エイリアン vs プレデター
  ALIENS versus PREDATOR

 E.A. /
 FOX INTERACTIVE
  (http://www.foxinteractive.com/)
 英語版

このタイトルが出てくるときの視覚効果と効果音で、ゾクゾクッときたヒトなら、思いっきりハマれます。


◆ ゲームについて
 このゲームは、映画「エイリアン」と「プレデター」の世界をモチーフにした3Dアクション・ゲームである。
 プレイヤーは、地球人の「海兵隊」か、宇宙の狩猟民族である「プレデター」か、完璧な有機生命体「エイリアン」となって、ミッションをこなしてゆく。
(ミッションとは言っても単純なもので、旧「 DOOM 」や「 Duke Nukem 3D 」と同じように「出口」を探すことがメインである)

※ 何故「エイリアン」 VS. 「プレデター」なのか?
 映画「プレデター2」で、主人公がプレデターの船の中へと入って行くシーンがある。 そこには、地球人が狩った獲物を剥製にするのと同じように、プレデターの「戦利品」が飾ってあるのだが、その中に「エイリアン」の頭蓋骨が飾ってあったのである。
 それを見た米国のファン達が「プレデターとエイリアンは宿敵である」と推測し、それに関係する物語を作った。 らしい。

 ゲームの雰囲気は、「あの」映画そのままである。
  ピー ピー ピー
  「やつらは此処にいます!」 「何処だっ!?」
  ぐばあああっ 「うわあああああ」 「上だーーーッ!!」
  ドタタタタタタタタタッ
 あの「エイリアン2」と同じような感覚。

 舞台は研究所や基地、エイリアンの遺跡、と様々だが、そこは視覚効果だけでなく「音響効果」も抜群である。
 研究所のアラームの音  むぃーん むぃーん
 エアロックの開く音  しゅーー がこーん
 廊下から湧き出るスチームの音  しゅーーーーー
 排気口の音  ごぉん ごぉん ごぉん ………
 シールド・エネルギーの滝のような音  ごごごごごごごご
 ──などは、視覚効果と相まって、「ハリウッド」SF映画の臨場感そのものである。
 さらには、その「音」は視覚と共にゲームの重要な手がかりとなる。
 よく耳をすまして、迫りくる「敵」や、油断している「獲物」、様々な「物体」の存在を感知しなければならないのである。

 操作は基本的に、マウスで方向を決めてクリックして撃ち、キーボードで進んだりジャンプするというシンプルなもの。
 そのシンプルさの中で、タップリと緊迫感を味わえるのである。




◆ 各種族の解説

・海兵隊
 「宇宙一残虐で好戦的な種族」である地球人の海兵隊。
 身体能力は他の種族と比べて脆弱だが、それを補って余りある強力な火器を使用できる。(他の種族でプレイしてその弾をくらうと身をもってわかる)
 標準的な武装は、パルス・ライフル。
 他に、動体探知機、暗視スコープ(動体探知機との併用不可)、照明用フレアを装備している。
 海兵隊は敵が見えれば最強なので、とにかくセンサーやフレアを使って視界の確保をするべし。 さらには弾切れにも注意。
(難易度・中)

・プレデター
 銀河を旅して獲物を求める狩猟民族。(自らの「名誉」の為と思われる)
 多彩な兵器と、高い跳躍能力を持つ。
 武装は、ブレード、ショルダー・キャノン、スピアー・ガン。
 特徴としては、クローク(光学迷彩)能力を持ったスーツを着ており、察知されずに獲物をしとめることができる。 ただしクロークは、スピアー・ガンなどの強力な兵器を使用した時や、エネルギーが切れた時、無効になる。
 他に、自らに刺して体力を回復する(痛そうな)メディカル・キットを携帯している。
 プレデターは敵に見つからなければ最強。 熱源スコープで獲物を察知し、クロークを上手く使って近付き、一撃でしとめるべし。 エネルギー切れに注意。
(難易度・低)

