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ドロテアンツス属


このサイトで紹介している種

リビングストン・デージー      
リビングストン・デージー
bellidiformis
     

ハマミズナ科Aizoaceae
学名Dorotheanthus Schwantes
和名ドロテアンツス属(ドロテアンサス属)
英名 
分布南アフリカ(ケープ地方)
種数5〜12種(文献によって違います)
属名の性別男性

属名の由来

属名の命名者であるMartin Heinrich Gustav (Georg) Schwantes博士(1891生〜1960没、多肉植物の専門家)の母親の名前(Dorothea)+ギリシャ語のanthos(花)

メモ

科名について
 「園芸植物図譜」では、科名がザクロソウ科となっています。
 「最新園芸大辞典」では、ドロテアンツス属はメセンブリアンテマ類の一属であり、メセンブリアンテマ類はFicoidaceae(マツバギク科またはツルナ科)に所属するとされていて、Ficoidaceae のなかに、Aizoaceae(ザクロソウ科)および Tetragoniaceae(ツルナ科)を含めるか否かで、科名をマツバギク科とするかツルナ科とするかが違ってくると説明されています。
 「園芸植物大事典 コンパクト版」の本文中では、ドロテアンツス属はツルナ科で、ツルナ科の学名は Aizoaceae とされていますが、用語/索引の中の付録(種子植物分類表)では、「Tetragoniaceae(ツルナ科)を Aizoaceae(ハマミズナ科)に合一して扱い、この見解にツルナ科の和名を用いた」と書かれています。
 「園芸植物大事典 コンパクト版」は「学術用語集 植物学編(増訂版)」(1990年発行)を引用しています。「学術用語集 植物編(増訂版・第5刷)」(1998年発行)では、「ハマミズナ科(Aizoaceae s. str.)」とされていますが、1956年(昭和31年)に発行された同書の初版で「ザクロソウ科(Aizoaceae s. lat.)」とされていたものから変更したそうです。なお、学名の後に付いている「s. str.」は「sensu stricto(狭義で)」を、「s. lat.」は「sensu lato(広義で)」をそれぞれ意味します。
 このサイトでは、「学術用語集 植物学編(増訂版)」に従い、ハマミズナ科(Aizoaceae)としました。
 参考までに、「園芸植物大事典」では、当時はまだ発刊予定だった「学術用語集 植物編(増訂版)」を引用して、「コンパクト版」と同様の説明をしています。


形態・生態・栽培など
リビングストン・デージーの葉の裏

 半耐寒性の一年草です。茎や葉は多肉化しています。また、分枝が多いことが特徴として挙げられるそうです。葉や茎は、左の写真のような水滴のような突起に覆われています。この突起は「氷霜毛」と呼ばれ、そのような突起を持つ植物は「氷植物(Ice Plant;アイスプラント)」と呼ばれるそうです。氷霜毛の役割は、光を吸収するとも、強すぎる光から身を守るとも言われているようです。栽培については、「最新園芸大辞典」によると、リビングストン・デージーに準じるとのことなので、ここでは省略します。


種類など
 種数は上記の通りですが、各種図鑑を調べて確認できたのは、以下の4種です。

リビングストン・デージー(D. bellidiformis (Burm. f.) N. E. Br.
D. gramineus (Haw.) Schwantes
D. halli L. Bol.
D. oculatus N. E. Br.

 「The New RHS Dictionary of Gardening」によると、園芸的にリビングストン・デージーと言ったら、リビングストン・デージー(D. bellidiformis)と D. gramineus が関わった交雑種も含むようです。


本棚以外の参考文献
  • CRC World Dictionary of PLANT NAMES. Vol.II (D-L). CRC Press LLC. 2000.

  • 文部省・日本植物学会.学術用語集 植物学編(増訂版・第5刷).丸善株式会社.1998年.

(2003.3.4.)

追記(2003.3.10.)
 参考文献として「学術用語集 植物学編(増訂版)」を追加、「科名について」の内容を一部改訂しました。

 
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