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オキシペタルム属


このサイトで紹介している種

カエルレア      
カエルレウム
caeruleum
[ブルースター]
     

ガガイモ科Asclepiadaceae
学名Oxypetalum R. Br.
和名ルリトウワタ属
英名 
分布熱帯アメリカ
種数約80〜150種(資料によって異なります)
属名の性別中性
属名の由来ギリシャ語の「oxys(鋭い)+petalon(花弁)」で、花の形に由来する。
メモ

科名と属名について
 私が確認した資料のうち、「最新園芸大辞典」、「農業技術大系・花卉編第9巻/宿根草」、「花卉品種名鑑」、タネが入っていた袋(サカタのタネ)では、トウワタ科になっていました。しかし、これらの資料では、科名の学名が明記されていませんでした。
 また、新エングラーやクロンキストの分類にはトウワタ科が存在しないこと、新エングラー、クロンキスト、「園芸植物大事典」、「学術用語集 植物学編(増訂版)」では、学名(Asclepiadaceae)に当てられていた和名がガガイモ科であることから、ここではガガイモ科としました。
 なお、ガガイモ科の基本属はトウワタ属(Asclepias)であることから、トウワタ科とされたのかと推察しましたが、先に挙げた「最新園芸大辞典」と「花卉品種名鑑」では、トウワタ属はガガイモ科とされていました。

 属名ですが、これまで日本では Oxypetalum caeruleum(ブルースター、ルリトウワタ)が基本種とされていたのでルリトウワタ属とされていました。しかし、現在、ブルースターは Tweedia(トゥイーディア)属に分類されているので、今後(と言っても、随分先のことになると思いますが)、Oxypetalum属の和名が変わるかもしれません。


形態・生態・栽培など
 多年生で、蔓性の草本、あるいは亜低木だそうです。長楕円形か、長三角形の葉が対生に着くそうです。小花は集散花序か散形花序を形成するそうで、花序は葉腋に生じるそうです。花は、5つの萼片、合弁で5深裂した花冠、5つ鱗片から成る副花冠、5つの雄蕊、基部から2つに分かれた雌蕊から成るそうです。葯と柱頭は蕊柱を形成しているそうです。果実は袋果で、種子は白い冠毛が付いているそうです。葉や茎に傷を付けると、乳白色の汁液が出るそうです。トゥイーディア属との違いについては、わかりませんでした。
 栽培については、栽培されているのは O. caeruleum(ブルースター)1種だけだそうなので、そちらで説明しています。


種類など
 種数は上記の通りですが、園芸種として栽培されているのは O. caeruleum(ブルースター)だけだそうです。ただし、ブルースターは、正確にはトゥイーディア属に分類されています。「The New RHS Dictionary of Gardening」には、「Oxypetalum caeruleumTweedia caerulea を参照」のようなことが書いてあるだけで、オキシペタルム属に関する記述はありませんでした。また、私が調べることの出来たオキシペタルム属について解説してある和製の図鑑(「園芸植物大事典」、「最新園芸大辞典」)に記載されていた種は、O. caeruleum だけでした。Oxypetalum をキーワードにして論文検索したところ、以下の種を確認できました。ただし、検索してヒットした論文の要約を読んだ程度で、本文を手に入れることが出来ませんでしたので、何らかの不備があるかもしれません。また、亜種、変種については省略しました。ご了承下さい。

O. alpinum
O. appendiculatum Mart.
O. banksii
ブルースター(O. caeruleum (D. Don) Decne.Tweedia caerulea D. Don の異名)
O. capitatum Mart. et Zucc.(ギアナ)
O. glabrum (Decaisne) Malme
O. habrogynum
O. helios
O. insigne (Decaisne) Malme
O. jacobinae
O. mexiae
O. molle
O. pachyglossum
O. panosum Decne.
O. rusticum Rapini
O. solanoides Hook. et Arn.
O. subriparium


本棚以外の参考文献
  • Quattrocchi, U. CRC World Dictionary of PLANT NAMES. Vol. IV. CRC Press LLC. 2000.

  • 文部省・日本植物学会.学術用語集 植物学編(増訂版・第5刷).丸善株式会社.1998年.

  • Morillo, G. Studies in the flora of the Guianas Asclepiadaceae III. One new species Cynachum goertsianum new-species Morillo and four new records. Proceedings of the Koninklijke Nederlandse Akademie van Wetenschappen - Series C: Biological & Medical Sciences. 91: 161-164. 1988.(要約のみ参考)

  • Pereira J. F. Brazilian Asclepiadaceae VIII. New taxa and synonyms. Bradea. 5: 380-383. 1990.(要約のみ参考)

  • Alquini, Y., et al. Foliar morphoanatomy of trichomes of Elephantopus mollis H.B.K. (Asteraceae), Oxipetalum panosum Decne. (Asclepiadaceae) and Luhea divaricata Mart. (Tiliaceae). Arquivos de Biologia e Tecnologia. 38: 1287-1293. 1995.(要約のみ参考)

  • Bayon, N. D., et al. Anatomy and ethnobotany of the medicinal species of the pampean province: Asclepiadaceae. Acta Farmaceutica Bonaerense. 18: 23-31. 1999.(要約のみ参考)

  • Vieira, M. F., et al. Pollinators of Oxypetalum (Asclepiadaceae) in southeastern Brazil. Revista Brasileira de Biologia. 59: 693-704. 1999.(要約のみ参考)

  • Sanches, M. C. Seedling growth of climbing species from a southeast Brazilian tropical forest. Plant Ecology. 159: 51-59. 2002.(要約のみ参考)

  • Rapini, A. Oxypetalum rusticum (Apocynaceae, Asclepiadoideae), a new species from the Espinhaco Range, Minas Gerais, Brazil. Novon. 12: 385-387. 2002.(要約のみ参考)

  • Farinaccio, M. A. Two new species of Oxypetalum (Asclepiadoideae, Apocynaceae) from Brazil. Novon. 12: 446-450. 2002.(要約のみ参考)

(2003.7.19.)
 
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