・エイリアン
 宇宙一完璧な有機生命体。 幼体の時は他の生命体に寄生する。
 真空でも生き抜く生命力と、強靱な身体能力を持つ。
 自らの爪・牙・尻尾が強力な武器であり、壁や天井を自由に這い、その移動速度は速く、跳躍力は高い。
 さらに、高い所から落下してもダメージを受けない。
 回復力は高く、獲物から体力を吸収することもできる。
 エイリアンは接近戦に持ち込めれば最強。 跳躍と素早い移動で一気に近付くか、天井や壁をつたって密かに忍び寄って、接近戦に持ち込むべし。
 ただ、「天井」や「床」の概念が無いので、方向をつかみ辛いのが難。
(難易度・高)




◆ プレイ ( Episode I )

▼ 海兵隊
「ヘイ!ボーイ! えれえ事が起きちまったぜ! 耳かっぽじって、よく聞きやがれ!」──と、言ってるかどうか知らないが、上官が連絡してくる。
エイリアンの卵! 研究所のベルト・コンベアーにワンサとある、ということは、ココでとんでもない事をやっていたんだわな。
暗視スコープに映し出される、エイリアン謎の遺跡。
猛スピードで襲いかかってくるエイリアン。
いきなり暗闇の中から現れるので、トリガー・ハピーになること請け合い。
このあたりから、曲がり角にはフレアを落として視界を確保しなくては危険。
暗視スコープを使うと動体探知機を使えなくなるので、主にフレアを使用。
この吸気口に吸われないように注意。
と、ここで何度もオシャカになった経験者は語るのであった。
そういえば、エイリアンも巻き込まれたこともあったな。
メイン・コントロール・ルームに入った所。
目の前に見えるのは、「人間」を判別するセンサーらしいが。
判り辛いかもしれないが、遺跡前の渡り廊下を通過中。 エイリアンに注意しつつ、ロックのスイッチがある向かいの部屋へ。
下に降りて「 EXIT 」と書かれたドアから、遺跡の入り口へ進入。

遺跡の中はギーガーの世界。 なかなか趣味がよろしい。
遺跡の地下のドームには、古代種族(生体宇宙船)の化石。
ノストモロ号(「エイリアン1」)の船員も、これを見ましたな。
暗視スコープで見た地下ドーム。
出口は目の錯覚によって巧妙に隠されている。
で、出口や〜。 人間の作った出口や〜。 と、安心するシーン。
しかし、この後「 Episode II 」が待っているのだ。

 これは、「とにかく生物兵器研究所から脱出する」というエピソード。

 基本的には各所にあるロックをはずしてドアを開け、サクサクと進んで行けばOK。 ………なのだが、厄介なことにエイリアンが行く手を阻んでくれる。
 このエイリアンたちはエピソードの前半には登場せず、遺跡のそばにあるエレベータを上った所から出現し始める。(上官が連絡してくれる)
 またエイリアンは、マップに決まった数が居るのではなく、ある時間おきに、どこからか湧いてきてプレイヤーめがけて襲いかかって来る。 近場のエイリアンを掃討したからといって安心しないよーに。

 暗視スコープと、フレア+動体探知機を使い分け、怖がらずに前進するのが吉。 慎重にゆるゆる進んでいると、エイリアンはどんどん湧いてくるのだ。
 とりあえず、「エイリアン2」に出てきた海兵隊のキモチはわかる。


▼ プレデター
両サイドのプレデター語で表された体力・エネルギーを確認。
その後にクローキング。
サーモ・スコープに映った地球人──獲物をロック・オン。
クロークしているこちらには当然気づいていない。
映画と同じような三角形のターゲットが泣けます。
時折、暗視スコープに切り替えて、見つけにくい通路を確認する。
しかし逆に地球人が見え辛くなるので、注意。
ちょっと見辛いけれど、次のエリアへ行くスイッチ。
スタート時に降りてきた階段の下にあるので、ハマることも。
階段を上ると高い崖が。
しかし、プレデターの跳躍力なら越えられるのだ。 ぐけけ
地球人にしこたま痛めつけられたので、メディカル・キットを使用。
この後、ヒザに刺して、吼える。 ぐおるるるーーーん
下の地球人基地まで、仲間の血が点々と落ちている。
地球人めぇぇ〜。
パトロール中のボケッとした地球人を発見。
この後、こやつはミンチになる。
長い渡り廊下の向こうに、地球人が待ち伏せしていて、危険な目に遭う。
当然、こやつらは肉片に。
地下基地には「エイリアン2」に出てきた「パワー・ローダー」が。
動いてなくてよかった。
この滝を越えると出口へ続くエレベーターがある。
ぐけけけ

