「きちがいパーティ」


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 迷宮の暗闇の中。
 物の怪の奇声と、山師どもの罵声が入り交じる。

「………危難のようじゃな………」
「見りゃ、わかるだろッ! クソ爺い!」

「みんな怖れるな! 扉の向こうには栄光と財宝が待っているぞー!」
「矢がふってきたなぁぁ えへへへへ 面白くなぁってきぃやがったぁ」

「前をどかんかーぃ、ワシが射殺(イコロ)してくれるわぁ。」
「あ、あの、あの、わたし、なにか、お手伝いいたしましょうか………?」
「わーっ! わーかったから、みんな、まとまれーぇぇっっ!!!」

「……………よし、儂がひとつ、デカいまじないを一発、かましてやるか」
「げっ!」(合唱)
「伏せろーっ!」

 大音響。
 迷宮の狭い通路は、まばゆい光につつまれる。

 そして、山師たちは迷宮を進み続ける。
 幾つもの幾つもの死体の山を踏みつけて。

「きちがいパーティ」 製作ノート



題:「きちがいパーティ」   作:まじま

モノクロ   ケント紙/A4版

STAEDTLER MARSMATIC 700 (0.3mm)

描いた後にスキャナ取り込み



 「ウィザードリィ (I)」のマニュアルに載っている挿し絵を描いた、McLean 
氏のスッとぼけた味わいに影響されて描いたイラスト。
(とはいえ、特に「ウィザードリィ」をテーマにして描いたものではない。)

 カケアミをはっきりと描いて線を無機質にしたり、写実的な所を完全になくし
たり、と、普段描いている雰囲気を消すのに、以外と苦労した。

 この絵は1度サークルの同人誌に載せたのだが、A4→B5縮小の指定を忘れ
たために、左右がザックリと切られてしまった。
 このホームページに載せたのが、完全版である。
 ホームページに載せるのでためしに彩色してみたが、「挿し絵」の雰囲気が無
くなってしまったので、モノクロのままにした。

 あとは、絵の内容について少々。

 真ん中の魔法使いが高くあげている腕だが、実は腕全体を右にずらしてある。
 このアングルからだと、腕で顔が隠れてしまうのである。

 弩を構えたドワーフが着ているのはスケール・メイルに見えるが、本当は鎖か
たびら(Chain Mail)なのである。
 編んだ鎖を描くのを手抜きしたら、こんな線になってしまったのでスケール・
メイルにしてしまった。(とほほ)

 エルフの女性だが、彼女は魔法使い(MAGE)ではなく神官(PRIEST)である。
 杖の先のデザインで、「女性」=「生命」を表している。

 彼らと戦っている者は、盾にささっている物から想像してみて欲しい。

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