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エッショルチア属


このサイトで紹介している種

ハナビシソウ      
ハナビシソウ
californica
     

ケシ科Papaveraceae
学名Eschscholzia Cham.
和名ハナビシソウ属
英名California poppy
分布北アメリカ西部。ヨーロッパにも帰化。
種数8〜12種(資料によって異なります)
属名の性別女性

属名の由来

 19世紀初期に、アメリカ西北部を調査したロシアの探検隊に同行した、ドイツの医師で自然科学者のJohann Friedrich Eschscholz(1793〜1831)に由来する。
 和名のハナビシソウは、開いた花の形が家紋の花菱に似ていることから。

メモ

属名について
 スペルは、私が調べた範囲で、国内外の多くの図鑑で上記の通りですが、一部の図鑑と相当数の学術論文で、「Eschscholtzia」と綴っている物もあります。
 カタカナ表記は、エッショルチアの他、エスコルチアもあります。


形態・生態・栽培など
 エッショルチア属は、ハンネマニア属や Dendromecon属(デンドロメコン属)と近縁だそうです。これら3つの属は、Eschscholzioideae亜科という、いくつか(4つ?)あるケシ科の亜科の中で、最も小さい亜科を構成しているそうです(3属以外の属は含まれていません)。「園芸植物大事典」では、これら3属はケシ亜科(Papaveroideae)に属するとされていますが、ここでは、「The Plant-Book」や Gleissberg氏の文献に従いました。なお、Eschscholzioideae亜科の特徴として、毛が単細胞毛であること、花粉が多溝粒であること、心皮が2枚であることが挙げられるそうです。Eschscholzioideae亜科に属する属の形態的特徴は、以下の通りです。

 Eschscholzioideae亜科
エッショルチア属
Eschscholzia Cham.
ハンネマニア属
Hunnemannia Sweet
デンドロメコン属
Dendromecon Benth.
園芸的分類一年草、または、多年草一年草
本来は、多年草
常緑の低木
三出複葉を繰り返す
小葉に深裂がある
三出複葉を繰り返す
小葉に深裂がある
単葉、全縁、披針形〜卵形
萼片2枚が合着し、帽子状
開花時に脱落
2枚が離生している
開花後も脱落しない
2枚、半球状
花弁4枚、稀に6枚か8枚
黄〜オレンジ
4枚、黄色4枚、黄色
雄しべ16本以上多数、オレンジ色多数
雌しべ柱頭は4〜6裂柱頭は4裂 


 栽培については、ハナビシソウの解説のページをご参照下さい。


種類など
 種数は上記の通りです。もっと多いとする見解もあるようですが、別種とされていた種がまとめられた例もあるようです。「The New RHS Dictionary of Horticultural Plants」には、以下の5種が掲載されていました。

・ヒメハナビシソウ(E. caespitosa Benth.
ハナビシソウ[カリフォルニカ](E. californica Cham.
E. hypecoides Greene
E. lobbii Greene
E. mexicana Greene


本棚以外の参考文献
  • Gleissberg, S. Comparative analysis of leaf shape development in Eschcholzia californica and other Papaveraceae-Eschscholzioideae. American Journal of Botany. 91: 306-312. 2004.

(2004.8.27.)
 
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