 これは、「凶暴な地球人に捕らわれた仲間を見つける」というエピソード。(多分。よく解らぬ)

 基本的には、各所にあるロックをはずしてドアを開けて、地球人を蹴散らしてサクサク進めばよい。
 体力やエネルギーの残量に気を付けていれば、大して難しくはない。 危険な状態になったらどこぞで休息すれば、回復する。
 地球人は湧いてこないので、ある意味、海兵隊のエピソードよりも難易度は低いかもしれない。
 ただし、地球人の兵器は強力なので、あまりナメてかからないよーに。
 特に手榴弾は凶悪だ。
 クロークを過信していると、たっぷりと喰らうことになる。

 危険そうな個所はクローキングして移動。
 サーモ・スコープと暗視スコープを切り替えて、獲物と通路を確認。
 密かに屠りたい時はショルダー・キャノンで、一撃で屠りたい&頭蓋骨をコレクションしたい時はスピアー・ガンで。 ブレードは使い勝手は悪い。
 さらに忘れがちなのはプレデターの跳躍力。 映画のごとくクローキングしながらピョンピョン跳び回るべし。
 映画「プレデター2」のプレデターが何故、手際が悪かったか、理解できるエピソードである。(地球人ってしぶといんだ) 逆に「プレデター1」のプレデターは「名ハンター」であったことが解る。


▼ エイリアン
「我、カノ卵カラ生マレ出ズル」
古代種族の遺跡で生まれたエイリアン(=プレイヤー)の卵。
卵のあった部屋(右の繭)から出ると、広い部屋。
何も無い。
暗視視界に切り替えて見た景色。
右手に見えるこの柱を上ってゆくと、出口が見える。
Ctrl キーを押しつつ進むと、シタタタタと上ってゆける。
巨大なシールドがゴンゴンと音を立てている部屋。
このシールドの下に、地球人どもが住むコロニーがある。
向こうに見える柱はシャフトなので、上って中に入るべし。
シャフトの中に入ると天井に通風口が見える。
コイツを爪で壊して、通風管を上ってゆくのだ。
エイリアンに上下は無い。
延々と続く回廊。
シタタタタタと走り回って、「エイリアン3」ごっこをするのもヨイ。
回廊を抜けると部屋が広がっている。
窓からは地球人共のコロニーを行き来する宇宙船が見える。
ぐぬぬ、地球人め、我が寝床を荒らしおってぇぇ。
その先には、2本のシールド・ジェネレーターが。
ここの天井にあるホルダーを爪で壊せば、シールド・ジェネレーターが蓋に覆われて、先ほどのシールドは沈黙する。
シールドの消えたシャフト。
このシャフトを降りてゆくと、地球人のコロニーがあるのだ。
我が種族の強さを思い知るが良い。 くかけけけけ

地球人の働きアリ……もとい民間人を発見。
これは火炎瓶で武装している凶悪な民間人である。
シド・ミードを思わせるデザインの地球人コロニー。
このコントロール・パネルを4つ破壊すると、ラボへの扉のロックが解除される。
壁に上っても届かぬ所にあるので、出来るだけ近付いて、尻尾で壊すべし。
 エイリアン最凶の敵、自動標準パルス・ライフル。 「ピッ ピッ」というセンサー音がしたら注意して、撃たれたら一気に駆け抜けるべし。
破壊するときは近付かず、尻尾で破壊しないと火ダルマとなるのだ。
 最初に降りてきた場所にある、ラボへの扉。(向かい側にもある)
 ラボの中にあるコンピュータを壊すと、今見えている「リフト」が作動して、コロニーの深部へ降りてゆく。
 あとは頑張って出口を見つけるべし。

