実は裂開性の袋果です。 株分けは、春か秋に行います。風通しと水捌けが良く、養分を多く含む土壌が向いています。種にもよるようですが、日向よりも半日陰の方が向いている種があるそうです。また、夏は直射日光に当たらない方が良いそうです。水やりは、乾燥を避け、湿気を保つようにすると良いそうです。冬の寒さ対策は、特に必要ないそうです。
種類
種数は、12種としているのは、「The New RHS Dictionary of Gardening」、「The Plant-Book」、約25種としているのは、「園芸植物大事典」、「Flower Oasis」です。一部の種を以下に挙げます。
・A. × arendsii Arends
・A. biternata Vent. et Britt.
・A. chinensis (Maxim.) Franch.
オオチダケサシ(var. davidii Franch.)
var. taquetii (Lév.) Koidz.)
・A. × crispa (Arends) Bergmans
・A. × hybrida hort.
・アワモリショウマ(A. japonica Morr. et Decne.)
ヤクシマショウマ(ssp. glaberrima (Nakai) Kitam.)
・A. koreana Nak.
・チダケサシ(A. microphylla F. Knoll)
・アケボノショウマ(A. × rosea hort. van Waveren et Kruijff)
・ヒトツバショウマ(A. simplicifolia Makino)
・アカショウマ(A. thunbergii (Sieb. et Zucc.) Miq.)
フジアカショウマ(var. fujisanensis (Nakai) Ohwi)
var. sikokumontana Koidz.
本棚以外の参考文献
(2004.11.6.)
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