和名について
属の和名と、下記の種類で挙げた和名は、「最新園芸大辞典」に依ります。他に和名を記載している資料は、「農業技術大系・花卉編/8巻/1・2年草」以外に見つかりませんでした(もっとも、「農業技術大系」も、「最新園芸大辞典」を参考にしている可能性がありますが)。 なお、アブラナ科にはマガリバナ属がありますが、これとの関連については、分かりませんでした。瑠璃色はともかく、マガリバナに似ているようには見えませんが、どうなんでしょうか?
形態、栽培について
一年草、あるいは、多年草だそうですが、低木になることがあるそうです。葉は互生しますが、対生になることもあるようです。葉には葉柄があり、葉の形は先が尖った卵形で、縁に切れ込みはありません。萼は円柱形で、先が5裂しています。花は、葉腋に一つだけ着きますが、総状花序を作ることがあるそうです。花冠は高盆形で、花筒には脈が15本あり、先が5裂し、左右相称です。雄蕊は4つで、花冠の上部〜中部に着きます。二つが優勢な2強雄蕊となり、残り二つは短く、葯の1室は発達しないそうです。雄蕊としての機能がない仮雄蕊が存在することがあるそうです。果実は刮ハで、萼に包まれているそうです。 播種は春に行います。種子は好光性で、土をかける必要はありません。発芽には20〜23℃が丁度良いそうです。日当たりが良いところを好むそうですが、強光で葉焼けするので、半日陰に置くと成長が良いとも言われています。過湿と極度の乾燥を嫌うので、適湿を保つように注意する必要があります。温度については、ウィスコーサ種は耐暑性があるそうですが、他の種は暑さに強くないそうで、適温は18〜25℃、冬に花を咲かせるには、最低でも13℃を保つようにすると良いそうです。播種の他、挿し木でも繁殖できると言われています。
種類など
種数は上記の通りです。主に栽培されているのは、以下の3種のようです。
・ルリマガリバナ(瑠璃歪花;アメリカナ;正名:B. americana L.、異名:B. demissa L.、B. elata L.、B. grandiflora Graham、B. lenetta Miers.)
・タイリンルリマガリバナ(大輪瑠璃歪花;スペキオサ;正名:B. speciosa Hook.、異名:B. gigantea Morner)
・ネバリルリマガリバナ(粘り瑠璃歪花;ウィスコーサ[ビスコーサ];B. viscosa )
「最新園芸大辞典」依ると、マガリナデシコ(B. grandiflora Graham)という種もあるとされていますが、上記の通り、B. americanaの異名とされているようです。
本棚以外の参考文献
(2003.10.11.)
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