 これは、「生まれ出た土地に異星人が入植していた」というエピソード。

 基本的には、3次元的な迷路に迷いつつ、地球人の持つ恐ろしい兵器をかわして行く。 天井も床も関係なく、強靱な生命力を持つエイリアンだが、逆にそれが難しいエピソードである。
 行き止まりであっても天井や柱に通路を見つけ、火器を持った地球人に対しては、跳躍も交えて一気に間合いを詰めて屠らなくてはいけない。
 地球人の兵器にやられた体力は、地球人を切り刻んだり、アゴで食らいついたり(補食)すれば回復するので、ゆっくりと時間をかけて攻略するよーに。

 また、「エイリアン2」にも登場した「自動標準ライフル」には注意のこと。( Episode I では曲がり角2ヶ所に設置) ヘタをすると何が起こったのか解らぬままにオシャカになる。 こいつに対しては、一気に間合いを詰めて破壊すべし。 その際、間違えてスチームを破壊しないように。 火ダルマになる。

 銃声のする場所は、止まってはいけない。
 レース・カー並みのスピードで走り回りつつ、状況を判断して、攻撃するものがあったら破壊する。
 また、「床」や「天井」の概念も捨て、1つの「通路」であると考えた方が良いかもしれない。
 映画「エイリアン2」のエイリアン達も、以外と苦労をしている事がわかるエピソードである。




◆ マシン環境

 このゲームは、
  VooDoo II ( Glide ) + Sound Blaster ( EAX Sound )
 が標準環境といえるかもしれない。
 高速、かつ光と煙の表現力が抜群の VooDoo II と、標準的な Sound Blaster であれば、「ハングすることなく」サクサク動く。
※ Celeron 300A + VIPER-550 (RIVA-TNT) + Monster 3D II ( VooDoo II )
  で快適な動作を確認済み。

 しかし最近は、 Direct-X のバージョンも 7.0a 以降になり、 Glide 並みの表現力を持つようになったので、3Dアクセラレータ機能を持った最近のグラフィック・カードであれば美しい画面でプレイできる
※ Pentium III 600E + SPECTER-5400R2 (RIVA-TNT2)
   にて確認。 先のゲーム画面もこの環境でキャプチャーした。

 ただし、このプログラム、サウンド・カードに関してはシビアなようである。
 メジャーなメーカー以外のカードは、スタート時にはねられて起動もできないということは、よくある。(ドライバを最新のものにすれば、走ることもある)
 ちょくちょくハングするという方は、サウンド・カード(&ドライバ)をチェックすることをオススメする。
※ YAMAHA Waveforce 192XG
  で動作確認。 ただし、 EAX 無効。 ハードウェア2次バッファも無効。

 ちょっとクセはあるが、走ってしまえばこっちのものである。
 起動に CD-ROM が必要ないので、サクッと遊べる。


◆ バージョン

 初期の無印「エイリアン vs. プレデター」は、メーカー( Fox Interactive )で公開しているパッチを当てた方がヨイ。
 ゲーム中の Save & Load 機能が追加され(そう! 最初は Save & Load が出来なかったのだ)、細かなバグも修正されている。

 現在、「 Gold Edition 」が発売されているが、こちらは最初からパッチが当たっている。




◆ さいごに

 とにかく、
  「ハリウッド製 SF映画の世界!」
 の中で遊べるのである。
 さらにこのゲームは、「キワモノ」になりそうなテーマの中、キャラクターだけに頼らず、キッチリとゲームとしてまとめてある。

 映画「エイリアン2」の『今度は戦争だー!』の世界が「色々な意味において」面白いと思うのならば、
 映画「プレデター2」のプレデターよりも、自分の方が手際よくハント出来ると考えるのであれば、 プレイしてソンはないと思う。

 と、いろいろとエラそうに書いた筆者だが、まだエイリアンのエピソード1をクリアしていない。 (注: 2001 / 10 現在はクリア。 クリアしたエピソード1の何シーンかを追加)
 現在、コロニーで3次元迷路と化した排気ダクトを行ったり来たりしていたりする。
 したたたたたたたた。 こ、この道でいいんか?




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