「電磁人間 ノ 逆襲」 製作ノート


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「電磁人間ノ逆襲」:クリックすると大きな絵に
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 題:「電磁人間 ノ 逆襲」     作:間島 恒己

 カラー    833 × 630 dot ( 1488 × 1126 dot )

 Painter 5 を使用

◆ 物語

 時は昭和二〇年代、帝都を騒がす重大事件が発生する。

 生体を電磁波に変え、瞬時に遠方へと移動させる「生体電磁化位相転移」の実験中、不測の事故により、若き科学者・氷室 淳也が消滅する。
 しかし彼は、生体物質が電磁波へ変異した「電磁人間」として蘇った!
 電気通る全ての場所へと自在に転移できる「電磁人間」こと氷室は、世紀の犯罪者へと変貌する。

 警視庁から依頼を受けた名探偵・神野 武雄は、知略の限りを尽くして、対決。
 物理学者・中尊寺博士の開発した「大型蓄電回路」に電磁人間を封じ込めた。

 数年後のある夜、凄まじい雷雨が帝都を襲い、大型蓄電回路に雷が直撃。
 雷の力により、電磁人間は復活する。
 蘇った電磁人間は、神野への復讐を開始した。

 しかし、電磁人間の生体結合力は弱まっており、その力は充分ではなかった。
 彼は、生体結合強化の為に「アプソーア・コイル」を手に入れんと、物理科学研究所を襲うが、その動きをいち早く予測した神野の助手、木村 健太郎 少年の機転により、失敗する。

 電磁人間を消滅させようと決心した神野は、アプソーア・コイルを囮に「大型電磁放電回路」を設置した中尊寺研究所に電磁人間を誘き寄せる計画を立てた。
 が、頭脳明晰な電磁人間に策を読まれ、研究所の主電源に転移されてしまう。

 名探偵・神野に最大の危機が訪れる!!


◆ ノート

 江戸川乱歩や古典SFを意識し、「怪人と探偵」をモチーフにしたイラストを描いてみました。
 題して「電磁人間 ノ 逆襲」(デンヂニンゲン ノ ギャクシウ)です。

 当初はプロジェクトペーパーにラフ画を描いたのですが、構成は「ヨコ」。
 同人誌の原稿として、B5「タテ」ケント紙用にアングルを構成し直したら今一つだったので、一時「ボツ」と相成りました。
 個人的には好きな題材だったので、いつかはイラストに上げようと決定………したまま幾年月が経過。 (よくある)
 ある日突然、「あの絵はタテヨコの関係がないPCでイラストに上げれば良い」と気が付きまして、絵描きに入りました。

 タテヨコ2つのラフ画をスキャナで取り込んでから、気に入ったところを「 PAINT SHOP 」で切り張り。
 「 Painter 」を使い、主線を「鉛筆」で拾い出してから、「ローデッドオイル」で塗り………に入ろうと思ったのですが、やはりラフはラフで、主線が判らなかったり、デッサン狂いを修正したり、と、結構大変。
 一から下描きをしたほうが、良かったかもしれなひ、です。
 さらにしばらくイラストから遠ざかっていたにもかかわらず、「ロング(遠景)」にパースなんぞ付けちまったのが無謀の極みでした。

 「塗り」も主線を消すのが大変だったり、絵の中の機械に塗りムラを出さないように注意したり、………メーターあんなに描くんじゃなかつたのである。
 今回もレイヤー機能やフローター機能を使わなかったので、またもいらぬ苦労をす。
 透明な黄色を主線にペタペタ塗ってからの油絵塗り〜。 塗り、塗り、塗り。 ちょっと疲れた。

 絵の説明も少しいたしましょう。
 機械ですが、「電子的」なものを描かないようにするのが一苦労。
 そびえ立っているのは電線と絶縁体。 パネルには調整用のメーター。
 奥にある機械は真空管を使った同調装置「ハーモナイザー」とでもしておきましょう。(自分でも解らぬ)
 「電磁人間」の塗りが一番楽しかったりしました。


◆ 追記

 よく見ると、電磁人間のポーズ、大映の「虹男(にじおとこ)」入っていますが。
 しかし、あくまでも「宇宙家族カールビンソンの虹男」ではなく、大映の SF(??) 映画「虹男」です。 あ、でもマスク似てるな。 そこはアレ、昔風の怪人ということで。

 コレを描いている時に偶然、 NHK-BS で映画「帝都物語」&「帝都大戦」を放映。
 影響は受けてませんってば。

 下絵で描いた絶縁体&電極をみて、「そろばん」だとか「ハノイの塔」だとか「中国雑技団の皿回し」だとか好きに言ってくれた、SION さん、竜ちゃん。 ものスゲー製作の励みになりましたよーだ。 くそぅ。(笑)

 そいえば、ギャラリーにSFのイラストを載せたのは初めてかもしれぬ。



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