形態、栽培について
常緑、あるいは、落葉性の多年草です。球根は、鱗片葉が密生した鱗茎です。葉は長楕円形です。花は、6枚の花被片、6つの雄蕊、子房下位と言うヒガンバナ科の特徴を備えていますが、ヒメノカリス属の特徴として、花糸の下部が副花冠を形成する被膜と癒合していることが挙げられます。 近縁のパンクラティウム属(Pancratium)とは子房の形態から区別されているそうです。また、エリセナ属(Elisena)、イスメネ属(Ismene)と良く似ているそうですが、副花冠の形態によって区別できるそうです。 実生か子球で繁殖させます。基本的に、アマリリスと同じように管理します。鱗茎は春に植え付けます。日当たりが良いところか、直射日光が当たらない明るいところで、水捌けが良いところが向いているそうです。常緑性の種は最低10〜15℃(H. speciosaは15〜18℃)を保つようにすると良いそうです。越冬は、常緑性の種は休眠中でも湿度を保つようにし、落葉性の種は葉が枯れ上がったら掘り上げて、10℃くらいの温度で鱗茎を乾燥させると良いそうです。
種類など
種数は上記の通りです。図鑑に載っていた種の一部を以下に挙げます。
・H. amancaes (Ruiz. et Pav.) Nichols
・H. caribaea (L.) Herb.
・H. littoralis (Jacq.) Salisb.(英名:tropical spider lily)
・H. latifolia (Mill.) Roem.(英名:Cayman islands spider lily, chrysolite lily)
・H. × macrostephana Bak.
・H. narcissiflora (Jacq.) Macbr.(異名:H. calathina (Ker-Gawl.) Nichols;英名:basket flower, Peruvian daffodil)
・H. palmeri S. Wats.(英名:alligator lily)
・H. rotata (Ker-Gawl.) Herb.
・H. speciosa (Salisb.) Salisb.
・ヒメノカリス・ゼラニカム(H. zeylanicum、正名:Pancratium zeylanicum L.)
この他、H. narcissifloraを種子親、H. amancaesを花粉親として種間交雑させて育成された園芸品種の‘サルファー・クイーン(Sulphur Queen)’があります。
本棚以外の参考文献
関連ページ
異名のイスメネ属のページですが、うちのヒメノカリス・アマンカスのページが無断でリンクされていたので、こちらからも勝手にリンクさせていただきました。Googleでうちのサイトのアドレスを検索したら見つかったフランスのページですが、結構以前からリンクされています。サイトは、イスメネ属に限らず、ヒガンバナ科植物のリンクや研究論文の紹介が充実しています。昔はなかったと思いますが、最近、ポップアップで広告が出るようになっています。
・Ismene(Amaryllidaceae)
(2003.9.6.)
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